WiiMは、コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマー「WiiM Amp Pro」を2025年4月4日に発売。オープン価格で、実売価格は約6.6万円程度。
従来機の「WiiM Amp」(実売約5.2万円)の上位モデルとして登場。
「WiiM Amp Pro」の内容、特徴を下位モデルの「WiiM Amp」から強化された部分を解説しつつご紹介。どのようなユーザーや使い方に「WiiM Amp Pro」がおすすめかもご案内します。
- はじめに・本記事の目的
- 「WiiM Amp Pro」とは?基本情報と概要
- WiiM Amp Proと下位機の無印Amp Proで違う点
- WiiM Amp Proと下位機の無印Amp Proに共通の内容、特徴
- WiiM Amp Proと無印Amp Proで違う点による影響を分析
- WiiM Amp Proが優れている点のまとめ
- WiiM Ampが優れている点やメリットはある?
- 1.4万円多く出してまでWiiM Amp Proがおすすめのユーザーとは
- WiiM Amp ProとAmp Proの両機に共通する強みと弱み
- どちらを選ぶべきか?ユーザータイプごとのおすすめ
- WiiM Amp Proがおすすめのユーザーや使い方
- WiiM Ampがおすすめのユーザーや使い方
- 両機ともあまりおすすめではないユーザーや使い方
- まとめ
はじめに・本記事の目的
現代の音楽鑑賞スタイルは、ストリーミングサービスを中心に大きく変化しています。その中で、手持ちのパッシブスピーカーを活用しながら、より高音質かつ便利なオーディオ体験を提供するデバイスとして注目を集めているのが、コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマー「WiiM Amp Pro」です。本記事では、この「WiiM Amp Pro」がどのような特徴を持つのか、また、その下位モデルとして人気の高い「WiiM Amp」との違いや優位性を徹底解説していきます。
両機種は、アンプ機能とネットワークオーディオプレーヤー機能を一体化させたプリメインアンプとして、オーディオファンから高い評価を得ていますが、それぞれの性能や適した使用環境には違いがあります。本記事を通じて、どちらのモデルがあなたの音楽ライフスタイルに最適かを見つけるお手伝いをすることを目的としています。
また、この記事では「WiiM Amp Pro」と「WiiM Amp」に搭載されたDACやアンプ性能、対応するストリーミング形式、そしてネットワーク機能など、製品の細かなスペックについても詳しく掘り下げていきます。これにより、選び方や利用方法の参考にしていただける内容となっています。
音楽愛好家や高音質を求めるオーディオファンはもちろん、手軽にパッシブスピーカーをアップグレードしたい初心者の方にも役立つ情報を提供していきますので、ぜひご一読ください。
「WiiM Amp Pro」とは?基本情報と概要
WiiM Amp Proの概要と設計思想
WiiM Amp Proは、コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマーとして設計されています。このデバイスは、パッシブスピーカーを現代のストリーミング対応デバイスへとアップグレードすることを目的として開発されました。ネットワークオーディオプレーヤー機能とステレオプリメインアンプ機能を一体化した設計により、省スペースながらも高性能な音楽再生を実現しています。
WiiM Amp Proの設計思想は「シンプルかつ高品質」であり、初心者からオーディオ愛好者まで幅広いユーザーに対応できる点が特徴です。アルミニウム製の筐体やカスタムヒートシンクを採用することで、優れた耐久性と効率的な放熱性能を備えています。
主要なスペックと特徴
WiiM Amp Proの主要なスペックとして、DACには高性能な「ESS ES9038 Q2M」を採用しており、S/N比120dB、全高調波歪率(THD+N)は0.0005%というハイレベルなパフォーマンスを誇ります。また、Texas Instruments製の高品質クラスDアンプ「TPA 3255」が搭載され、60W/チャンネル(8Ω)、120W/チャンネル(4Ω)の出力が可能です。
さらに、ネットワーク機能としてはWi-Fi 6E対応が挙げられ、将来的に6GHz帯の周波数にも対応するアップデートが予定されています。BluetoothやUSB入力に加えてHDMI ARCを搭載しており、さまざまな音源や接続環境に対応可能です。SpotifyやAmazon Music HD、TIDALなどの主要音楽ストリーミングサービスにも対応しており、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源再生が楽しめます。
