DENONのサウンドバー・DHT-S217の各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察し、どんな人におすすめかも案内します。
- DHT-S217の基本仕様と特徴
- DENON DHT-S217の各種レビューから項目ごとに分析
- 価格を考えると音楽再生時の音質がかなり良い
- とくに音楽再生時のPUREモードは効果的
- サラウンドスピーカーとしての音質も良好
- イネーブルドスピーカーは搭載していないのでドルビーアトモスの再現性には限界はある
- PUREモードだと低音が不足気味かも
- PUREモード以外だと逆に低音が多めかも
- DTSに対応していないのは弱点
- 付属のリモコンでしか低音の調整やボーカルの調整ができない点は良くない
- 操作を急に受け付けなくなるなど動作が不安定なことがある
- テレビ用のサウンドバーとしては良いがそれ以外の使い方だと横幅は長いと感じる
- 後継機のDHT-S218のほうが若干音質は良いが価格差は5千円あり悩ましいところ
- サウンドバーとしてのコスパは高いと評価されている
- 音楽再生の性能が高いので、音楽も良く聴く使い方に適している
- レビューなどから見るDHT-S217の長所
- レビューなどから見るDHT-S217の弱点
- DENON DHT-S217がおすすめのユーザーなど
- ※DENON DHT-C210KというDHT-S217同等品について
- まとめ
DHT-S217の基本仕様と特徴
製品概要と基本スペック
DHT-S217は、DENONが2022年に発売した実売2万円台半ばのエントリーモデルサウンドバーです。幅890mm、高さ60mm、奥行き120mmというスリムな設計で、テレビの前に置いても邪魔になりにくいのが特徴です。
本体にはサブウーファーが内蔵されており、外部スピーカーを追加する必要がなく、手軽に設置できます。
HDMI ARC(オーディオリターンチャンネル)や光デジタル入力、さらにBluetooth対応といった接続性を備えており、複数のデバイスとの互換性に優れています。2万円台でありながら高音質を実現しており、コストパフォーマンスに優れたサウンドバーと評価されています。
Dolby Atmos対応と音響技術の詳細
DHT-S217はDolby Atmosに対応しており、立体的で臨場感のある音響体験を提供します。これにより、映画や音楽、ゲームなどで音の広がりや奥行きをリアルに感じることが可能です。
ただし、イネーブルドスピーカーを搭載していないため、高さ方向の再現性には限界があります。
それでも、DENON独自の音響技術が採用されており、手軽に高水準のサラウンド体験を楽しむことができます。「PURE」モードや「ムービー」「ナイト」などのサウンドモードも用意されており、用途に応じた最適な音質が選択可能です。
デザイン性と設置のしやすさ
DHT-S217は、シンプルで洗練されたデザインが特徴的です。黒を基調とした外観は、どのようなインテリアにも馴染みやすく、テレビやその他の電子機器と自然に調和します。
また、高さが60mmと薄型であるため、壁掛けテレビでも画面を遮らない設置が可能です。さらに、テーブル上やラックの中にもスムーズに収まり、スペースを有効活用できます。
設置時の配線も簡単で、必要なケーブルが同梱されているため、初めてサウンドバーを導入するユーザーにも扱いやすい設計になっています。
接続性と互換性のポイント
DHT-S217は、幅広い接続性を備えている点が魅力です。HDMI ARCをサポートしており、テレビから直接音声信号を受け取ることができるため、シンプルな配線で高音質を楽しむことができます。
また、光デジタル入力やAux入力も装備しているため、古いテレビやその他のオーディオデバイスとも互換性があります。Bluetooth機能も搭載されており、スマートフォンやタブレットから音楽をストリーミングすることも可能です。
ただし、DTSフォーマットには非対応であるため、その点は考慮する必要があります。この価格帯でこれだけの接続性を備えているのは大きなポイントです。
DENON DHT-S217 レビューサイト



