- SONY HT-A9000 オブジェクトオーディオ対応一体型サウンドバー
- サウンドバーの重要性と進化
- SONY HT-A9000の特徴概説
- HT-A9000のHT-A7000との違いを詳しく
- HT-A9000は「BRAVIA Theatre」として「BRAVIA」との親和性を強化
- HT-A9000は軽量・コンパクト化
- HT-A9000は本体形状・デザイン性が変更
- HT-A9000のスピーカー構成はHT-A7000から2基多い13基構成に変化し、内訳も変更。音質も向上
- HT-A9000はサイドスピーカーの新搭載により、フルレンジでのサラウンド成分アップ
- HT-A9000は「X-Balanced Speaker Unit」採用
- フルレンジからツイーター+ウーファーの2ウェイ構成となり、中高音の音質が向上
- HT-A9000はスリムな筐体でパワフルな低音を実現
- 「360 Spatial Sound Mapping」が、HT-A9000ではサウンドバー単体で利用可能に
- HT-A9000にリアスピーカーと組み合わせたときのサウンド調整幅拡大
- 新たなコントロールアプリ「Sony | BRAVIA Connect」
- HT-A9000の「自動音場最適化機能」の向上
- HT-A9000は新開発の無線干渉用アンテナを搭載し、無線接続の安定性を高めている
- 高音質化技術「DSEE Extream」が「DSEE Ultimate」に向上
- HT-A9000はリモコンが分かりやすくシンプルに
- SONY HT-A9000とHT-A7000に共通の内容・特徴
- 結論
- どちらをどう選ぶ?
SONY HT-A9000 オブジェクトオーディオ対応一体型サウンドバー
ソニーは、オブジェクトオーディオに対応した一体型サウンドバー「HT-A9000」を2024年6月1日に発売。税込みの実売価格は21万円前後。
「HT-A7000」(2021年発売・現在の実売価格約14.5万円)の後継機。
「HT-A9000」の内容を、「HT-A7000」と比較しての違いを交えて詳しくご紹介します。
サウンドバーの重要性と進化
近年、ホームシアターの需要はますます高まっており、その中でもサウンドバーは非常に重要な役割を果たしています。特にソニーのサウンドバーは、手軽な一体型であっても、高品質な音響体験を提供することで、多くのユーザーに支持されています。そして、ソニーの最新モデルであるHT-A9000と従来機であるHT-A7000を比較してみると、立体音響技術や音質の面で大きな進化が見られます。
サウンドバーは、複数のスピーカーを一体化させることにより、コンパクトでありながらも高い音質を実現できます。映画館のような臨場感ある音響を自宅で再現できるので、ホームシアターシステムには欠かせない存在です。ソニーのモデルは特に、Dolby Atmosや360 Reality Audioなどの最新オーディオテクノロジーに対応しており、サラウンド体験をさらに強化しています。
HT-A9000は、HT-A7000からさらに進化しており、立体音響技術の向上や音質の改善が施されています。これにより、音の広がりや臨場感がより一層高まり、ホームエンターテイメントの質を飛躍的に向上させることができます。ソニーのこれらのサウンドバーは、ホビーとしての音響体験だけでなく、日常生活にも新しい価値を提供するものと言えるでしょう。
SONY HT-A9000の特徴概説
オブジェクトオーディオ対応サウンドバー
HT-A9000は最新のDolby AtmosやDTS:Xなど、オブジェクトオーディオに対応したサウンドバーです。これにより、映画館のような立体音響を家庭で楽しむことができます。ソニーの独自技術を駆使し、リアルな音の移動や方向感を再現することが可能です。
イネーブルドスピーカー搭載
このサウンドバーには、イネーブルドスピーカーが搭載されています。これにより、天井からの反射を利用してオブジェクトオーディオなどでより高次元の音場を形成します。特に、HT-A7000からの進化として、サラウンド成分が大幅に向上しています。これにより、さらに広がりのある音響空間を実現しています。
コンパクトなデザイン
HT-A9000は、非常にコンパクトなデザインに仕上がっています。HT-A7000と比較して、奥行きと高さ、重さが縮小されており、体積比では36%のスリム化が実現されています。そのため、設置場所を選ばず、どんなインテリアにも調和します。また、筐体全体がファブリックで覆われたシンプルなデザインに変更され、見た目の美しさも兼ね備えています。
HT-A9000のHT-A7000との違いを詳しく
HT-A9000は「BRAVIA Theatre」として「BRAVIA」との親和性を強化
HT-A9000は、ソニーのテレビ「BRAVIA」との親和性を強化しています。新たに「BRAVIA Theatre」というマーケティングネームが導入され、「BRAVIA Theatre Bar 9」という名称も付加されました。これにより、セット利用が促進されており、統一感のあるリビング空間を実現します。
