FIIO BTR17 Bluetoothレシーバーの新フラッグシップモデル BTR7の後継機
中国のFIIO(フィーオ)は、Bluetoothレシーバーの新フラッグシップモデル・BTR17の登場を予告しています。発売は2024年秋冬としており、価格は200ドル付近を予定。
「BTR17 は外観が大幅に変更され、aptX Lossless Bluetooth コーデックなどの最新の Bluetooth テクノロジーが組み込まれます。多くの国内消費者が懸念しているNearLinkテクノロジーについては、関連チップやソリューションが入手できないため、現時点では統合できません。ただし、サイズやその他の性能は BTR7 と大きく変わりません。」
BTR7の後継機
既存モデル・BTR7(国内での実売価格は約3万円)の後継機。BTR7とは大きく外観デザインを変えること、aptX Losslessなど最新のBluetooth技術を採用することが示されています。
そのほか、日本ではまだ話題にもなっていませんが、中国ではHuawi主導の新しい短距離無線技術のNearLinkというものが新開発されているようで、BTR7はまだこれには対応しないことが示されています。
※近距離無線技術「NearLink」の解説
概要
NearLinkは、2023年に華為(ファーウェイ)が発表した次世代近距離無線通信技術です。従来のBluetoothとWi-Fiの利点を組み合わせ、低遅延、高速データ転送、低消費電力、広いカバレッジ、高いセキュリティを実現しています。
技術
NearLinkは、以下の技術を組み合わせることで、従来の技術的欠点を克服しています。
OFDMA: 複数のデバイスが同時にデータを送受信できる技術
MIMO: 複数のアンテナを使用してデータ送受信速度を向上させる技術
2.4GHz/5GHz帯: 広い周波数帯域幅を利用することで、高速データ転送と安定した接続を実現
特徴
NearLinkは、従来の技術と比較して以下の特徴を持っています。
高速データ転送: 最大2Gbpsのデータ転送速度を実現
低遅延: 1ms以下の低遅延を実現
低消費電力: 従来のBluetoothよりも消費電力を大幅に削減
広いカバレッジ: 従来のBluetoothよりも最大2倍の通信距離を実現
高いセキュリティ: 128ビット暗号化による高いセキュリティを実現
用途
NearLinkは、以下の用途に適しています。
スマートフォン周辺機器との接続: スマートフォンとイヤホン、スマートウォッチなどの接続
スマートホーム: スマート家電間の接続
IoT: センサーやデバイス間の接続
モバイル決済: スマートフォンによるモバイル決済
AR/VR: AR/VRデバイス間の接続
車載機器: 車内エンターテイメントシステムや自動運転システム
現状と未来
NearLinkは、まだ比較的新しい技術であり、対応デバイスは限られています。しかし、今後対応デバイスは急速に増加していくと予想されています。NearLinkは、私たちの生活をより便利で快適なものにする可能性を秘めた技術です。
(NearLinkは今回のBTR17には関係ありませんが、技術的には興味深いものであり、FIIOが言及はしている以上、今後の製品での対応について注視していきたいところです)
BTR17はBTR7の国内価格は超えてしまうのでしょうが、FIIOはフラッグシップでもそれほど高くはしないメーカーなだけに、本機も3万円台までの価格で出してくれればありがたいところです。
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