SONY BRAVIA 9 XR90とBRAVIA 7 XR70を比較しての違いは?

SONY BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズ

ソニーは、“4Kブラビア史上最高輝度”を実現したというミニLED+量子ドット搭載の4K液晶テレビ「XR90」(BRAVIA 9/ブラビア 9)シリーズを、2024年8月10日に発売。オープン価格で、発売当初の実売価格は85型「K-85XR90」が110万円前後、75型「K-75XR90」が82.5万円前後、65型「K-65XR90」が66万円前後。

BRAVIA 9の下位となるミニLED+量子ドット搭載の4K液晶テレビ「XR70」(BRAVIA 7)シリーズ4機種も、8月31日に発売。サイズ展開は85型、75型、65型、55型で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は55型「K-55XR70」で352,000円前後から。

・85型「K-85XR70」 715,000円前後
・75型「K-75XR70」 550,000円前後
・65型「K-65XR70」 440,000円前後
・55型「K-55XR70」 352,000円前後

両シリーズを比較しての違いを、おもにBRAVIA 9のみが搭載している特徴を中心に解説します。

この記事の目的

この記事の目的は、ソニーから新たに発表されたミニLED+量子ドット搭載の4K液晶テレビ「BRAVIA 9 XR90シリーズ」と「BRAVIA 7 XR70シリーズ」の違いを徹底的に解説することです。これらのシリーズは2024年モデルとして発表され、多くのユーザーにとって選び方のポイントや違いが気になるところです。この記事を読むことで、どちらのシリーズが自身の視聴スタイルに最適かを判断する助けとなると幸いです。

BRAVIAのシリーズ概要

ソニーの「BRAVIA」シリーズは、最新技術を取り入れた高性能なテレビラインアップとして知られています。2024年モデルでは、液晶テレビと有機ELテレビを含む全4シリーズ12機種が展開されています。

その中でも、BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズは、特にミニLEDバックライトと量子ドット技術を採用した高品質な4K液晶テレビとして注目されています。BRAVIA 9シリーズは85V型、75V型、65V型の3サイズ展開で、BRAVIA 7シリーズは85V型、75V型、65V型、55V型の4サイズ展開です。それぞれのシリーズがどのような特徴を持つのか、詳細を見ていきましょう。

BRAVIA 9 XR90シリーズの特徴

映像品質

BRAVIA 9 XR90シリーズは、ミニLEDバックライトシステムと量子ドット技術を採用しています。

これにより、非常に高い輝度と広い色域を実現しています。

また、独自のバックライトコントロール技術「XR Backlight Master Drive」の性能向上により、映像のコントラストと明暗表現が非常に優れており、高解像度の4K映像でも細部まで鮮明に映し出すことができます。

さらに、高輝度技術「High Peak Luminance」の採用により、明るさのピーク性能が従来モデルを大きく上回っており、4Kブラビア史上最大の明るさを誇っています。また、低反射パネル「X-Anti Reflection」の搭載により、室内の光の反射を抑え、どんな環境でも快適に視聴できます。

音声機能

BRAVIA 9 XR90シリーズは、ソニーの音響技術も非常に充実しています。

特に「アコースティック マルチ オーディオ プラス」を搭載しており、音像定位が非常に優れているため、映像と音声の一体感が強化されています。スピーカーはミッドレンジ×2、トゥイーター×2、サブウーファー×2、ビームトゥイーター×2の8基を備え、合計70Wの出力を持っています。

これにより、豊かな低音からクリアな高音まで幅広い音域をカバーし、迫力のあるサウンド体験を提供します。また、Dolby Atmosにも対応しており、映画や音楽などのコンテンツをより立体的に楽しむことができます。

デザインとサイズ

BRAVIA 9 XR90シリーズのデザインは、ソニーならではのスタイリッシュで洗練された見た目が特徴です。薄型のフレームと細部にまでこだわった仕上げが、高級感を演出し、どんなインテリアにもマッチします。

サイズ展開は85V型、75V型、65V型の3種類があります。これにより、部屋の大きさや視聴距離に合わせて最適なサイズを選ぶことができます。さらに、スタンド部は「4Wayスタンド」となっており、自由度の高い設置方法が可能です。

BRAVIA 7 XR70シリーズの特徴

映像品質

ソニーのBRAVIA 7 XR70シリーズもXR90シリーズ同様に、ミニLED+量子ドット液晶テレビとして高品質の映像を提供します。このシリーズには量子ドット技術が搭載されており、鮮やかな色域と精細な映像を実現しています。

