ONIX Overture XM5 レビュー・評価情報

DAP

ONIXから、ブランド初のポータブルオーディオプレーヤー「Overture XM5」を、2024年7月31日に発売。オープン価格で実売価格は税込130,680円前後。

本機の内容紹介と、各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察。どのようなユーザーにおすすめなのも解説します。

  1. ONIX Overture XM5の概要
    1. 製品特長
    2. スペック詳細
  2. ONIX Overture XM5の詳しい内容、特徴
    1. ONIXブランド初のポータブルオーディオプレーヤー
    2. ONIXサウンドの“核”となる「ブリティッシュチューニング」を採用
    3. 3.0インチのOLEDタッチスクリーンで高い視認性と操作性
    4. スクリーン下に配置された4つの物理ボタンでも操作可能
    5. 最近のDAPとしては珍しく、AndroidOSは非搭載
    6. AndroidOSは非搭載ながら機能性は十分と言える
    7. 内蔵ストレージ(メモリ)はなく、外部ストレージはMicroSDカードに対応
    8. 高品位なデザインと仕上げ
    9. DACチップにESS社のフラグシップDAC「ES9039SPRO」を採用
    10. クロック回路FPGAとKDS社製水晶発振器を採用
    11. XMOSXU316チップを採用し、USB-DACとしても利用可能
    12. 音声フォーマットは最大でPCM768kHz/32bit、DSD512をサポート
    13. イヤホン端子は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスを搭載
    14. TPA6120A2を2基採用したヘッドホンアンプ部
    15. 最大出力は3.5mmで310mW(@32Ω)、4.4mmバランスで1,069mW(@32Ω)
    16. Bluetooth受信コーデックはSBC/AAC/aptX/aptXHD/LDACをサポート
    17. 連続再生時間
    18. 外形寸法
  3. ONIX Overture XM5レビューサイト
  4. ONIX Overture XM5の各種レビュー・評価からの詳しい分析
    1. 高品位でレトロな雰囲気もある外観は魅力的
    2. AndroidOSを搭載しないのはいまどきの同価格帯DAPとしては思い切っている
    3. 音質は良好
    4. 高域が強すぎず、低音の存在感のあるピラミッドバランス的なサウンド傾向
    5. 自然で落ち着いた重厚なサウンドとも言える
    6. 音の広がりや奥行きに優れ、ホール録音のクラシック音楽にも好適
    7. 聴感上のS/N比が高いのは評価できる
    8. AndroidOSでないことによる機能性の不足は割り切るべき
    9. バッテリー性能
    10. 10万円台前半の非AndroidDAPとして推薦できる仕上がり
  5. まとめ
    1. ONIX Overture XM5の総評
    2. ONIX Overture XM5がおすすめのユーザーや使い方
    3. ONIX Overture XM5があまりおすすめでないユーザーや使い方

ONIX Overture XM5の概要

製品特長

ONIX Overture XM5は、ONIXブランド初のポータブルオーディオプレーヤーとして登場しました。本機は、40年にわたって継承されてきたONIXサウンドの「ブリティッシュチューニング」を採用し、ユーザーに高品質な音楽体験を提供します。また、3.0インチのOLEDタッチスクリーンと物理ボタンの両方を備え、高い操作性を実現しています。さらに、最近のDAPとしては珍しく、AndroidOSは非搭載ながらもWi-FiやBluetooth5.2に対応し、AirPlayやDLNAといった機能も備えているため、利便性は十分です。

スペック詳細

ONIX Overture XM5は、ESS社のフラグシップDAC「ES9039SPRO」を搭載し、超低ノイズを実現しています。また、クロック回路には、ブランドに最適化されたアルゴリズムとKDS社製の水晶発振器を採用しており、高精度な音質を提供します。音声フォーマットは、最大でPCM768kHz/32bit、DSD512に対応し、幅広いハイレゾフォーマットに対応可能です。

イヤホン端子は、3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスコネクタを搭載し、TPA6120A2を2基採用したヘッドホンアンプ部は優れた音場再現能力を持っています。最大出力は、3.5mmシングルエンド出力で310mW(@32Ω)、4.4mmバランスで1,069mW(@32Ω)を誇ります。Bluetooth受信コーデックはSBC、AAC、aptX、aptXHD、LDACをサポートし、さまざまなデバイスに対応可能です。