オーディオストリーミングの新しい可能性
WiiM Amp Proは、オーディオストリーミングの新しい可能性を切り開くデバイスです。対応するストリーミングサービスはSpotify Connect、TIDAL Connect、Amazon Music HD、Deezerなど多岐にわたり、最新の音楽体験を提供します。また、AlexaやGoogleアシスタント、Siriといった音声アシスタントとの連携が可能な点も利便性を向上させています。
これにより、WiiM Amp Proは単なるアンプやプレーヤーとしての役割を超え、家庭のマルチルームオーディオシステムの中核としても活躍します。ユーザーはスマートフォンのアプリ「WiiM Home」を利用して、再生から各種設定まで直感的に操作できます。コンパクトな設計と高度なネットワーク機能により、現代のライフスタイルに合った新しいオーディオ体験を提供してくれる一台です。
WiiM Amp Proと下位機の無印Amp Proで違う点
搭載DACがWiiM Ampの「ESS 9018 K2M」から「ESS ES9038 Q2M」に変更
「WiiM Amp Pro」は、DAC(デジタル・アナログ変換回路)において、下位モデルである「WiiM Amp」から大幅な進化が見られます。「ESS 9018 K2M」から「ESS ES9038 Q2M」へとアップグレードされ、高音質化が図られています。この変更により、よりクリアで繊細な音質表現を実現し、高解像度な音楽ストリーミング再生において新たな次元を提供します。
SN比はWiiM Ampの98dBからWiiM Amp Proでは120dBに向上
SN比(信号対雑音比)は、オーディオ製品の静粛性とダイナミックレンジの広さを表します。「WiiM Amp Pro」ではこの数値が98dBから120dBへ大幅に改善されています。この向上により、特に静かなパートでの音の透明感が高まり、ノイズの少ない純度の高い音楽再生が可能となります。
THD+N(全高調波歪率)もWiiM Ampの0.0025%(-92dB)からWiiM Amp Proでは0.0005%(-105dB)に向上
THD+N(全高調波歪率)は、音の歪みの低さを示します。「WiiM Amp Pro」では、WiiM Ampと比較して大幅な向上が見られ、0.0025%から0.0005%に低減されました。この数値の変化は、特に繊細な音楽再生時に違いを実感できるポイントであり、ハイファイオーディオ環境を目指すユーザーには大きな魅力となるでしょう。
WiiM Ampが対応するAirPlay 2にはWiiM Amp Proは非対応
「WiiM Amp Pro」は高性能なモデルでありながら、「WiiM Amp」でサポートされていたAirPlay 2には対応していません。そのため、Apple製デバイスを利用しているユーザーにとっては、この点が注意点となるでしょう。一方で、ChromecastやSpotify Connectといった他のストリーミングプロトコルには対応しており、多様な環境にも柔軟に対応可能です。
WiiM Amp Proはソフトウェアアップデートで6GHzを加えたトリプルバンドWi-Fi 6Eに対応予定
「WiiM Amp Pro」では、近未来的なネットワーク環境に備える形でWi-Fi 6Eへの対応が予定されています。この6GHz帯トリプルバンド対応は、混雑の少ない環境で高品質なストリーミングを可能にするため、多くのデバイスが接続する環境での性能向上に期待が持てます。
サイズと重量はWiiM Ampが外形寸法は190×190×63mm(幅×奥行き×高さ)、重さは1.84kg、WiiM Amp Proは190×190×66mm(幅×奥行き×高さ)、重さは2,080g
「WiiM Amp Pro」は、やや大型化し、重量も増加しました。ただし、これらの増加は内部構造の大幅な改良や筐体強化によるものと考えられ、省スペース設計のメリットはそのままに、従来モデル以上の性能を発揮するデザインとなっています。
WiiM Ampはスペースグレーとシルバーのカラバリがあったが、WiiM Amp Proはダークグレーのみ
「WiiM Amp Pro」では、カラーバリエーションが変更され、ダークグレーのみの展開となっています。このシンプルで洗練された色合いは、インテリアに統一感をもたらすデザインとして好まれるかもしれません。
WiiM Amp Proのみ筐体にアルマイト処理を施したと謳う
「WiiM Amp Pro」は、筐体にアルマイト処理が施されており、耐久性と高級感が向上しています。この仕様により、外観の美しさだけでなく、長期間の使用にも耐えうる堅牢さを実現しています。
