Shanling UA1s 約7000円の ドングル型DAC
MUSINは、中国・SHANLINGのドングル型DACタイプのポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「UA1s」を、2023年3月24日に発売しました。オープン価格で、税込みの実売価格は7,000円前後。カラーはブラックとグリーン。
従来機・UA1と比較しての違いを含む特徴
「UA1」の後継機。DACチップをESS製「ES9218P」から、より高性能な「ES9219C」に変更し、SN比117dBといった高い物理スペックと、より、高解像度でにじみの少ないサウンドを実現しているとしています。
また、「UA1」のようなケーブルが本体直出しではなく着脱可能になったのも違いです。

ヘッドホン出力端子は3.5mmのみながら対応スペックは充実
親指サイズの小型ボディは重さ6.6gと軽量。筐体素材にアルミニウムを採用し、質感も高めています。ヘッドホン出力端子は3.5mmステレオミニ1系統。最大出力80mW@32Ω。
最大32bit/384kHzのPCM信号とDSD256信号をサポートしています。入力端子はType-Cコネクタを搭載。「USB-C to USB-C OTGケーブル」と「USB-A変換アダプタ」を付属し、iOSやAndroid、Mac、Windowsなど、様々なデバイスと互換性があります。
独自開発のUSB FPGAボードを搭載。低レイテンシーで安定した動作を実現しています。また、UA1sは低ノイズ設計により、クリアで静かな音質を提供するとしています。
Android専用アプリ「Eddict Player」を使用することで「ハードウェアボリューム調整」「ゲイン設定」「デジタルフィルター」などの変更が可能。
Shanling UA1s レビューサイト情報



各種レビューから浮かび上がる本機の特徴
各種レビューから読み取れる「Shanling UA1s」の音質傾向としては、低音の再現性に優れた力感のあるサウンドのようです。親指サイズの小ささや、7000円程度という手ごろな価格からイメージされるサウンド傾向(低音が弱そう、力感も控えめそう)とはむしろ逆な感じです。
低域が強いと中高域が埋もれたり、曖昧になったりしがちですが、そんなこともなく、全域で明瞭さが保たれるようです。
全体としては音の厚みやキレのある鮮度が高いサウンドであり、一方、音場感はそれほどでもなく、楽器や声の距離感はいわゆるオン(近い)傾向のようです。
音楽ジャンル的にはクラシックなどのアコースティック系よりも、低音の効いたロックやEDM、電子的なサウンド作りの音楽などに向いているようです。
使い勝手の面では、1万円以下のドングル型DACにしては珍しく、ケーブルが本体直出しではなく着脱可能なので、断線の心配が少なく、たとえ断線しても汎用品のUSBケーブルに替えれば使い続けられるので、長く愛用できるのもメリットでしょう。
専用アプリ「Eddict Player」で「ハードウェアボリューム調整」「ゲイン設定」「デジタルフィルター」などが設定できますが、Android専用アプリなので、iOS機とも接続・使用はできますが、本機の性能・機能を最大限発揮させ生かすにはAndroid端末との組み合わせがベターなようです。
Shanling UA1sがおすすめのユーザーとは?
Shanling UA1sは、約7000円で3.5mmステレオミニ出力のみ対応のドングル型DACです。
Shanling UA1sは、以下のユーザーにおすすめです。
スマートフォンやタブレット、パソコンなどのUSB Type-Cポートを搭載したデバイスで、より高音質な音楽を手軽に楽しみたい方
3.5mmステレオミニ出力に対応したヘッドホンやイヤホンを使用したい方
バランス接続に対応したヘッドホンやイヤホンを使用したくない方
価格を抑えて高音質なドングル型DACを探している方
コンパクトで持ち運びに便利なドングル型DACを探している方
Shanling UA1sは、以下のユーザーにはおすすめできません。
バランス接続に対応したヘッドホンやイヤホンを使用したい方
リアルタイムアップサンプリング機能やUAC2.0/UAC1.0切り替え機能など、高度な機能を搭載したドングル型DACを探している方
より高音質なドングル型DACを探している方
Shanling UA1sは、価格を抑えて高音質なドングル型DACを探している方におすすめの製品です。ハイスペックなファイルに対応しており、ハイレゾ音源も忠実に再現することができます。また、価格が約7000円と比較的手頃なため、コストパフォーマンスに優れています。
ただし、3.5mmステレオミニ出力のみに対応しているため、バランス接続に対応したヘッドホンやイヤホンを使用したい方や、より高音質なドングル型DACを探している方には、おすすめできません。
高音質を追求するためのドングル型DACとしては、入門クラスに属するモデルと言えるでしょう。これで満足できれば安いものですし、満足できなければポータブルオーディオの沼が待っているかもしれません。
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