DENON DHT-S217の各種レビューから項目ごとに分析
価格を考えると音楽再生時の音質がかなり良い
DENONのサウンドバー、DHT-S217は約2.5万円という価格帯ながら、音楽再生時の音質が非常に優れていると多くのレビューで評価されています。中音域から高音域までのバランスが良く、音楽ファンにも満足感を与えるクオリティです。同価格帯の他のサウンドバーと比較すると、音響性能面でのコストパフォーマンスが目立ちます。
とくに音楽再生時のPUREモードは効果的
DHT-S217が搭載する「PUREモード」は、音楽再生時に特に効果的とされています。このモードでは、不要な音響効果が除外され、楽曲本来の音を忠実に再現できるのが特徴です。
音楽をよりクリアに聴きたい方には非常に嬉しい機能であり、音楽鑑賞向けサウンドバーとしての魅力をさらに高めています。
サラウンドスピーカーとしての音質も良好
DHT-S217は、サラウンドスピーカーとしても十分に高い音質を発揮します。特にテレビの視聴との相性が良く、映画やドラマでのサウンド体験を豊かにしてくれると評判です。Dolby Atmosに対応しているため、立体的な音場感が得られるのもポイントです。
イネーブルドスピーカーは搭載していないのでドルビーアトモスの再現性には限界はある
ただし、DHT-S217にはイネーブルドスピーカーが搭載されていないため、本格的なDolby Atmosの再現性には限界があります。
音場感の広がりは感じられるものの、天井方向への音の反射を活用する完全なDolby Atmos体験を求める方にはやや物足りないと言えるでしょう。
PUREモードだと低音が不足気味かも
PUREモードは音の純度を高める一方で、「低音が不足気味」と感じるレビューもあります。特に重低音を楽しみたい方には、他のサウンドモードを選択する必要があるかもしれません。
低音重視の音楽や映画には、PUREモード以外の設定を検討するのが良いでしょう。
PUREモード以外だと逆に低音が多めかも
一方で、PUREモード以外では低音がやや強調されすぎるという意見もあります。複数のモードを搭載していることは魅力ですが、利用目的や個人の好みによって調整が必要になる場合があります。
DTSに対応していないのは弱点
DENON DHT-S217の弱点として挙げられるのが、DTSに対応していない点です。Dolby Atmosには対応しているものの、DTSフォーマット対応を求めるユーザーからは不満の声もあります。この点に関しては競合製品との比較で劣勢になる可能性があります。
付属のリモコンでしか低音の調整やボーカルの調整ができない点は良くない
もう一つの欠点として、低音やボーカルの調整が付属のリモコンでしか行えない仕様があります。操作性の利便性を考えると、リモコン以外のインターフェースで調整できる仕組みが欲しいところです。
操作を急に受け付けなくなるなど動作が不安定なことがある
一部のユーザーからは、DHT-S217が操作を急に受け付けなくなるなど、動作が不安定になることがあるといったレビューも報告されています。これにより、使い勝手が損なわれる場合があるため、安定性の向上が今後の課題といえます。
テレビ用のサウンドバーとしては良いがそれ以外の使い方だと横幅は長いと感じる
DHT-S217は、テレビ用のサウンドバーとしては非常に使いやすいですが、横幅が長いため、別用途として使用する場合には不便に感じることがあります。デザイン面での改善が望まれるポイントです。
後継機のDHT-S218のほうが若干音質は良いが価格差は5千円あり悩ましいところ
後継機であるDHT-S218は音質面でさらなる向上があるものの、価格差が約5千円あるため、購入を検討する際に悩ましい選択となります。コストを重視するか、性能を重視するかによって選択肢が変わってくるでしょう。
サウンドバーとしてのコスパは高いと評価されている
全体的に、DHT-S217は約2.5万円という価格帯で高いコスパを誇るサウンドバーだと評価されています。音楽再生、テレビ視聴のいずれにおいても満足度の高い音響体験を提供するため、多くのユーザーから支持を得ています。
音楽再生の性能が高いので、音楽も良く聴く使い方に適している