価格が違う:WiiM Ampは実売約5.2万円に対してWiiM Amp Proは約6.6万円
「WiiM Amp Pro」は価格的に約1.4万円高い設定となっています。この価格差は、DACやWi-Fi 6E対応などの性能向上を考慮すれば妥当と言えますが、どちらを選ぶかはユーザーのニーズや予算によるところが大きいでしょう。
WiiM Amp Proと下位機の無印Amp Proに共通の内容、特徴
「パッシブスピーカーを現代のストリーミング対応デバイスへアップグレード」するという省スペース設計のストリーマー
WiiM Amp ProとWiiM Ampは、従来のパッシブスピーカーを活用しながら、最新のストリーミングに対応可能なデバイスとして設計されています。省スペース設計のため、オーディオシステムをスリム化したい方や、置き場所に制約がある環境にも適しています。これにより、昔愛用していたスピーカーを現代のネットワークオーディオ環境で活用できるという点が魅力です。
ネットワークオーディオプレーヤー内蔵の小型ステレオプリメインアンプ
両モデルともネットワークオーディオプレーヤーを内蔵しており、アンプとしての役割だけでなく、多機能なオーディオストリーマーとしても使用可能です。プリメインアンプ化された設計により、小型ながらも驚くほどのパワフルな音楽体験を提供します。
筐体はアルミニウム製でカスタマイズヒートシンクを内蔵
質感の高いアルミニウム製筐体を採用し、優れた耐久性と熱対策のためにカスタマイズヒートシンクが内蔵されています。これにより、長時間の使用でも安定したパフォーマンスが期待できます。
Spotify、Amazon Music、Deezer、TuneIn、TIDAL、Qobuzといった各種音楽ストリーミングサービスに対応
両機は、多くの主要な音楽ストリーミングサービスに対応しており、SpotifyやAmazon Music、TIDALなど幅広い選択肢が提供されています。これにより、お気に入りの音楽をどこでも高音質で楽しむことができます。
Chromecast、Spotify Connect、TIDAL Connect、Alexa Cast、DLNAも利用可能
ChromecastやSpotify Connectといったサービスも利用できるため、スマートデバイスからのストリーミングや制御が簡単です。さらにDLNAにも対応しており、家庭内のさまざまな機器と連携しやすい点もポイントです。
マルチルームオーディオを構築していれば、メディアサーバーとして、複数のWiiMデバイスにストリーミングすることもできる
両機種はマルチルームオーディオの構築にも役立ちます。WiiMデバイスを複数組み合わせることで、家中で統一された音楽体験を楽しむことが可能です。
アンプはTexas InstrumentsのクラスDアンプ「TPA 3255」を搭載
アンプには高効率かつ高品質なTexas Instruments製のクラスDアンプ「TPA 3255」が採用されています。これにより、小型サイズながら力強い音域が実現されています。
アンプ出力は60W/チャンネル(8Ω)、120W/チャンネル(4Ω)
出力は8Ωで60W/チャンネル、4Ωで120W/チャンネルと、部屋を満たす十分なパワーを持っています。これによって、広いリビングでも迫力ある音楽体験が期待できます。
入力は同軸デジタル、LINE(RCA)に加え、HDMI ARCも搭載
入力端子は豊富で、同軸デジタルやLINE、さらにHDMI ARC端子もサポートしています。これにより、テレビなどの映像デバイスとも簡単に接続して楽しむことが可能です。
Wi-Fi、有線LAN、Bluetooth入力、USB入力にも対応
ネットワーク接続も強化されており、Wi-Fiや有線LANを利用した有線接続に加え、BluetoothやUSB入力にも対応。幅広い選択肢で接続が可能です。
2.4GHz/5GHz対応デュアルバンドWi-Fi 6をサポート
最新規格であるWi-Fi 6にも対応しており、デュアルバンドでの接続が可能です。これにより、高速かつ安定したネットワーク接続でストリーミングが快適に行えます。
対応フォーマットはMP3, AAC, ALAC, APE, FLAC, AIFF, WAV, WMA, OGG
幅広い音楽ファイルフォーマットに対応しているため、どのような音楽コレクションでも柔軟に再生することができます。
HDMI入力はステレオPCMのみ対応でドルビーデジタル、DTSには非対応
HDMI ARC端子の利用で音声出力を簡単に行えますが、ステレオPCMフォーマットのみに対応しており、ドルビーデジタルやDTSなどのサラウンドフォーマットには対応していません。
最大192kHz/24bitのハイレゾ再生に対応し、ギャップレス再生にも対応
最大192kHz/24bitのハイレゾ再生に対応しており、ギャップレス再生機能も搭載。高音質でスムーズなリスニング体験を実現しています。