HT-A9000は軽量・コンパクト化
HT-A9000は、HT-A7000と同じ幅でありながら、奥行きと高さがコンパクトに設計されています。奥行きは113mm(前モデルは142mm)、高さは64mm(前モデルは80mm)となっており、体積比では36%のスリム化が実現されています。これにより、設置場所の選択肢が広がります。本体の重さもHT-A7000の8.7kgから5.5kgに大幅に軽量化されています。
HT-A9000は本体形状・デザイン性が変更
HT-A9000は、筐体の形状が変更され、全体がファブリックで覆われたシンプルなデザインに刷新されました。このデザイン変更により、モダンなインテリアにも調和しやすくなり、部屋の美観を損なわずに設置できます。
HT-A9000のスピーカー構成はHT-A7000から2基多い13基構成に変化し、内訳も変更。音質も向上
HT-A9000のスピーカー構成は、トゥイーター×3基、ウーファー×4基、イネーブルドスピーカー×2基、ビームトゥイーター×2基、サイドスピーカー×2基、パッシブラジエーター×4基、全13基のスピーカー
HT-A7000のスピーカー構成は、フルレンジ×5基、サブウーファー×2基、イネーブルドスピーカー×2基、ビームトゥイーター×2基、全11基のスピーカー
この変更により、音質が向上しています。
HT-A9000はサイドスピーカーの新搭載により、フルレンジでのサラウンド成分アップ
新たにサイドスピーカーが搭載されたことにより、HT-A9000はフルレンジでのサラウンド成分が強化されました。これにより、リスニングエリア全体でより一貫したサラウンド効果を楽しむことができます。
HT-A9000は「X-Balanced Speaker Unit」採用
HT-A9000のウーファー、イネーブルドスピーカー、サイドスピーカーは、ソニー独自の「X-Balanced Speaker Unit」に変更されています。振動板の面積が拡大されており、音質および音量の安定性が向上しています。
フルレンジからツイーター+ウーファーの2ウェイ構成となり、中高音の音質が向上
HT-A9000では、センター・L・Rの各チャンネルがフルレンジからツイーター+ウーファーの2ウェイ構成に変更されました。この結果、中高音の音質が向上し、よりクリアで詳細な音の再生が可能となっています。
HT-A9000はスリムな筐体でパワフルな低音を実現
HT-A9000では、内蔵サブウーファーが撤廃されましたが、4基のウーファーとパッシブラジエーターが組み合わさることで、スリムな筐体でもパワフルな低音を実現しています。
「360 Spatial Sound Mapping」が、HT-A9000ではサウンドバー単体で利用可能に
HT-A7000では別売りの専用リアスピーカーが必要だった「360 Spatial Sound Mapping」は、HT-A9000ではサウンドバー単体で利用可能となりました。これにより、より手軽に広大な音場空間を楽しむことができます。
HT-A9000にリアスピーカーと組み合わせたときのサウンド調整幅拡大
HT-A9000では、リアスピーカー2製品と組み合わせた場合、リアの出力調整範囲が+6dBから+10dBに拡張されました。これにより、より詳細なサウンド調整が可能となり、使用環境に合わせて最適な音響体験を提供します。
新たなコントロールアプリ「Sony | BRAVIA Connect」
HT-A9000では、全ての操作を新たなコントロールアプリ「Sony | BRAVIA Connect」で行う仕様になりました。これにより、直感的で簡単に設定や操作ができます。(HT-A7000向けの旧コントロールアプリは「Home Entertaiment Connect」)
HT-A9000の「自動音場最適化機能」の向上
「自動音場最適化機能」は、HT-A9000で新たに視聴位置に応じた音響特性の最適化が実現されています。これにより、どの場所でも一貫した高品質な音響を楽しむことができます。
HT-A9000は新開発の無線干渉用アンテナを搭載し、無線接続の安定性を高めている
HT-A9000では、新開発の無線干渉用アンテナが搭載されており、無線接続の安定性が大幅に向上しています。これにより、音切れや遅延のない快適なワイヤレスサウンド体験が可能です。
高音質化技術「DSEE Extream」が「DSEE Ultimate」に向上
HT-A9000では、幅広い音源をハイレゾ化するソニー独自の高音質化技術「DSEE Extream」が「DSEE Ultimate」に向上しています。これにより、よりリアルでクリアな音質を実現しています。
HT-A9000はリモコンが分かりやすくシンプルに
HT-A9000のリモコンは、より分かりやすくシンプルなデザインに改良されています。これにより、使用者が簡単に操作することができます。
SONY HT-A9000とHT-A7000に共通の内容・特徴
Dolby Atmos、DTS:X、360 Reality Audioなどのオブジェクトオーディオにも対応