DHT-S217は、音楽再生の性能が特に高いため、音楽を良く聴くユーザーには最適な選択肢となります。Dolby Atmosの対応も含め、コストと性能のバランスが取れたサウンドバーとして、幅広いニーズを満たしているのが特徴です。
レビューなどから見るDHT-S217の長所
高評価のポイント:音質・臨場感
DHT-S217は2万円台という手頃な価格帯ながら、特に基本的な音質面で高い評価を受けています。デュアルサブウーファーを内蔵しているため、通常のテレビスピーカーでは物足りない低音もしっかりと補強されており、臨場感あふれるサウンド体験を楽しむことができます。
また、Dolby Atmosにも対応しているため、映画やドラマ視聴時には立体感のあるサラウンド感が再現できます。この価格帯のサウンドバーでこれだけの音響性能を備えている点は、他の競合製品と比較しても大きな強みと言えます。
ユーザーの満足度:コストパフォーマンス
DENON DHT-S217は、手頃な価格でありながら音響性能が高く、コストパフォーマンスの良さがユーザーからの支持を集めています。特に、競合製品と比べても価格帯が抑えられている中、内蔵サブウーファーやDolby Atmos対応などの機能を充実させている点が評価されています。
例えば、後継機のDHT-S218は微妙に音質が向上しているものの、価格差が5,000円以上あるため、多くのユーザーがDHT-S217のコスパを優先して選ぶ理由がうかがえます。
設置や操作性に関するフィードバック
DHT-S217は設置のしやすさや操作性も評価されています。コンパクトなデザインで、一般的なテレビ台や家具にも問題なく収まるサイズで、設置の自由度が高い点は特に初心者向けに嬉しいポイントです。
さらに、付属のリモコンで基本的な操作が簡単にできるため、煩雑な設定を求められない点も多くのユーザーにとって魅力です。他の高価格帯のサウンドバーと比較すると、操作がシンプルで直感的に使える点が支持されています。
競合製品との比較での強み
DHT-S217の強みとして、競合製品と比べたときのバランスの良さが挙げられます。たとえば、ULTIMEA Nova S50は別体型サブウーファーを持つ一方で設置スペースを多く取るという欠点がありますが、
DHT-S217は一体型で設置の手軽さを実現しています。また、設置性には優れるCreative Sound Blaster GS3やBOSE SoundLink Maxといった製品は、それぞれ特化した特徴を持つものの、DHT-S217ほどの総合的な音響性能を提供するのは難しい印象です。
このように、DHT-S217は価格・機能・音質のトータルで優れているため、多くの人にとって「最初のサウンドバー」として選ぶ価値がある製品と見られています。
レビューなどから見るDHT-S217の弱点
低評価の理由:指摘される音質の問題点
「DENON DHT-S217」は、特に音楽モードでの音質が高く評価されている一方で、一部のユーザーからは音質に関して注意すべき点が指摘されています。
例えば、「PUREモード」を使用した際に低音が不足気味になるというレビューが見受けられます。また、反対に「PUREモード」以外のサウンドモードでは低音が少し強すぎると感じる方もおり、個々の好みに大きく左右される音響バランスには賛否があります。
しかし、イネーブルドスピーカー非搭載やDTS非対応といった限界もあり、ドルビーアトモス再現性や汎用性の面には課題があります。
外部機器との接続性に関する意見
接続性についてのレビューでは、全体的には評価が高いものの、いくつかの弱点も指摘されています。
HDMI ARCやBluetooth接続は標準的な性能を備えていますが、Bluetoothの対応コーデックが最新ではないため、ハイレゾ音源などを楽しむには限界があるとの声があります。また、外部機器との接続時に動作が不安定になる事例や、認識しない場合があるというフィードバックもあり、一部のユーザーにはストレスポイントとなっています。
リモート操作やインターフェースへの批判
DHT-S217に付属するリモコンは、低音やボーカルの調整が可能で機能性は決して低くありませんが、その操作性に関しては批判的な意見があります。一部のユーザーからは、リモコンが小型でボタン配置が分かりにくいとの声が上がっています。