DSDフォーマットの再生には非対応
対応フォーマットが豊富な一方で、DSDフォーマットの再生には対応していない点が注意点となります。ただし、それを補う優れた音質性能があります。
低音制御機能付きのサブウーファー出力(ユーザー調整可能域20~250Hzクロスオーバー)も備える
低音制御機能が付いたサブウーファー出力を搭載しており、クロスオーバーポイントを20~250Hzの範囲で調整可能です。これにより、より臨場感のある低音をカスタマイズできます。
ストリーミングからデバイス設定まで、すべてスマートフォンアプリ「WiiM Home」からコントロールできる
専用アプリ「WiiM Home」を使えば、ストリーミングサービスの設定からデバイスの管理まで、すべてスマートフォンから簡単に操作することが可能です。
24種類のプリセットEQ設定、10バンドグラフィックEQによる直感的な帯域調整、4バンドパラメトリックEQによるマルチ可変調整機能も搭載
豊富なEQ機能が搭載されており、プリセットEQは24種類、さらに10バンドのグラフィックEQと4バンドのパラメトリックEQで細かい音質調整も可能です。これにより、個々の好みに合わせた音作りが簡単に行えます。
Bluetooth、ネットワークなど、入力ソースごとに独立したEQプロファイルを設定できる
入力ソースごとに独自のEQプロファイルを設定できるため、用途に応じた最適な音質を瞬時に切り替えることが可能です。
Alexa、Googleアシスタント、Siriといった音声アシスタントからの操作にも対応
音声アシスタントを活用して、アプリを使わずにストリーミングや再生コントロールが行えます。AlexaやGoogleアシスタント、Siri対応のデバイスと連携すれば、さらに便利な使い方が広がります。
各種ケーブルや音声操作対応のリモコンなどが付属
付属品として、ケーブル類と音声操作に対応したリモコンが同梱されており、購入後すぐに使い始めることができます。
WiiM Amp Proと無印Amp Proで違う点による影響を分析
音質性能の比較:DACとアンプの進化
「WiiM Amp Pro」と「WiiM Amp」の音質性能には、大きな進化が見られます。最大の変更点は搭載されているDACのアップグレードです。「WiiM Amp」ではESS社の「ESS 9018 K2M」を採用していましたが、「WiiM Amp Pro」ではより高性能な「ESS ES9038 Q2M」に進化しています。このDACの変更により、SN比は98dBから120dBへと大幅に向上し、クリアでノイズの少ない音質を実現しました。また、THD+N(全高調波歪率)は0.0025%から0.0005%へと大幅改善され、音の歪みをさらに抑えた高精度な音質再生が可能になっています。
さらに、両モデルともに同じTexas Instruments製のクラスDアンプ「TPA 3255」を搭載していますが、DACアップグレードの恩恵により、「WiiM Amp Pro」はより繊細なニュアンスまで再現できるサウンド体験を提供します。このような進化により、パッシブスピーカーを使用しているユーザーでも、ハイレゾ音源の魅力を存分に引き出せる環境を構築できる点が「WiiM Amp Pro」の特徴と言えます。
高音質を求めるオーディオファンへのメリット
「WiiM Amp Pro」は、高音質を求めるオーディオファンにとって魅力的な選択肢となるでしょう。例えば、192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応していることはもちろん、SN比の向上が、音楽再生時の細かなディテールまでクリアに引き立てます。また、THD+Nの低減により、複雑な楽曲でも原音に忠実な再現が可能です。
特に、ジャズやクラシックのような繊細なジャンルを愛する方にとっては、ノイズの少なさや音場の広がりは非常に重要な要素です。さらに、サブウーファー出力に低音制御機能が備わっていることで、低音域を個別に調整しながら好みに合わせた音響環境を構築できる点も、オーディオ愛好家にとって大きなメリットとなります。
こうした特徴から、「WiiM Amp Pro」はステレオシステム全体をハイレベルな音質へとアップグレードしたいと考えるオーディオファンに、特におすすめのモデルと言えるでしょう。
ネットワーク機能の強化ポイント
「WiiM Amp Pro」ではネットワーク機能が強化され、利便性がさらに向上しています。特に注目すべきは、ソフトウェアアップデートによって6GHz帯を含むトリプルバンドWi-Fi 6Eへの対応が予定されている点です。この進化により、従来の2.4GHz/5GHzデュアルバンドWi-Fiと比較して、より安定した接続性と高速通信が可能になり、大容量のハイレゾ音源やストリーミングサービスをスムーズに再生できます。
