SONY BRAVIA K-32W840 32型フルHDテレビ 60,500円
ソニーは、ブラビアの新製品として、32型フルHD解像度の液晶テレビ「K-32W840」を4月5日より発売。ソニーストアでの価格は60,500円(税込み)。
2017年9月に発売した32型でHD解像度の「KJ-32W500E」(ソニーストア価格53,768円。現在の実売価格約4.5万円)の後継機。
「K-32W840」の内容、特徴を従来機「KJ-32W500E」と比較しての違い(おもに進化点)を中心に解説。「K-32W840」がおすすめのユーザーや使い方についても案内します。
はじめに・本記事の目的
本記事では、ソニーの最新32型液晶テレビ「K-32W840」と、従来のモデル「KJ-32W500E」を比較し、その違いを詳しく解説します。ソニーが2024年に発売した新モデル「K-32W840」は、ソニーとしては8年ぶりの32型フルHD化という大きな進化を遂げています。このモデルが発売される背景や、どのようなユーザーに適しているかについても触れながら、両モデルの特徴を整理します。
32型液晶テレビ市場におけるソニー製品の特徴は、画質や音質の充実に加えて、シンプルで直感的に操作できる機能性です。「K-32W840」と「KJ-32W500E」の比較を通じて、特に解像度の向上やエネルギー効率の改善、新旧モデルの価格変動などについてもご紹介します。また、国内外の競合製品との関係やユーザーの反応についても言及し、本製品を選ぶ際の参考情報となることを目指しています。
さらに、K-32W840をはじめとする「ブラビア」シリーズの進化が、フルHDテレビ市場におけるソニーの立ち位置をどのように強化し得るのかについても考察を加えていきます。本記事を通じて、購入を検討している方々がより明確な判断ができるようお手伝いします。
K-32W840とKJ-32W500Eで違う点
解像度がKJ-32W500Eのハイビジョン(1,366×768)からK-32W840ではフルハイビジョン(1,920×1080)へと高画素化
ソニーの32型液晶テレビ新モデルであるK-32W840では、解像度が従来機KJ-32W500Eよりも大幅に向上しています。KJ-32W500Eではハイビジョン(1,366×768)解像度が採用されていましたが、K-32W840ではフルハイビジョン(1,920×1,080)が採用され、より高画質な映像の表示が可能になっています。このフルHD化の進化により、より鮮明で細かい映像を楽しむことができる点が特徴です。
KJ-32W500Eの消費電力は68W、年間消費電力量は76kWh/年から、K-32W840では消費電力は67W、年間消費電力量は71kWh/年に省エネ化
K-32W840では、省エネ性能も向上しています。従来機KJ-32W500Eの消費電力68W、年間消費電力量76kWh/年に対し、新モデルK-32W840では消費電力が67W、年間消費電力量も71kWh/年と改善されています。これにより、家庭での電力消費を削減し、環境にも優しい選択肢となっています。
スタンドを含む外形寸法/重量は、KJ-32W500Eでは72.7×16.5×45.5(幅×奥行き×高さ)/5.3kgに対してK-32W840では73.3×18.8×46.7cm(幅×奥行き×高さ)/5kgと軽量化
KJ-32W500Eではスタンドを含むサイズが72.7×16.5×45.5cm、重量が5.3kgとなっており、軽量でコンパクトなデザインが特徴でした。K-32W840についてはさらに5kgに軽量化されており設置や移動がラクになっています。
KJ-32W500Eで装備されていたアナログビデオ入力端子はK-32W840では削除
K-32W840では、従来モデルで搭載されていたアナログビデオ入力端子が削除されており、接続端子においてシンプル化が図られています。これにより、現代的な接続ニーズに特化した設計となっていますが、アナログ端子を利用していたユーザーには注意が必要です。
ソニーストア価格はKJ-32W500Eは53,768円に対して、K-32W840では60,500円と値上がり。実売価格も同様に値上がりの見込み
価格面で見ると、K-32W840は前モデルよりも上昇しています。ソニーストアでの価格はKJ-32W500Eが53,768円だったのに対し、K-32W840では60,500円となっています。この値上がりは機能の向上やフルHD化によるものであり、実売価格にも同様の上昇が見込まれると考えられます。
K-32W840とKJ-32W500Eに共通の内容、特徴
LEDバックライトを搭載
K-32W840とKJ-32W500Eの両モデルには、LEDバックライトが搭載されています。この技術により、鮮やかで均一な明るさの映像を楽しむことができます。また、LEDバックライトは消費電力が低い点も特徴で、省エネ性能に優れています。
高画質技術「クリアレゾリューションエンハンサー」搭載
両モデル共に、高画質技術「クリアレゾリューションエンハンサー」が採用されています。この機能により、映像のノイズを低減し、クリアで自然な映像表現が実現されています。特に、標準画質のコンテンツを視聴する際のクオリティが向上します。