映像エンジンには最新のプロセッサー「XR」が採用されており、画質の向上が図られています。特に「XR Triluminos Pro」により、色の再現性が非常に高く、リアルな映像体験が可能です。また、「XR Motion Clarity」により、速い動きのあるシーンでもブラーが最小限に抑えられるため、スポーツやアクション映画を楽しむ際にも最適です。

音声機能

BRAVIA 7 XR70シリーズの音声機能は、アコースティック マルチ オーディオシステムによってサポートされています。4基のスピーカー(フルレンジ×2、トゥイーター×2)が搭載されており、合計40Wの出力でクリアでバランスの取れた音質を提供します。また、Dolby Atmosフォーマットにも対応しており、立体感のあるサウンドを楽しむことができます。

デザインとサイズ

BRAVIA 7 XR70シリーズは、デザインにもこだわりがあります。シンプルでモダンなデザインが特徴で、どんなインテリアにもマッチします。また、サイズ展開は85V型、75V型、65V型、55V型の4種類があり、ユーザーのニーズに合わせた選択が可能です。

設置方法も「4Wayスタンド」に対応しており、スタンドの位置を変更することで、さまざまな場所に設置できます。スタイリッシュな見た目と実用性を兼ね備えたデザインが、BRAVIA 7 XR70シリーズの魅力をさらに引き立てています。

BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズの違いを詳しく解説

BRAVIA 9のみ「XR Backlight Master Drive」を向上させる新型の超小型LEDドライバーを採用

ソニーのミニLED+量子ドット搭載の4K液晶テレビBRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズの間では、バックライトコントロール技術に大きな違いがあります。BRAVIA 9では「XR Backlight Master Drive」という独自技術をより進化させるため、新型の超小型LEDドライバーを採用しています。

BRAVIA 9は超小型LEDドライバーにより、従来比でエリア分割数は3倍超、ピーク輝度は1.5倍

BRAVIA 9 XR90シリーズの新型の超小型LEDドライバーは、エリア分割数を従来のX95L機種と比較して3倍以上に増加させ、ピーク輝度を1.5倍に向上させることができます。同時に消費電力も削減されており、エネルギー効率が高くなっています。

BRAVIA 9のみ高輝度技術「High Peak Luminance」を搭載

BRAVIA 9 XR90シリーズは「High Peak Luminance」という高輝度技術を搭載しています。この技術により、映像が非常に明るく、鮮やかに表示されるため、HDRコンテンツの再現性が高まります。

高コントラスト技術もBRAVIA 7の「XR Contrast Booster 20」に対し、BRAVIA 9では「XR Contrast Booster 30」に向上

コントラスト性能においても差があります。BRAVIA 7 XR70シリーズが「XR Contrast Booster 20」を使用しているのに対し、BRAVIA 9 XR90シリーズは「XR Contrast Booster 30」を搭載しており、より高いコントラストを実現しています。

BRAVIA 9の明るさは4Kブラビア史上最大とメーカーは謳っています

具体的な数値は公表されていませんが、ソニーはBRAVIA 9 XR90シリーズの明るさが4K BRAVIAテレビ史上最大であると強調しています。この高い明るさにより、映像の視認性が格段に向上します。

BRAVIA 9のみ広視野角技術「X-Wide Angle」と低反射パネル「X-Anti Reflection」を搭載

BRAVIA 9 XR90シリーズには、広視野角技術「X-Wide Angle」と低反射技術「X-Anti Reflection」が搭載されています。これにより、どの角度から見ても美しい映像が楽しめ、反射による映像の見にくさがなくなります。

BRAVIA 9が「アコースティック マルチ オーディオ プラス」、BRAVIA 7は「アコースティック マルチ オーディオ」

音声機能も異なっています。BRAVIA 9 XR90シリーズは「アコースティック マルチ オーディオ プラス」を搭載しており、より豊かな音響を実現しています。一方、BRAVIA 7 XR70シリーズには「アコースティック マルチ オーディオ」が搭載されていますが、“プラス”の機能はありません。

BRAVIA 9のスピーカーはミッドレンジ×2、トゥイーター×2、サブウーファー×2、ビームトゥイーター×2の8基、合計70W、BRAVIA 7のスピーカーはフルレンジ×2、トゥイーター×2の4基、計40Wを搭載