このように、ネットワーク機能の強化によって「WiiM Amp Pro」はより快適で先進的なオーディオ体験を可能にしているのです。
WiiM Amp Proが優れている点のまとめ
「WiiM Amp Pro」は、コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマーとして、特に音質性能の向上に重点を置いています。まず搭載されているDACが下位モデルの「ESS 9018 K2M」から「ESS ES9038 Q2M」に変更されたことで、より広がりのある豊かな音場表現と、繊細な音の再現力を実現しています。また、SN比が98dBから120dBに向上し、音声信号の純度がさらに高まることで、クリアでピュアな音質を楽しむことが可能です。
さらに、THD+N(全高調波歪率)が大幅に改善され、「WiiM Amp」の0.0025%(-92dB)から、「WiiM Amp Pro」では0.0005%(-105dB)へと進化しています。これによって、音の歪みが抑えられ、高品位な再現力を求めるオーディオ愛好者にも十分応えられる設計となっています。加えて、「WiiM Amp Pro」はソフトウェアアップデートで6GHzバンドを加えたトリプルバンドWi-Fi 6Eに対応予定であり、最新のネットワーク技術を駆使して安定したストリーミングを提供します。マルチルームオーディオの構築や、複数のWiiMデバイスとの連携を重視するにもメリットがあるでしょう。
このモデルの外観にも注目する価値があります。「WiiM Amp Pro」では筐体にアルマイト処理を施しており、機能性だけでなく高級感のあるデザインも兼ね備えています。また、音質周りを強化したうえでの力強いTexas Instruments製クラスDアンプ「TPA 3255」による60W/チャンネル(8Ω)という高出力は、コンパクトさを重視しつつも真のオーディオ性能を発揮できるでしょう。
「WiiM Amp Pro」は、これまでのプリメインアンプやネットワークプレーヤーではカバーしきれなかった、現代のストリーミングオーディオシーンにより最適化された一台と言えるでしょう。高音質を追求する方にとっては非常に魅力的な製品となるはずです。
WiiM Ampが優れている点やメリットはある?
「WiiM Amp」は、ネットワークオーディオプレーヤーとプリメインアンプの機能をコンパクトな筐体に収めた製品であり、いくつかの優れた特徴を持っています。その中でも特に注目すべきは、そのコストパフォーマンスの高さです。約5.2万円という価格で、ハイレゾ音源再生や多彩なストリーミングサービスへの対応を実現しており、初心者から中級者にとって非常に魅力的な選択肢となっています。
また、本機の魅力はその省スペース設計にもあります。そのコンパクトなサイズにより、リビングや書斎など設置場所を選ばず、ミニマルなオーディオ環境を構築するのに最適です。さらに、筐体はアルミニウム製で、内部にはカスタマイズヒートシンクを搭載しており、冷却効率や耐久性にも配慮されています。
オーディオ性能としては、Texas InstrumentsのクラスDアンプ「TPA 3255」を採用し、60W/チャンネル(8Ω)、120W/チャンネル(4Ω)の出力を備えています。この出力は小型スピーカーなどと組み合わせても十分なパフォーマンスを発揮し、パッシブスピーカーをモダンなストリーミングデバイスへアップグレードしたいユーザーに最適です。
さらに、「WiiM Amp」はSpotify、Amazon Music、TIDAL、Qobuzなどの主要な音楽ストリーミングサービスに対応し、ChromecastやSpotify Connect、DLNA経由でも再生が可能です。この柔軟な対応力により、既存のネットワークオーディオ環境に簡単に組み込むことができます。そのほか機能面では上位の「WiiM Amp Pro」と同等であり、利便性のコストパフォーマンスは高いと言えます。なお、AirPlay 2は「WiiM Amp」しか対応していないので、これを重視する場合はこちらとなるでしょう。重要なポイントです。
価格を抑えながらもハイレゾ音源対応やギャップレス再生、スマートフォンアプリ「WiiM Home」を介した直感的な操作性を提供しており、エントリーユーザーや予算を抑えたいユーザーにとって非常におすすめできるモデルと言えるでしょう。
1.4万円多く出してまでWiiM Amp Proがおすすめのユーザーとは
「WiiM Amp Pro」は、下位モデルである「WiiM Amp」と比較して、機能とスペックが大幅に進化しており、オーディオファンや特定のニーズを持つユーザーにとって理想的な選択肢です。以下に、特におすすめできるユーザータイプを解説します。