人の声を聴き取りやすくできる「クリアボイス」機能を搭載
「クリアボイス」機能も共通で搭載されています。この機能は、ニュース番組やドラマなどで人の声を強調して再生することで、会話の内容がより聴き取りやすくなるように設計されています。
見
たいチャンネルボタンを押すだけで番組をすぐに見ることができる「チャンネルポン」機能も搭載
「チャンネルポン」機能は、テレビをすぐに使いたい時に便利な機能です。リモコンのチャンネルボタンを押すだけで電源がオンになり、指定のチャンネルがすぐに表示されるため、操作が簡単で快適です。
スピーカーはフルレンジユニットを2基内蔵し、アンプ出力は5W×2ch
K-32W840とKJ-32W500Eには、フルレンジスピーカーユニットが2基搭載されており、5W×2chのアンプ出力に対応しています。この設計により、小型ながらも十分な音響性能を発揮し、音楽や映画、ニュースなどを快適に楽しむことができます。
チューナーは地上/BS/110度CSデジタル×2
両モデルともに、地上デジタル放送、BS放送、110度CSデジタル放送の受信に対応したチューナーを2系統搭載しています。これにより、幅広い放送内容を楽しむことが可能です。
別売のUSB HDDを接続すれば、裏番組の録画が行なえる(2番組同時録画は不可)
別売のUSB HDDを接続することで、好きな番組の録画が可能です。ただし、2番組の同時録画には対応しておらず、リアルタイム視聴中に一方の番組を録画するケースでの利用が想定されています。
「オートチャプター」や1.3倍までの「早見再生」などの機能を搭載
便利な録画関連機能として、「オートチャプター」機能が搭載されています。この機能は、録画した番組に自動でチャプターを付与し、見たいシーンにすばやくアクセスできるようにします。また、「早見再生」では再生速度を1.3倍まで調整でき、時間が限られている時などに便利です。
ARC対応のHDMI入力端子×2を搭載
両モデルには、ARC(Audio Return Channel)対応のHDMI入力端子が2つ搭載されています。この端子を利用することで、テレビとホームシアターシステムやサウンドバーを簡単に接続し、高品質なオーディオ環境を楽しむことができます。
ヘッドホン出力端子、USB端子、LAN端子を搭載
K-32W840とKJ-32W500Eは、ヘッドホン出力端子、USB端子、LAN端子も備えています。これにより、有線ヘッドホンの使用や外部機器との接続が可能で、より幅広い利用シーンに対応しています。
光デジタル音声出力端子非搭載
一方で、光デジタル音声出力端子は搭載されていません。そのため、光デジタル接続を利用するスピーカーシステムとの互換性が必要な場合は注意が必要です。
ネット接続機能やVOD視聴機能などは非搭載
スマートテレビとしてのネット接続機能やVOD(ビデオ・オン・デマンド)視聴機能は対応していません。そのため、Netflixなどのストリーミングサービスを利用したい場合は、外部のストリーミングデバイスの利用が求められます。
サラウンド機能非搭載
両モデルともにサラウンド音声機能は搭載されておらず、標準的な2ch音声再生に限られます。臨場感のあるサウンド環境を必要とする場合は、外部スピーカーの利用が推奨されます。
Bluetooth音声送信機能も非搭載
また、Bluetooth音声送信機能も搭載されていません。そのため、ワイヤレスヘッドホンやスピーカーを使用したい場合は、別途Bluetoothトランスミッターが必要になります。
K-32W840が優れている点のまとめ
ソニーの32型液晶テレビ新モデル・K-32W840は、従来機KJ-32W500Eと比較していくつかの大きな改良点が見られます。まず、最大の特徴として解像度がハイビジョン(1,366×768)からフルハイビジョン(1,920×1,080)へ進化しているため、より鮮明な映像を楽しむことができます。特に、家庭用テレビの主流が高画質化する中で、この解像度の向上は8年ぶりのフルHD製品としてユーザーの期待を示すものとなっています。
また、省エネ性能も向上しています。KJ-32W500Eの年間消費電力量76kWh/年に対し、K-32W840は71kWh/年と、消費電力を抑えつつも高画質を実現しています。環境意識が高まりつつある中で、省エネ性能は現代のニーズに応えた改良ポイントと言えるでしょう。さらに、構造面でもKJ-32W840の軽量設計(5kg)は、持ち運びや設置場所を変更する際にも手軽さを提供しています。
サイズが手頃な32型という点も、寝室や子ども部屋など限られたスペースで利用するには最適です。国内大手メーカーとして、信頼性とクオリティを重視したいユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
最後に、ソニーストア価格は従来機よりやや高めの設定となっていますが、フルHD対応や省エネ性能といった価値を考えると、価格に見合った選択肢といえます。以上の点から、K-32W840は画質性能へのアップグレードと省エネ性の両立を求める消費者に特におすすめできる製品です。
KJ-32W500Eのメリットはある?