ONIX Overture XM5の連続再生時間は、3.5mmシングルエンド出力時で最大約14時間、4.4mmバランス出力時で約12時間と長時間の使用が可能です。外形寸法は115×69.6×19mm、質量は275.6gと持ち運びやすいサイズとなっており、モバイルバッテリーと組み合わせることで、さらに長時間の音楽視聴が可能です。

ONIX Overture XM5の詳しい内容、特徴

ONIXブランド初のポータブルオーディオプレーヤー

ONIX Overture XM5は、ONIXブランドから初めて登場したポータブルオーディオプレーヤーです。この製品は、長年のオーディオ技術と革新的なデザインが融合したものであり、ユーザーに新たな音楽体験を提供します。

ONIXサウンドの“核”となる「ブリティッシュチューニング」を採用

ONIX Overture XM5は、40年にわたって継承されてきたというONIXサウンドの“核”となる「ブリティッシュチューニング」を採用しています。このチューニングにより、音質は独自の味わいがあり、高音域から低音域までバランスの取れた豊かな音楽再生を実現しています。

3.0インチのOLEDタッチスクリーンで高い視認性と操作性

ONIX Overture XM5は、3.0インチのOLEDタッチスクリーンを搭載しており、高い視認性と操作性を提供します。これにより、音楽の再生や設定変更が直感的かつスムーズに行えます。

スクリーン下に配置された4つの物理ボタンでも操作可能

OLEDタッチスクリーンに加え、スクリーン下には4つの物理ボタンも配置されており、タッチ操作と併用して利用することで操作性がさらに向上します。物理ボタンは、タッチ操作が難しいシチュエーションでも確実な操作を可能にします。

最近のDAPとしては珍しく、AndroidOSは非搭載

最近のデジタルオーディオプレーヤー(DAP)としては珍しいことに、ONIX Overture XM5はAndroidOSを搭載していません。その代わりに、音楽再生に特化した軽快なインターフェースを提供します。

AndroidOSは非搭載ながら機能性は十分と言える

AndroidOSは搭載していないものの、ONIX Overture XM5はWi-FiやBluetooth5.2に対応しており、さらにAirPlay、DLNA、SyncLink機能を備えています。これにより、ハイレゾ音源のストリーミングやワイヤレス接続もスムーズに行え、音楽再生機としての機能性は十分に確保されています。

内蔵ストレージ(メモリ)はなく、外部ストレージはMicroSDカードに対応

ONIX Overture XM5には内蔵ストレージが搭載されておらず、外部ストレージとしてMicroSDカードに対応しています。これにより、ユーザーは必要に応じてメモリ容量を増やすことができます。

高品位なデザインと仕上げ

ONIX Overture XM5のデザインは、CNCユニボディ加工によるサイドカッティングデザインと金メッキのボリュームダイヤルを採用しており、高品位な仕上がりとなっています。この美しいデザインが、使用者の所有感を高めます。

DACチップにESS社のフラグシップDAC「ES9039SPRO」を採用

ONIX Overture XM5には、超低ノイズを謳うESS社のフラグシップDAC「ES9039SPRO」が使用されています。この高性能DACチップにより、音楽再生時のクリアな音質と高い解像度が実現されています。

クロック回路FPGAとKDS社製水晶発振器を採用

クロック回路には、ブランドに最適化されたアルゴリズムを搭載したFPGAとKDS社製水晶発振器が採用されています。この組み合わせにより、高精度なタイミング制御が実現され、音質向上に寄与します。

XMOSXU316チップを採用し、USB-DACとしても利用可能

ONIX Overture XM5は、XMOSXU316チップを搭載しており、USB-DACとしても利用することができます。これにより、パソコンや他のデジタルデバイスとの接続が容易になり、多様な使い方が可能です。

音声フォーマットは最大でPCM768kHz/32bit、DSD512をサポート

ONIX Overture XM5は、音声フォーマットとして最大でPCM768kHz/32bitやDSD512をサポートしています。これにより、高解像度なハイレゾ音源の再生が可能となり、音質において非常に優れたパフォーマンスを発揮します。

イヤホン端子は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスを搭載

ONIX Overture XM5には、3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスの2種類のイヤホン端子が搭載されています。これにより、ユーザーは自身のイヤホンやヘッドホンに応じた接続を選ぶことができます。