まず、音質を最優先するユーザーにとって「WiiM Amp Pro」は最適です。このモデルでは、搭載されているDACが「ESS ES9038 Q2M」にアップグレードされ、SN比も120dBと向上しています。また、THD+N(全高調波歪率)が0.0005%と驚異的なパフォーマンスを実現しており、これにより高解像度な音楽の再現性が飛躍的に向上します。音楽をよりディテール豊かに楽しみたいオーディオ愛好者には、1.4万円の差額を十分に埋める価値があると言えるでしょう。
さらに、ネットワーク機能を重視するユーザーにも「WiiM Amp Pro」は適しています。将来的にはソフトウェアアップデートで6GHz帯を加えたWi-Fi 6Eに対応予定であり、高速かつ安定したストリーミング環境を構築可能です。これにより、SpotifyやAmazon Music HDのようなハイレゾ音源にも適した、快適なストリーミング体験が期待できます。マルチルームオーディオの構築や、複数のWiiMデバイスとの連携を重視する方にもおすすめです。
また、外観や質感にこだわる方には、アルマイト処理が施された筐体のデザインも魅力的です。「WiiM Amp Pro」はダークグレーのカラーが採用され、より上質な仕上がりとなっています。省スペースながら見た目の高級感を求める方にも満足いただけるでしょう。
総じて、「WiiM Amp Pro」は音質、機能性、デザイン性を重要視するユーザーにとって、非常に魅力的なプリメインアンプ兼ネットワークオーディオプレーヤーです。1.4万円の価格差以上の価値を求めるならば、ぜひ検討すべき製品といえるでしょう。
WiiM Amp ProとAmp Proの両機に共通する強みと弱み
WiiM Amp ProとWiiM Ampは、どちらもコンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマーとして設計されており、パッシブスピーカーをストリーミング対応デバイスへ進化させる強力な機能を持っています。ネットワークオーディオプレーヤーとプリメインアンプが一体型となった構造により、省スペースでハイクオリティなオーディオ環境を提供する点が最大の強みです。
また、筐体はアルミニウム製で、高い放熱性能を持つカスタマイズヒートシンクを搭載しており、効率的な温度管理を実現しています。Spotify、Amazon Music HD、TIDALなど、幅広い音楽ストリーミングサービスに対応しており、日常の音楽体験を一層豊かにしてくれます。さらに、ChromecastやSpotify Connect、TIDAL Connect、Alexa Cast、DLNAといった形式にも対応し、高い互換性を誇ります。
両モデルとも最新のクラスDアンプ「TPA 3255」を搭載し、60W/チャンネル(8Ω)または120W/チャンネル(4Ω)の十分なアンプ出力を提供します。また、同軸デジタル、アナログLINE入力、HDMI ARCなど多彩な入力端子を装備しており、さまざまなオーディオデバイスとの接続が可能です。加えて、Wi-Fi、有線LAN、Bluetooth、USB入力にも対応しており、幅広い接続環境で利用できます。
音質面では、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源再生が可能で、ギャップレス再生にも対応しています。さらに、低音制御機能付きのサブウーファー出力が備わっており、ユーザーは20~250Hzのクロスオーバー範囲で音を細かくカスタマイズすることができます。ストリーミングだけでなく、デバイス設定やイコライザー調整を「WiiM Home」アプリで簡単に操作できる点も便利です。
しかし、両モデル共通の弱点として、HDMI ARC入力がステレオPCMにしか対応しておらず、ドルビーデジタルやDTSといったサラウンド音源には非対応である点が挙げられます。また、高音質オーディオファイルで人気のDSDフォーマット再生には非対応で、ハイレゾ音源以外を主に活用する場合には物足りなく感じるかもしれません。
以上のように、WiiM Amp ProとWiiM Ampは共に高機能でコストパフォーマンスに優れたオーディオストリーマーですが、一部のプレーヤーやフォーマットに制限がある点には注意が必要です。それでも、小型化されたプリメインアンプとして、ストリーミング対応のネットワークオーディオ環境を手軽に導入したいユーザーには十分な魅力を持つ製品といえるでしょう。
どちらを選ぶべきか?ユーザータイプごとのおすすめ
ミニマルな環境を求めるエントリーユーザー
コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマーを初めて導入するエントリーユーザーには、「WiiM Amp」をおすすめします。このモデルは、AirPlay 2対応やスペースグレーなどの多様なカラーバリエーションを備え、シンプルな設置環境を求める方に最適です。また、価格面でも手頃な設定で、初めてネットワークオーディオやプリメインアンプを導入する際のハードルを下げてくれます。高性能DAC「ESS 9018 K2M」や十分な音質性能を備えており、日常的な音楽鑑賞においても満足できるでしょう。
オーディオ愛好者や上級者に向けた選択
音質にとことんこだわりたいオーディオ愛好者や上級者には、「WiiM Amp Pro」が強く推奨されます。DACに「ESS ES9038 Q2M」が採用され、SN比やTHD+Nが大幅に向上しているため、高音質再生を重視するリスニング環境に最適です。また、トリプルバンドWi-Fi 6Eなど高度なネットワーク機能が備わり、高い接続安定性と将来的なアップデートへの対応力も魅力です。このモデルは、ハイレゾ音源を思う存分楽しみたい方や、ストリーミングサービスをメインに活用する方に最適です。
予算を考慮したベストバイの判断基準
コストと性能のバランスを重視する場合、「WiiM Amp」と「WiiM Amp Pro」のどちらが最適かは使用環境や期待値によります。もしも基本機能で十分かつコスパを重視するなら、「WiiM Amp」で問題ないでしょう。しかし、音質の向上や最新のネットワーク機能に価値を感じる場合には、価格差以上の体験が得られる「WiiM Amp Pro」を選ぶのが賢明です。特に、ストリーミングサービスを頻繁に利用する方や、トータルでの音響パフォーマンスを重視する場合、少し高い初期投資をしてでもProモデルを選ぶことをおすすめします。
WiiM Amp Proがおすすめのユーザーや使い方
コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマー「WiiM Amp Pro」は、オーディオファンをはじめ、ネットワークプレーヤーやプリメインアンプを求める幅広いユーザーに最適なデバイスです。その中でも特におすすめのユーザー像や用途について解説します。
まず、「WiiM Amp Pro」は、オーディオのストリーミング環境を最大限に活用したい方に向いています。Spotify、Amazon Music HD、TIDAL、Qobuzといったハイレゾ配信にも対応しており、高音質音源を最大192kHz/24bitの品質で楽しめます。音楽を細部まで忠実に再現したいという方や、Amazon Music HDとApple Musicの音質の違いを聴き比べたいようなマニア層にも適しています。
また、本製品は、ハイパフォーマンスなデジタル-アナログ変換(DAC機能)を持つESS社製「ES9038 Q2M」を搭載しており、DAC性能の向上を求めるユーザーにもおすすめです。この仕様に加え、高いS/N比(120dB)やTHD+N(全高調波歪率)の低減によるクリアな音質は、特にオーディオファンや専門性を求めるリスナーにとって大きな魅力です。
さらに、パッシブスピーカーを現代のネットワークオーディオプレーヤーとして活用したい方にも理想的です。本製品のアンプは、Texas Instruments製クラスDアンプ「TPA 3255」を採用しており、8Ω負荷で60W/チャネル、4Ω負荷では120W/チャネルの出力が可能です。限られたスペースにシンプルかつ高音質なセットアップを構築したい場合、この省スペース設計のアンプは非常にメリットとなります。
さらに、スマートフォンアプリ「WiiM Home」で直感的なコントロールが可能な点も見逃せません。操作性の良さから、利便性を重視するユーザーにも満足のいく体験を提供します。また、Alexa、Googleアシスタント、Siriといった音声アシスタントに対応しているため、スマートホーム構築を目指す方にとっても扱いやすい選択と言えるでしょう。
総じて、オーディオ機器のスペックや音質にこだわる方、またはネットワークオーディオへのエントリーを考えている方には「WiiM Amp Pro」が特におすすめです。コスト的にはWiiM Ampと比較して若干高価ですが、その性能差を考慮すれば、音質や機能性を重視するユーザーにとっては間違いのない選択と言えるでしょう。
WiiM Ampがおすすめのユーザーや使い方
コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマー「WiiM Amp」は、その優れたコストパフォーマンスと多機能性から、多くのユーザーにとって理想的な選択肢となります。特に、ネットワークオーディオ体験を初めて楽しみたいエントリーユーザーにはおすすめです。「WiiM Amp」が提供する高音質ストリーミングや多彩な音源対応力は、オーディオ環境をより手軽に現代化するための一助となるでしょう。