KJ-32W500Eは、ソニーの32型液晶テレビとして2017年に発売されたモデルで、長年にわたりブラビアシリーズのスタンダードモデルとして親しまれてきました。このモデルには、いくつかのメリットがあります。
まず、価格面での優位性が挙げられます。新モデルのK-32W840が市場想定価格約60,500円であるのに対し、KJ-32W500Eは実売価格が大きく下がっており、手頃な価格で購入が可能です。そのため、コストを抑えた液晶テレビの購入を検討している方にとっては魅力的な選択肢になるでしょう。
さらに、KJ-32W500Eはハイビジョン解像度(1,366×768)に対応しており、フルHD解像度(1,920×1080)を必要としない設定や用途には十分な画質性能を持っています。たとえば、小部屋やセカンドテレビとして使用する場合には過度な性能が不要なケースも多いため、この解像度でも問題なく対応可能です。
また、KJ-32W500Eはアナログビデオ入力端子を装備している点も特徴です。一部の古いゲームコンソールやAV機器を接続する際、アナログ端子が必要になることがありますが、K-32W840では削除されているため、アナログ端子が必須な場合にはKJ-32W500Eが選ばれるケースが考えられます。
特にスタンドを含む外形寸法がコンパクトであるため、小スペースの環境にも合わせやすい特徴があります。
総じて、KJ-32W500Eは最新の機能や性能を追求するモデルではありませんが、費用を抑えたい方、特定の接続端子を重視する方、あるいはサブ的な目的での使用にぴったりと合う液晶テレビとして、一定のメリットを持っています。ソニーの新モデルK-32W840と従来機KJ-32W500Eを比較して違いを見極めたい場合、このようなKJ-32W500Eならではの利点も重要なポイントとして知っておきたいところです。
ソニー8年ぶりの32型テレビかつフルHD化へのコンシューマーの反応など
国内大手メーカー製の32型フルHDテレビの現行品がない状況では歓迎されています
ソニーが8年ぶりに32型フルHD液晶テレビ「K-32W840」を新発売したことは、多くの消費者にとって喜ばしいニュースとなっています。この数年、国内大手メーカーから32型フルHDテレビの新モデルがほとんど発表されていなかった状況もあり、この製品はその希少性から注目されています。また、これまでの32型液晶テレビのラインナップがハイビジョン(1,366×768画素)に限定されていた中で、新モデルのフルHD(1,920×1,080画素)対応は大きな進化と受け止められています。
2022年に終売したフルHDモデル・KJ-32W730Eのような高性能・高機能モデルが欲しかったという声も
K-32W840の発表を受けて、2022年に終売となった32型フルHDモデル「KJ-32W730E」への懐かしさを覚える声も一部で挙がっています。「KJ-32W730E」は、フルHD解像度に加え、高画質エンジン、ネット接続やさまざまなアプリに対応した高機能モデルでした。それに比べると、今回の「K-32W840」は機能的にシンプルな視聴専用機として位置づけられており、かつての多機能なモデルを求めるユーザーには物足りないと感じられる場合があるかもしれません。
機能が少ないうえに高いという声も
また、「K-32W840」に対しては機能不足や価格の高さを指摘する声も聞かれます。本モデルはネット接続機能やVOD視聴機能、Bluetooth送信機能などが非搭載であり、そのシンプルさが一部ユーザーにとっては魅力となる反面、競合他社製品と比較した際に機能面で見劣りすると感じられるケースもあります。また、ソニー製品としてのブランド価値や国内大手メーカー品である点を考慮しても、価格が割高に感じられるとの指摘もあります。
32型フルHDテレビの他社競合品に対して機能、価格面でかなり弱いのではという声も
市場にはハイセンスやTCLなどの他社製32型フルHDテレビが豊富に揃っていますが、これらの製品は多機能でありながら価格も手ごろなため、競争は熾烈です。「K-32W840」がこれらの競合製品に対して価格面や機能面でかなり劣るとの評価もあります。特に、ハイセンスの人気モデル「32A4N」(実売2.7万円!)のようにVOD機能やスマートテレビ機能を含む、しかも安い製品と比較すると、今回のソニー製品の立ち位置が難しいと感じるユーザーも少なくありません。ただし、国内大手メーカー製の商品に信頼を寄せる層には引き続き需要があると考えられています。
今回のK-32W840発売への管理人による見解
32型フルHDテレビの需要が高まっている状況に対応した?