TPA6120A2を2基採用したヘッドホンアンプ部

ヘッドホンアンプ部にはTPA6120A2を2基採用しており、優れた音場再現能力を発揮します。このアンプにより、広がりと奥行きのある音場感を堪能することができます。

最大出力は3.5mmで310mW(@32Ω)、4.4mmバランスで1,069mW(@32Ω)

最大出力は、3.5mmシングルエンド出力で310mW(@32Ω)、4.4mmバランスで1,069mW(@32Ω)です。この高出力により、様々なインピーダンスのイヤホンやヘッドホンを駆動することが可能です。ゲイン設定も3段階で可能です。

Bluetooth受信コーデックはSBC/AAC/aptX/aptXHD/LDACをサポート

ONIX Overture XM5は、Bluetooth受信コーデックとしてSBC、AAC、aptX、aptXHD、LDACをサポートしており、ワイヤレスでもハイレゾ対応の高音質の音楽再生が楽しめます。

連続再生時間

連続再生時間は、3.5mmシングルエンド出力時で最大約14時間、4.4mmバランス出力時で約12時間です。長時間の音楽鑑賞でも安心して使用することができます。

外形寸法

ONIX Overture XM5の外形寸法は115×69.6×19mm、質量は275.6gで、コンパクトかつ持ち運びに適したサイズです。

ONIX Overture XM5レビューサイト

ONIX Overture XM5 レビュー | 重厚で落ち着いたサウンドを楽しめるDAP
ONIX Overture XM5をオーディオ専門店スタッフがレビューします。ビンテージONIXブランドデザインに、ESS社の最新鋭超低ノイズDAC「ES9039SPRO」を採用、ウォーム感のある自然な音質が特徴のDAPを紹介します。
ONIX 「Overture XM5」の全貌をレビュー|高級感と高音質を兼ね備えたポータブルオーディオ
オーディオ愛好家にとって、新しいデジタルオーディオプレイヤー(DAP)の登場は常に楽しみなイベントです。 今回は、ONIXというブランドから新しくリリースされた「Overture XM5」というDAPについてレビューします。 ONIXは、主

ONIX Overture XM5の各種レビュー・評価からの詳しい分析

高品位でレトロな雰囲気もある外観は魅力的

ONIX Overture XM5は、その高品位でレトロな雰囲気を持つデザインが魅力的です。CNCユニボディ加工によるサイドカッティングデザインと金メッキボリュームダイヤルが、本機の高級感をさらに引き立てています。見た目だけでなく、手に取った際の質感や作りの良さも評価が高いポイントです。外装の仕上げから細部までこだわりが感じられます。

AndroidOSを搭載しないのはいまどきの同価格帯DAPとしては思い切っている

最近のポータブルオーディオプレーヤー(DAP)の多くはAndroidOSを搭載していますが、ONIX Overture XM5はこれをあえて採用していません。これは機能性よりも音質に特化するという、ONIXブランドの思想が反映されています。このため、操作性やアプリケーションの利用に制約はあるものの、余計な機能や回路が無いぶん、音質を最優先に考えるユーザーには魅力的です。

音質は良好

ONIX Overture XM5の音質は非常に良好と評価されています。ESS社のフラグシップDAC「ES9039SPRO」を搭載していることもあるためか、超低ノイズを実現しています。その結果、無音から立ち上がる音楽を細かなニュアンスまでしっかり表現でき、高解像度な音楽を楽しむことができます。音楽を忠実に再現する能力はハイレゾ音源に対応することもあり、多くのオーディオファンを満足させています。

高域が強すぎず、低音の存在感のあるピラミッドバランス的なサウンド傾向

ONIX Overture XM5は、音のバランスが非常に良く、高域が強すぎないのが特徴です。低音の存在感があり、全体としてピラミッドバランス的なサウンドに仕上がっています。この音の傾向は、クラシック音楽からロック、ジャズまで幅広いジャンルで心地よい音楽体験を提供してくれます。

自然で落ち着いた重厚なサウンドとも言える

重厚でありながらも自然なサウンドを持つONIX Overture XM5。これはONIXサウンドの“核”ともいえる「ブリティッシュチューニング」の賜物です。音が自然で落ち着いており、長時間の視聴でも疲れにくいと評価されています。特に、高音質な録音のクラシック音楽やジャズなどで、その真価が発揮されると言えるでしょう。