スピーカー構成も大きな差があります。BRAVIA 9 XR90シリーズはミッドレンジ×2、トゥイーター×2、サブウーファー×2、ビームトゥイーター×2の計8基のスピーカーを備え、合計70Wの出力が可能です。中でもビームトゥイーターの搭載は民生用液晶テレビでは世界初で、天井に音を反射させることで音の定位感や広がりを強化し、包み込まれるような迫力の高音質を実現しています。

これに対し、BRAVIA 7 XR70シリーズはフルレンジ×2、トゥイーター×2の計4基、合計40Wのスピーカーを搭載しています。

BRAVIA 9は環境光センサーに対して、BRAVIA 7は明るさセンサーを搭載

最後に、センサーにも違いがあります。BRAVIA 9 XR90シリーズは環境光センサーを搭載しており、周囲の明るさに応じて画面の明るさを自動的に調整します。一方で、BRAVIA 7 XR70シリーズは明るさセンサーを備えていますが、環境光センサーほどの精度は持っていません。

BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズに共通の内容、特徴

4K/3,840×2,160ピクセルの倍速液晶パネルを採用

BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズは共に、4K解像度(3,840×2,160ピクセル)の倍速液晶パネルを採用しています。これにより、動きの速い映像でも滑らかに表示され、高画質な映像体験を提供します。

ミニLEDバックライトシステムを導入

両シリーズはソニーのミニLEDバックライトシステムを導入しており、これにより高いコントラストと精細な映像表現が可能です。

量子ドット技術を搭載

どちらのシリーズにも量子ドット技術が搭載されており、広色域で鮮やかな色再現を実現します。これにより、より自然で生き生きとした映像を楽しむことができます。

映像エンジンにはプロセッサー「XR」の2024年版を導入

両シリーズともに、最新の映像エンジン「XR」の2024年版を採用しており、高速かつ精度の高い画像処理が行われます。

バックライトコントロール技術「XR Backlight Master Drive」搭載

バックライトコントロール技術「XR Backlight Master Drive」を搭載しており、細かなバックライトエリア制御により、深い黒と高い輝度を両立させています。

動きの速い映像のブラーを最小限に抑える「XR Motion Clarity」搭載

動きの速い映像でもブラーを最小限に抑える「XR Motion Clarity」を搭載しており、スポーツ観戦やアクション映画でもクリアな映像を楽しめます。

広色域技術「XR Triluminos Pro」搭載

広色域技術「XR Triluminos Pro」を搭載しており、より広い色域を正確に表現し、自然な色合いで映像を楽しむことができます。

そのほか高画質化回路を搭載

高画質化回路として「XR スーパーレゾリューション」、「XR 4Kアップコンバート」、「XR HDRリマスター」、「XR スムージング」、「XR クリアイメージ」を搭載しています。これにより、様々な映像ソースからの入力でも最適な高画質を楽しめます。

HDRはHDR10/HLG/Dolby Visionに対応

両シリーズ共にHDR(ハイダイナミックレンジ)技術に対応しています。HDR10、HLG、Dolby Visionに対応しており、対応コンテンツでの視聴時に最高の画質を提供します。

クリエイターの意図を忠実に再現する映像モード「Studio Calibrated」を搭載

動画配信サービス各社との協業により開発された、「Studio Calibrated」モードを搭載しています。これにより、クリエイターの意図を忠実に再現した映像を見ることができます。

Dolby Atmosフォーマットにも対応

Dolby Atmosフォーマットにも対応しており、臨場感あふれる立体音響を体験することができます。

サウンドバーと組み合わせた際に機能する「Acoustic Center Sync」機能搭載

テレビスピーカーをセンタースピーカーとして使う「Acoustic Center Sync」機能を搭載しており、サウンドバーと組み合わせた際にもシームレスに音響を楽しむことができます。

「ボイスズーム3」機能も搭載

「ボイスズーム3」機能を搭載しており、映画やドラマの鑑賞時に音声以外の音量を変えずに、セリフの音量だけを調節することができます。

OSはGoogle TVでハンズフリー音声検索などが利用できる

両シリーズともにOSはGoogle TVを採用しており、各種ネット動画視聴や各種アプリの利用、ハンズフリー音声検索などの便利な機能を利用できます。

最新の高速規格であるWi-Fi 6Eに新対応

最新の高速無線通信規格であるWi-Fi 6Eに対応しており、安定したネットワーク接続で快適なストリーミング体験を提供します。

HDMI 2.1で規定されているゲーム連携機能(4K120fps/VRR/ALLM)対応

HDMI 2.1規格に準拠しており、4K120fps、VRR(可変リフレッシュレート)、ALLM(オートレイテンシモード)などの最新のゲーム連携機能に対応しています。