さらに、調整機能がリモコン依存となっているため、リモコンを紛失したり故障した際に不便さを感じる可能性が指摘されている点もマイナスとされます。また、稀に操作を急に受け付けなくなるといった動作の不安定さも報告されており、これによりユーザー体験に影響を及ぼす場合があります。
競合製品との劣勢部分
DHT-S217を競合製品と比較した際、いくつかの劣勢部分が見えてきます。例えば、後継機である「DHT-S218」は音質向上を実現しており、約5,000円の価格差があるとはいえ、アップグレードを検討するユーザーも少なくありません。
また、競合の「ULTIMEA Nova S50」は、別体サブウーファーや進化したBluetooth 5.2を搭載している一方で価格帯が近いため、DHT-S217が音質や接続性で比較の対象になった際に課題を残す結果となることがあります。
このように、DHT-S217は2万円台という価格設定では非常にコストパフォーマンスの高いモデルではあるものの、競合との明確な差別化が不足している点が課題の一つといえます。
DENON DHT-S217がおすすめのユーザーなど
DENON DHT-S217がおすすめのユーザーは?
DHT-S217は主にテレビ用のサウンドバーとしての用途に適しており、音楽も良く聴くユーザーにも満足度が高い製品です。そのため、2.5万円程度までの手頃な価格で映画や音楽を楽しみたい方、新しい音響体験を求める家庭に特におすすめです。また、設置が簡単でインテリアにも馴染むデザインのため、幅広い生活環境にフィットします。
DENON DHT-S217があまりおすすめではないユーザーは?
一方で、DTS非対応やイネーブルドスピーカー非搭載が課題となるため、本格的なドルビーアトモス体験を追求したいユーザーにはやや物足りないかもしれません。
また、PUREモードでは低音が不足気味といったレビューもあるため、重低音重視の音楽を楽しみたい方にも不向きな場合があります。
さらに、デスクトップ用途や持ち運びを検討している方には、横幅などのサイズ面で不便を感じる可能性もあります。
※DENON DHT-C210KというDHT-S217同等品について
なお、DENONはDHT-C210Kという、実売価格がDHT-S217と同程度のサウンドバーも一部販路で発売しています。これは内容的にはDHT-S217と同一で、販路がコストコやアマゾンなど一部に限られる「特定法人向け商品」であることによるものです。
DHT-C210Kはアマゾンのセールで2万円程度になることもあります。DHT-S217が欲しい方はDHT-C210Kがより安い価格で販売されている場合は、そちらでもよいということを念頭に入れてもいいでしょう。
まとめ
DENONのサウンドバー「DHT-S217」のレビューや評価を分析してみると、価格帯約2万円台の製品としては非常にコストパフォーマンスが高いことがわかります。Dolby Atmos対応やデュアルサブウーハー内蔵といった魅力的な仕様を備え、音楽再生やテレビ用スピーカーとして広く利用されています。ただし、PUREモード使用時の低音不足やDTS非対応、さらには動作が不安定になる場合があるという弱点も指摘されています。
後継モデルのDHT-S218と比べると、音質面で若干の向上があるものの、価格差が約5,000円以上あるため購入を決める際の悩みどころとなります。
設置性や使いやすさにおいては良好なフィードバックが多く、特に音楽再生のクオリティが高く評価されています。総じて、DHT-S217は手軽に音質の向上を図りたいユーザーや、限られた予算で質の高いサウンドバーを求める方に適した選択肢です。
その一方で、映画やゲームの高音質体験や競合製品との性能比較を重視するユーザーには物足りない点もあるため、その用途に応じて購入を検討する必要があります。全体にDENONのDHT-S217は、音質やコスパを重視する市場において確かなポジションを築いており、エントリーモデルとして非常に優れた性能を発揮しています。
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