音の広がりや奥行きに優れ、ホール録音のクラシック音楽にも好適

ONIX Overture XM5は、音の広がりや奥行きにも優れています。そのため、特にホール録音のクラシック音楽においては、その空間再現能力が際立ちます。音が緻密に配置され、まるでコンサートホールにいるかのような臨場感を提供してくれます。この広がりと奥行きのあるサウンドは、リスナーに対して没入感を与える要素の一つです。

聴感上のS/N比が高いのは評価できる

ONIX Overture XM5の聴感上のS/N比(信号対雑音比)が高いことも評価に値します。これにより、音楽の微細な部分までクリアに聴き取ることができ、その静寂な背景により音楽そのものの魅力が一層際立ちます。雑音が少ないため、特にアコースティック系のハイレゾ音源でその性能をフルに発揮し、高品質な音楽体験を提供します。ホール録音の暗騒音も聴き取れるのもリアリティーを高めます。

AndroidOSでないことによる機能性の不足は割り切るべき

ONIX Overture XM5はAndroidOSを搭載しないため、多機能性が求められるユーザーには制約を感じるかもしれません。しかし、Wi-Fi、Bluetooth5.2、AirPlay、DLNA、SyncLink機能など、音楽再生に必要な基本的な機能は備えており、これを割り切って考えることが重要です。音楽再生に専念することで、本機の実力を最大限に引き出すことができます。動画やゲームなどの音楽以外のアプリ追加は求めるべきではないということです。

バッテリー性能

ONIX Overture XM5のバッテリー性能も多くのレビューで取り上げられています。3.5mmシングルエンド出力時で最大約14時間、4.4mmバランス出力時で約12時間の連続再生時間を実現しており、この性能は長時間のリスニングにも対応できると評価されています。ただし、外出先でのバッテリー切れのリスクが気になる場合は、モバイルバッテリーを併用することでさらに安心して利用できるでしょう。

10万円台前半の非AndroidDAPとして推薦できる仕上がり

ONIX Overture XM5は、その価格帯から見ると非AndroidDAPとして非常に高い完成度と評価できるようです。10万円台前半という価格に対して、音質やデザイン、機能性を考慮すると、コストパフォーマンスに優れていると評価されます。Androidを搭載しなかったのもコスト的には有利なようです。特にこの価格帯でDAPの音質にこだわるオーディオファイルには、十分に推薦できる製品と言えるでしょう。

まとめ

ONIX Overture XM5の総評

ONIX Overture XM5は、その高い音質と優れたデザインで多くのオーディオ愛好者から高い評価を受けています。40年の歴史を持つONIXサウンドの「ブリティッシュチューニング」を採用し、自然で落ち着いた重厚なサウンドを提供します。特に、ホール録音のクラシック音楽に最適で、音の広がりや奥行きに優れています。また、3.0インチのOLEDタッチスクリーンと4つの物理ボタンの組み合わせにより、高い操作性も実現しています。

ともあれ、AndroidOSを搭載しないという思い切った選択は、機能性を犠牲にする面もありますが、その分オーディオ性能に集中した結果、良好な音質を提供している点は評価できます。バッテリー性能も優れていると評価できます。

ONIX Overture XM5がおすすめのユーザーや使い方

ONIX Overture XM5は、高品位な音質を10万円台前半のDAPに求めるオーディオ愛好者や、クラシック音楽を楽しむ方に特におすすめです。また、外出先で音楽を高音質で楽しみたいビジネスパーソンや旅行者にも最適です。さらに、Wi-FiやBluetooth5.2、AirPlay、DLNA、SyncLink機能に対応しており、音楽再生面で幅広い機能を求めるユーザーにも満足できるでしょう。バッテリー性能も優れているため、長時間の使用が可能です。

ONIX Overture XM5があまりおすすめでないユーザーや使い方

ONIX Overture XM5は、AndroidOSを搭載していないため、スマートフォンのように多機能なポータブルオーディオプレーヤーを求める方には不向きかもしれません。単体でストリーミングを楽しみたい向きにも向いていません。

また、重さが275.6gと少し重めであるため、軽量なDAPを求めるユーザーにはあまりおすすめできません。日常的な使用で多くのアプリケーションを利用する場合は、別のAndroidオーディオプレーヤーを検討することをおすすめします。

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