PS5との連携機能なども利用可能

PS5との連携機能も充実しており、オートHDRトーンマッピングやコンテンツ連動画質モードなどが利用可能です。これにより、ゲームプレイ時の映像美を最大限に引き出します。

「PSリモートプレイ」アプリも搭載

「PSリモートプレイ」アプリを搭載しており、インターネット経由でPlayStation本体を遠隔操作することができます。

搭載チューナー数はBS4K/110度CS 4K×3、地上/BS/110度CS×3

両シリーズともにBS4K/110度CS 4Kチューナー×3、地上/BS/110度CSチューナー×3を搭載しています。これにより、多様な放送映像を楽しむことができます。

アプリ「BRAVIA Connect」でスマートフォンからテレビを操作できる

スマートフォンアプリ「BRAVIA Connect」を利用すれば、スマートフォンからテレビを簡単に操作することができます。

別売りアクセサリーの「BRAVIA CAM」とも連携可能

別売りアクセサリーの「BRAVIA CAM」とも連携が可能で、さらなる利便性と新しい使用体験を提供します。

スタンド部が「4Wayスタンド」となり、設置方法が拡大

スタンド部分が「4Wayスタンド」になっており、設置方法の自由度が高まっています。これにより、様々な設置環境に対応できます。

BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズの比較まとめ

性能比較

BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズは、どちらもソニーが誇る最新の4K液晶テレビですが、性能には大きな違いがあります。

BRAVIA 9 XR90シリーズは、独自のバックライトコントロール技術「XR Backlight Master Drive」を向上させる新型の超小型LEDドライバーを採用しており、高輝度技術「High Peak Luminance」も搭載されています。これにより、エリア分割数は3倍、ピーク輝度は1.5倍に向上し、消費電力も削減されています。

一方、BRAVIA 7 XR70シリーズは、「XR Contrast Booster 20」などの高コントラスト技術を持ちますが、BRAVIA 9の「XR Contrast Booster 30」には及びません。

価格比較

価格帯も性能と同様に差があります。BRAVIA 9 XR90シリーズは、その高性能を反映して価格も高めに設定されており、85V型が約1,100,000円、75V型が約825,000円、65V型が約660,000円となっています。

一方、BRAVIA 7 XR70シリーズは、85V型が約715,000円、75V型が約550,000円、65V型が約440,000円、55V型が約352,000円と、より手頃な価格設定となっています。予算に応じて選びやすいのが大きな特徴です。

サイズ展開の比較

サイズ展開でも違いがあります。BRAVIA 9 XR90シリーズは、85V型、75V型、65V型の3サイズ展開です。

一方、BRAVIA 7 XR70シリーズは、85V型、75V型、65V型に加え、55V型の4サイズ展開となっており、より広範な視聴環境に対応しています。自分の部屋のサイズや家具の配置に合わせて選ぶことが可能です。

どちらがどのようなユーザーに最適か

BRAVIA 9 XR90シリーズとBRAVIA 7 XR70シリーズは、どちらもソニーの高性能なミニLED+量子ドット4K液晶テレビですが、その性能や特徴には違いがあります。

BRAVIA 9 XR90シリーズをおすすめするのは、特に映像品質や音声機能にこだわりたい方です。より高性能な「XR Backlight Master Drive」や「High Peak Luminance」などの最先端技術を搭載しているため、映画やスポーツ観戦を最高の状態で楽しみたい方に最適です。音響面でも上回っています。

対して、BRAVIA 7 XR70シリーズは、ミニLED+量子ドットにおいて、コストパフォーマンスを重視する方に向いています。十分な高画質と音質を持ちながら、価格を抑えたい方におすすめです。「XR Backlight Master Drive」や「XR」プロセッサーなど、高画質な映像を楽しむための基本的な要素は十分に揃っております。つまり、手頃な価格で高画質を楽しみたいユーザーにとって適しています。

また、サイズ選択についても重要です。大型テレビが設置できるスペースがあるかどうか、部屋の広さや視聴距離によって適切なサイズを選ぶことが重要です。例えば、85V型の画面を楽しめるリビングルームがある場合は、やはり大型サイズの方が迫力のある映像体験を提供してくれます。55V型が欲しい場合はBRAVIA 7 XR70シリーズを選ぶことになります。

最終的には、自分のライフスタイルや視聴スタイルに最も適したモデルを選ぶことが、4K液晶テレビの満足度を高めるための鍵となります。

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