具体的には、パッシブスピーカーを利用している家庭や、小型ステレオプリメインアンプとして省スペースを重視している人に最適です。例えば、リビングやデスク周りに置くサブシステムとしても活用でき、家庭での音楽鑑賞を手軽にアップグレードできます。また、シンプルな操作性と「WiiM Home」アプリによる直感的な設定コントロールは、初心者にも扱いやすい設計となっています。
さらに「WiiM Amp」は、安価ながら60W/チャンネル(8Ω)、120W/チャンネル(4Ω)の出力を備え、高音質を求めるユーザーにも魅力的です。Spotify、Amazon Music、TIDALなど広範囲に対応したストリーミング機能を持ちながら価格が抑えられている点も、コスパを重視するユーザーに支持される理由といえるでしょう。機能面ではAirPlay 2を使いたい方は「WiiM Amp」となります。
一方で、他のプレミアムモデルと比較すると、完全なハイエンド音響性能には達しない点があります。そのため、「手頃な価格でネットワークオーディオを始めてみたい」「スタンダードな機能で十分」という方に向いているといえます。このように「WiiM Amp」は、ネットワークオーディオの世界へ気軽に一歩を踏み出したいユーザーにピッタリなデバイスです。
両機ともあまりおすすめではないユーザーや使い方
「WiiM Amp Pro」と下位モデルの「WiiM Amp」は非常に高性能なネットワークオーディオプレーヤー内蔵のプリメインアンプとして、多くのユーザーに対応した機能を提供しています。しかしながら、両機ともおすすめしにくいユーザーや使い方も存在します。以下に該当する場合、他の選択肢を検討するのが良いでしょう。
まず、極端にシンプルなオーディオ環境を求めるユーザーには不向きです。これらのデバイスは主にストリーミング機能やEQ調整機能など、多機能な設計が特徴です。そのため、単純にBluetoothスピーカーやオーディオ用のミニアンプで十分な場合、追加コストをかけるメリットは薄いでしょう。
また、DSDフォーマットに対応していない点が、ハイレゾ音源を愛好するユーザーには致命的かもしれません。最大192kHz/24bitのハイレゾ再生やギャップレス再生に対応しているものの、DSDフォーマットの再生が不可という点はオーディオマニアにとって物足りなく感じるポイントです。他のハイエンドプレーヤーでは、このフォーマットへの対応が標準化していることもあり、WiiM Ampシリーズが劣っていると捉えられる可能性もあります。
さらに、複雑なネットワーク環境にストレスを感じる方や、アプリによる設定操作に不慣れなユーザーにも向いていません。これらの製品は「WiiM Home」アプリを中心にすべての操作を行う設計であり、アプリを使用した設定やカスタマイズに対応できない場合、使いこなすことが難しくなるでしょう。
最後に、映画鑑賞を主な目的とした用途やドルビーデジタルおよびDTSなどのサラウンド音声形式に重点を置いたユーザーには、これらの製品が不向きであることも理解しておくべきです。HDMI入力には対応しているものの、ステレオPCMのみで、サラウンド形式には未対応という仕様では、ホームシアター用としての実用性に限界があります。
これらの理由から、WiiM Amp ProおよびWiiM Ampは、非常に特化したニーズや環境に適合するデバイスである一方、万人におすすめできる製品とは言えない部分があるのです。購入を検討する際は、自身の使用用途や環境を十分に考慮しましょう。
まとめ
「WiiM Amp Pro」は、コンパクトなアンプ内蔵オーディオストリーマーとして、ネットワークオーディオ環境をより充実させたいユーザーに適したデバイスです。その特徴は、プリメインアンプとしての優れた性能、幅広いストリーミングサービスへの対応、そして音質向上を図る新たな技術の搭載にあります。一方で、下位モデルである「WiiM Amp」との違いも多岐にわたり、特にDACやSN比の進化、トリプルバンドWi-Fi 6Eへのアップデート対応など、音質や接続性にこだわるユーザーにとって魅力的なポイントが多く見られます。
これらの違いを踏まえると、「WiiM Amp Pro」は、コストパフォーマンスと音質の両立を求めるオーディオ愛好者はもちろん、音楽のストリーミング環境をより高次元で楽しみたい方々におすすめできる選択肢です。一方、より手頃な価格で主要な機能を備えた「WiiM Amp」は、エントリーユーザーや簡易的な利用を想定したユーザーに最適です。
どちらを選ぶかはユーザーの用途や予算に依存しますが、「WiiM」のシリーズはどちらにせよ、現代的なネットワークオーディオの需要を満たす高い完成度を備えています。それぞれの強みを比較し、最適なオーディオ体験を享受していただければと思います。
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