HT-A9000とHT-A7000は、どちらもDolby Atmos、DTS:X、360 Reality Audioといった最新のオブジェクトオーディオ技術に対応しています。これにより、映画館のような臨場感ある立体音響を自宅で楽しむことができます。特にHT-A9000は、「360 Spatial Sound Mapping」に単体対応しており、リアスピーカーを利用することでさらに広大な音場空間を演出します。
アンプはデジタルアンプ「S-Master HX」
両モデルとも、高性能なデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載しています。このアンプは、デジタル信号を直接増幅することで、原音に忠実な音質を実現し、クリアで豊かな音を楽しむことができます。両モデルとも500Wを超える大出力で、一般家庭において、十分すぎるほどのパワーを発生できます。
自動音場最適化機能を搭載
HT-A9000とHT-A7000は、自動音場最適化機能を備えています。この機能は、部屋の環境やリスニング位置に応じて音響特性を最適化し、最適なリスニング体験を提供します。特にHT-A9000では、視聴位置に応じた音響特性の最適化がさらに進化しています。
ステレオ音源を立体音響化して楽しむこともできる「サウンドフィールド」機能
ステレオ音源を立体音響化できる「サウンドフィールド」機能も両モデルに搭載されています。この機能により、普通のステレオ音源でも立体音響のような広がりと深みのある音を楽しむことができます。
「アコースティックセンターシンク」機能
「アコースティックセンターシンク」機能を利用することで、ソニーのテレビ BRAVIA(ブラビア)の対応モデルをセンタースピーカーとして使用することができます。これにより、映像と音声の一体感が増し、より自然で迫力のある音響体験が可能となります。
ハイレゾ音源再生にも対応
両モデルともハイレゾ音源の再生に対応しています。ハイレゾ音源は、高解像度の音楽ファイルであり、まるでスタジオで録音した音そのままのような、細やかで美しい音質を楽しむことができます。
ハイスペックなHDMI入出力
HT-A9000とHT-A7000は、どちらも豊富な入出力端子を備えています。特にHDMI入力1基(8K、4K/120Hz対応)とHDMI出力1基(eARC/ARC対応)を装備しており、最新の映像フォーマットにも対応しています。
BluetoothコーデックはSBC、AAC、LDACに対応
Bluetooth機能も充実しており、HT-A9000とHT-A7000はSBC、AAC、LDACの各コーデックに対応しています。これにより、ワイヤレスで高品質な音楽再生を楽しむことができます。
ワイヤレス機能として、AirPlay2、Spotify Connectもカバー
ワイヤレス機能も充実しており、AirPlay2やSpotify Connectにも対応しています。これにより、様々なデバイスから手軽に音楽を再生することができます。
別売りリアスピーカー(SA-RS5/SA-RS3S)などとの連携も可能
HT-A9000とHT-A7000は、別売りのリアスピーカー(SA-RS5/SA-RS3S)とも連携が可能です。これにより、後方にも音源を配置して、さらなる臨場感を実現します。別売りサブウーファー「SA-SW5」を組み合わせることもできます。
結論
ソニーのサウンドバー・HT-A9000は、従来機であるHT-A7000と比較して多くの進化を遂げており、立体音響技術や音質、デザインにおいて顕著な違いがあります。特に、HT-A9000は小型化されながら、音質の向上と広がりを実現しており、ホームシアター体験を一層充実させています。新たに導入された「BRAVIA Theatre Bar 9」という名称や、最新の「360 Spatial Sound Mapping」技術のサポートなども、より高度な立体音響を楽しむことができるポイントとして挙げられます。また、「DSEE Ultimate」といった高音質化技術の向上や、「Sony | BRAVIA Connect」による直感的な操作も魅力です。従来のHT-A7000との違いを踏まえると、HT-A9000はソニーの最新技術を駆使した、次世代のサウンドバーと言えるでしょう。
どちらをどう選ぶ?
HT-A9000は、HT-A7000よりも多くのスピーカーユニットを搭載し、より立体的な音響を実現しています。また、360 Reality Audioなどの最新フォーマットにも単体対応しており、より臨場感のある音響体験を楽しめます。さらに、コンパクトで軽量で、設置場所を選ばないというメリットがあります。
HT-A7000はHT-A9000よりもサイズ・重量がやや大きいうえ、音質面・機能面でもHT-A9000よりもやや劣ります。しかし、オブジェクトオーディオ対応の一体型サウンドバーとしては現在も不足のない内容・音質を備えており、HT-A9000よりも安い価格を考慮すると、HT-A7000でも良さそうということはあるでしょう。
どちらのモデルがよりおすすめかは、ユーザーのニーズと予算によって異なります。
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