ソニーが8年ぶりに32型フルHD解像度の液晶テレビを発売した背景には、市場の需要に対応する意図が見られます。昨今、小型テレビでも高精細な映像を求めるユーザーが増えており、フルHDへのニーズは依然として根強いものがあります。特に32型のようなコンパクトサイズでありながら、フルHD対応製品を求める消費者にとって、今回のK-32W840は注目に値するモデルです。
32型フルHDテレビの人気モデル・ハイセンスの32A4Nを意識した?
K-32W840の登場は、同じく32型フルHDテレビ市場で高い販売実績のあるハイセンスの32A4Nを強く意識した製品とも考えられます。ハイセンスは価格と機能のバランスが良いことで知られており、多機能かつコストパフォーマンスに優れた製品が特長です。対してK-32W840は、ソニーの長い経験とブランド力を武器に新たな選択肢を提供しようとしていると思われます。
32型フルHDテレビの人気モデルはハイセンスのほかTCLなどもあり、しかも多機能かつ価格も大幅に安いのでK-32W840は健闘できるでしょうか
競合他社と比較すると、ソニー製品は高品質を謳う一方で、機能の簡素化や価格面では課題が残るように見受けられます。特にTCLやハイセンスといった中国系メーカーは、豊富な機能と低価格の両立で急成長を遂げています。そうした現状を踏まえたとき、K-32W840が健闘して大きな市場シェアを獲得するには、ソニーならではの高画質技術や信頼性をより明確にアピールする必要があるでしょう。
それにしてもハイセンスやTCLといった中国メーカー製との機能差は大きいですね。ネット機能やVODは外付けできるのでともかく、eARCやALLM、ゲームモードにも対応していないのは後付けできないだけに厳しいです。光デジタル音声出力もないとは。
画質面ではハイセンスとTCLも普通に見る分には問題ないレベルであり、今回のソニーの製品と差が出るでしょうか?ハイセンスに至っては視野角の広いIPSであるのも大きいです(K-32W840はVAと推測)。ハイセンスとTCLの画質面での弱点としては輝度ムラが見られることです(TCLは実際に使っているので確かです)。これも普通の映像を見る分には気が付かないので、決定的な弱点にはならないでしょう。
結局、安くても機能豊富でも中国メーカーはいやだ、という層へのアピールとなるでしょうか。
国内大手メーカー品の32型フルHDテレビがどうしても欲しいという層には刺さるでしょう
国内メーカーであるソニー製品への信頼を重視するユーザー層にとって、K-32W840は理想的な選択肢と言えます。特に日本メーカー製テレビならではの品質やサポート面を重視する人々から、一定の支持を得られることが予想されます。また、国内大手メーカーから提供される8年ぶりの32型フルHD新モデルという話題性も、この製品が一部の消費者層にとって魅力的に映る要因の一つでしょう。
K-32W840がおすすめのユーザーや使い方
ソニーの32型液晶テレビ新モデル・K-32W840は、特にシンプルで高品質な映像体験を求めるユーザーにおすすめです。具体的には32型のフルHD液晶テレビが欲しい前提のユーザーにもっとも適しています。つまり、32型以上の大きさも4K画質も不要な層です。
このモデルは、32インチという手軽なサイズながらフルHD解像度(1920×1080)に対応しており、従来機KJ-32W500Eのハイビジョン(1366×768)から大幅に画質が向上しています。そのため、映画やスポーツなどを32型テレビでより細部までクリアな映像で楽しみたい方にぴったりです。
また、消費電力が抑えられ省エネ化されている点も特徴的です。家庭の電気代を節約したい方や、省エネ性能を重視する方にとっても魅力的な選択肢となります。さらに、ソニーの高画質技術「クリアレゾリューションエンハンサー」や、声を聴き取りやすくする「クリアボイス」機能が搭載されているため、日常のテレビ視聴がより快適になります。
