作詞家の三浦徳子さんが死去 1980年代に大活躍
1980年代に活躍した作詞家の三浦徳子さんが2023年11月6日に亡くなりました。享年75歳でした。
三浦徳子さんは青森県出身の作詞家です。1977年に高田みづえのシングル「硝子坂」のB面「DÔMO DÔMO」にて作詞家デビューし、1980年代を中心に活躍しました。その代表作には、松田聖子の「青い珊瑚礁」「赤いスイートピー」、郷ひろみ「お嫁サンバ」、杏里「CAT’S EYE」、吉川晃司「モニカ」、工藤静香「嵐の素顔」など、数々のヒット曲があります。
三浦さんが作詞した作品の1980年代における総売上枚数は1314.4万枚で、女性作詞家としては1980年代の売り上げ枚数が1位です。女性作詞家の大御所と言える方です。
三浦徳子さんの作詞の特徴
三浦徳子さんの作詞の特徴は、以下の3点が挙げられると思います。
恋愛の甘酸っぱい気持ちをストレートに表現する
三浦徳子さんの詞は、恋愛の甘酸っぱい気持ちをストレートに表現することに長けています。例えば、松田聖子の「青い珊瑚礁」では、初恋の甘美なときめきを、「赤いスイートピー」では、恋の切なさを、「お嫁サンバ」では、結婚への憧れを、それぞれ瑞々しい言葉で表現しています。
都会的なイメージを描き出す
三浦徳子さんの詞は、都会的なイメージを描き出すことに長けています。例えば、杏里の「CAT’S EYE」では、都会の夜景やタクシーの音、都会の喧騒などを、鮮やかに描写しています。また、吉川晃司の「モニカ」では、都会の片隅で恋に悩む女性の姿を、クールに描いています。
ユーモアやウィットのある表現
三浦徳子さんの詞は、ユーモアやウィットのある表現も特徴的です。例えば、工藤静香の「嵐の素顔」では、親友との友情を、「君は薔薇薔薇」では、恋の駆け引きを、それぞれユーモラスに表現しています。
三浦徳子さんの作詞は、1980年代のJ-POPを代表する、数々のヒット曲を生み出しました。その作詞は、当時の若者たちの心をとらえ、多くの人々に愛され続けています。
三浦徳子さんのおもな作詞曲とハイレゾ配信のある曲
三浦徳子さんのおもな作詞曲とハイレゾ配信のある曲は以下のとおりです(ハイレゾ配信ありとあるもののみ)。
・みずいろの雨/八神純子(昭和53年)ハイレゾ配信あり
・くるみ割り人形/石川ひとみ(昭和53年)
・WONDERFUL MOMENT/松崎しげる(昭和54年)
・万華鏡/岩崎宏美(昭和54年) ハイレゾ配信あり
・真夜中のドア〜Stay With Me/松原みき(昭和54年)ハイレゾ配信あり
ほか松原みきへの作詞曲ハイレゾ配信あり
・青い珊瑚礁/松田聖子(昭和55年)ハイレゾ配信あり
ほか松田聖子は全シングルAB面ハイレゾ配信あり
・大きな森の小さなお家/河合奈保子(昭和55年)ハイレゾ配信あり
(ほか「夏の日の恋」などもハイレゾ配信あり)
・お嫁サンバ/郷ひろみ(昭和56年)
・ス・ト・リ・ッ・パ・ー/沢田研二(昭和56年)
・てれてZin Zin/竹本孝之(昭和56年)
・宇宙の王者!ゴッドマーズ/.樋浦一帆(昭和56年)ハイレゾ配信あり
・君に薔薇薔薇…という感じ/田原俊彦(昭和57年)
・夏色のナンシー/早見優(昭和58年)ハイレゾ配信あり
・CAT’S EYE/杏里(昭和58年)
・モニカ/吉川晃司(昭和59年)
・原宿メモリー/高田みづえ(昭和59年)
・空からこぼれたSTORY/ダ・カーポ(昭和59年)
・ベストセラー・サマー/TUBE(昭和60年)
・リ・ボ・ン/堀ちえみ(昭和60年)
・嵐の素顔/工藤静香(平成元年)ハイレゾ配信あり
・ZUTTO/永井真理子(平成2年)
三浦徳子さん作詞曲のハイレゾ配信の傾向
三浦徳子さん作詞曲のハイレゾ配信の傾向として、以下の点が挙げられます。
1980年代のヒット曲を中心に配信されている
配信されている曲の多くが、1980年代にヒットした曲です。三浦徳子さんは、1980年代に松田聖子、郷ひろみ、八神純子、杏里、吉川晃司、工藤静香など、多くの人気歌手にヒット曲を多数提供しました。これらの曲は、今でも多くの人に愛されているため、ハイレゾ配信の対象として選ばれやすいと考えられます。
松田聖子への提供曲が特に多い
松田聖子への提供曲は、全シングルAB面のハイレゾ配信が完了しています。松田聖子は、三浦徳子さんの代表的な作詞家であり、多くのヒット曲を生み出しました。そのため、松田聖子への提供曲は、ハイレゾ配信の対象として特に重視されていると考えられます。
三浦徳子さん作詞曲のハイレゾ配信の魅力・メリット
具体的な曲名を挙げて三浦徳子さん作詞曲のハイレゾ配信の魅力・メリットを考察すると、以下のようになります。
「みずいろの雨」(八神純子)は、1980年代を代表する青春歌謡として、今でも多くの人に愛されています。ハイレゾ配信によって、より繊細な歌声や情景描写を楽しめるようになりました。
「青い珊瑚礁」(松田聖子)は、三浦徳子さんの代表曲であり、日本を代表するポップソングのひとつです。ハイレゾ配信によって、より澄んだ音質で、松田聖子の伸びやかな歌声を堪能することができます。
「夏色のナンシー」(早見優)は、1980年代を代表する夏の歌として、今でも多くの人に親しまれています。ハイレゾ配信によって、より爽やかなサウンドで、早見優のキュートな歌声を楽しむことができます。
このように、三浦徳子さん作詞曲のハイレゾ配信は、1980年代のヒット曲を中心に、松田聖子への提供曲やポップスやロックなどのジャンルに偏りがある傾向が見られます。今後も、三浦徳子さんの代表曲や、ハイレゾ配信で聴きたいという要望の多い曲が、ハイレゾ配信される可能性が高いと考えられます。
松原みきへの作詞曲のハイレゾ配信が多いのも注目点
三浦徳子さん作詞曲のハイレゾ配信では、松原みきへの作詞曲も多く配信されています。松原みきは、1980年代に「真夜中のドア〜Stay With Me」「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」などのスマッシュヒット曲を放ちましたが、2004年に早世したこともあり、近年はやや忘れられた存在でした。ところが、ストリーミング音楽配信が世界的に普及しはじめると、2020年に「真夜中のドア〜Stay With Me」が世界的にヒットし、松原みきと三浦徳子さんへの再注目と、「真夜中のドア〜Stay With Me」が属する音楽ジャンルとして「シティ・ポップ」という分類がいわば後付け的になされ、「シティ・ポップ」ブームが世界的に起こっています。その結果として、松原みき・三浦徳子コンビの曲がハイレゾ配信されているという事情があります。
三浦徳子さんの代表曲でハイレゾ配信されていない曲が今後新たにハイレゾ配信されるされるだけでなく、松原みきリバイバルのような突然かつ海外発のような意外な形で、代表作とは思われていないような曲のハイレゾ配信もなされるかもしれません。それだけ三浦徳子さんは膨大な作詞を行っているとも言えるでしょう。
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