具体的な使用シーンとしては、寝室や子供部屋、ワンルームのようなスペースが限られた場所での利用が適しています。32型というコンパクトなサイズ感により設置が容易で、画面との推奨視聴距離もテレビから1m程度の短距離で済むため、狭い空間でも臨場感のある映像を楽しめます。さらに、「チャンネルポン」機能が搭載されていることで、朝の忙しい時間でもテレビをすぐに点けて番組を確認できる点が、時短を求める家庭にも好評です。
総じて、K-32W840は、最新のブラビアらしい高品質な映像と最低限の便利な機能を備えたシンプルな液晶テレビを探している方に向いています。特に、国内大手メーカー製にこだわる方や、フルHDに新対応したソニーの新モデルを手に入れたいという方には、理想的な製品と言えるでしょう。
K-32W840があまりおすすめではないユーザーや使い方
ソニーの32型液晶テレビ新モデル・K-32W840はフルHD対応などの進化を果たした一方で、全てのユーザーにおすすめできるわけではありません。以下のようなユーザーや使い方では、他の選択肢を検討することが有益かもしれません。
まず、主要なネット接続機能やVOD視聴機能が搭載されていない点が大きなネックです。そのため、YouTubeやNetflixなどのストリーミングサービスを頻繁に利用したい方にとっては、スマートテレビやストリーミング対応モデルの方が利便性が高いでしょう。K-32W840はそのシンプルな設計から、独自で外部デバイスを用意する必要があります。
次に、音響にこだわるユーザーにとっても満足度が低い可能性があります。本モデルはサラウンド機能やBluetooth音声送信機能などの付加価値がないため、より没入感のあるサウンド体験を求める場合には適していません。ヘッドホン出力端子は搭載されていますが、ワイヤレスでの音声出力に対応していない点は、特定のユーザーにとって使い勝手を制限する要因と言えるでしょう。
さらに、コストパフォーマンスを重視するユーザーには、価格がやや高く感じられるかもしれません。他社製の32型フルHDテレビと比較すると、K-32W840は価格面で競争力が低いと指摘されることもあります。他ブランド、例えばハイセンスやTCLなどから、より多機能かつ安価なモデル(具体的にはフルHDでネット、VOD対応でありながら2万円台後半)が販売されている状況では、本モデルをあえて選ぶ理由が薄れる場合も考えられます。
また、KJ-32W500Eのようにアナログビデオ入力端子が必要な方には不向きです。これらの端子が排除されたことにより、古い映像機器との接続が限定されてしまいます。従来型デバイスを使い続けたいユーザーにとっては、以前のモデルを選ぶ、あるいは他社製品に目を向ける方が良いかもしれません。
総じて、K-32W840は「国内大手メーカー製のフルHDテレビ」にこだわりがあるユーザーには応える仕様ですが、最新のトレンドに適応した多機能・高性能なモデルを求めるユーザーには適していないと感じられるでしょう。目的や使用環境を具体的にイメージしてから選択することが重要です。
まとめ
K-32W840は、ソニーが8年ぶりにフルHD解像度に対応した32型液晶テレビの新モデルとして、前作であるKJ-32W500Eの後継機として登場しました。本製品は従来機から解像度の向上、省エネ性能の改善など多くの点で進化を遂げています。一方で、アナログビデオ入力端子の削除や価格の値上がりといった変更も見られます。
K-32W840は、国内大手メーカー製の32型フルHDテレビがほぼ姿を消す中で、貴重な選択肢として注目されています。特にソニー製品の信頼性や品質を重視する方に適しています。一方で、ネット接続機能やVOD視聴機能を省略している点や、他社製品(中国メーカー)との価格差については、購入を検討する際の注意が必要です。
総じて、K-32W840はシンプルで高画質な32型テレビを求めるユーザーにとって魅力的な製品と言えるでしょう。しかし、多機能性やコストパフォーマンスを重視する方には、他社製品も検討する価値があるかもしれません。
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