エミライは、FIIOブランドのポータブルCDプレーヤー「DM13 BT」を、2月7日に発売。オープン価格で税抜きの実売価格は26,950円前後。Black、Silver、Red、Transparentの4色展開。
本機の内容紹介と、各種レビュー・評価から本機の実力を分析し、どのようなユーザーにおすすめかも考察します。
DM13 BTの基本スペックと特徴
FIIO DM13 BTの基本スペック概要
FIIO DM13 BTは、ポータブルCDプレーヤーとして注目を集めるモデルです。本製品は、高品位な音質と多彩な機能を搭載し、オーディオ愛好家からも高い評価を得ています。
主なスペックとして、シーラスロジック製のDACチップ「CS43198」を2基搭載し、デュアルDAC+デュアルアンプ構成によるクリアで豊かな音質を提供します。また、ポータブルCDプレーヤーでは極めて珍しいヘッドホンのバランス出力対応が特筆点で、Bluetooth送信機能やリッピング機能、バッテリー内蔵による携帯性も大きな特徴です。
ユニークなデザインと携帯性の考察
DM13 BTのデザインは、スクエア型のアルミニウム合金ボディを採用し、高品位で耐久性のある仕上がりとなっています。透明なフロントパネルにより回転するCDが視認可能で、古き良きCDプレーヤーを思わせるノスタルジックな要素とモダンな要素が融合しています。
一方でサイズは144×137×27mm、重さは約463.6gと、携帯性はやや制限される可能性がありますが、据え置き用途にも適した設計と感じられます。
対応フォーマットとその利便性
FIIO DM13 BTは、様々な機能に対応しています。CDの再生だけでなく、USB録音やリッピング機能を活用することでWAV形式の保存が可能です。これにより、音楽ライブラリを簡単にデジタル化することができます。
また、ギャップレス再生、お気に入り登録、リピート再生、ランダム再生にも対応しており、音楽再生の利便性と楽しさを両立しています。
Bluetooth機能と他製品との互換性
DM13 BTは、Bluetooth送信にも対応しており、コーデックはSBC、aptX、aptX Low Latency、aptX HDをサポートします。このため、ワイヤレスでの高音質再生が可能で、ヘッドホンやスピーカーと簡単に接続することができます。他製品との互換性が高く、音質重視のユーザーにとっても満足度の高い製品といえるでしょう。
バッテリー性能・駆動時間
DM13 BTは、3,750mAhの大容量バッテリーを内蔵し、最大約10時間のCD連続再生が可能です。
また、「D.MODE(デスクトップモード)」も搭載しており、USB接続時にバッテリーを消耗せず動作させることができます。これにより、据え置きと持ち運びの両方に対応し、バッテリー寿命を延ばすことができます。

FIIO DM13 BTの内容、特徴
・バッテリー内蔵でバランス出力やBluetoothなど多彩な入出力に対応したポータブルCDプレーヤー
・アルミニウム合金ボディによる高品位と耐久性
・144×137×27mmのコンパクトなボディで重さは約463.6g
・視認性に優れた高コントラストLCDディスプレイを搭載
・本体に物理操作ボタンを搭載
・シーラスロジック製DACチップ「CS43198」2基搭載
・低ノイズ設計のSGマイクロ製「SGM8262」を搭載
・デュアルDAC+デュアルアンプの構成による高品位なサウンド
・ESP電子防振機能により振動の多い環境での音飛びを防止(オン・オフ可能)
・ヘッドホン出力は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスの2系統を備える
・バランス出力で最大660mW、シングルエンド出力で最大180mWの高出力を実現
・99段階の音量調整が可能なボリューム
・3.5mmアンバランス、4.4mmバランスのライン出力も搭載
・3.5mm出力は同軸/光兼用のデジタル出力も可能
・デジタル出力は低ジッター設計 ・USB-C端子を電源供給用、USB録音/充電用で2個搭載
・Bluetooth送信にも対応し、コーデックはSBC、aptX、aptX Low Latency、aptX HDをサポート
・ギャップレス再生、お気に入り登録、リピート再生、ランダム再生に対応
・リピート再生は全曲リピート、1曲リピートを選択できる
・CDをWAV形式でUSBメモリとパソコンににリッピング可能
・内蔵バッテリー容量は3,750mAhで、最大約10時間のCD連続再生ができる
・「D.MODE(デスクトップモード)」も搭載。USB接続時にバッテリーを消費せずに動作し、バッテリーの寿命を延ばすことができる
FIIO DM13BT レビューサイト
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/special/1660019.html https://cmsong-navi.com/2025/02/09/fiio-dm13bt-%e3%83%ac%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc-%e3%83%87%e3%83%a5%e3%82%a2%e3%83%ab%e5%87%ba%e5%8a%9b%e5%af%be%e5%bf%9c-%e3%83%9d%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83%bb%e6%8d%ae%e3%81%88/ https://note.com/sugizo1105/n/n0231a1d9efd5 https://note.com/kishioka/n/n967a16f8c0be https://amzn.to/3WRMFgu
FIIO DM13 BTの各種レビュー・評価から項目ごとに分析
高音質志向のポータブルCDプレーヤーの新モデルという価値
ポータブルCDプレーヤー市場からソニーが撤退し、選択肢が減少した中で、FIIO DM13 BTは高音質を求めるユーザーにとって新たな選択肢として注目されています。そのため、このモデルは単なるオーディオ機器以上に、現在の音楽リスニング体験を支える重要な製品といえます。
音質はワイドレンジで情報量豊富で自然な傾向で価格も考慮すると文句なし
レビューによると、FIIO DM13 BTのヘッドホン出力は広いレンジ感を持ち、音質の情報量が豊富です。また、音の傾向は自然で疲れにくく、価格帯を踏まえるとトップクラスのコストパフォーマンスと評価されています。
聴感上のSN比も高く、ノイズを感じない
本機の設計においては、SN比(信号対雑音比)に優れている点が評価されており、聴感上ではノイズがほとんど感じられないと好評です。静寂な環境での使用でも音場がクリアで、音楽に没入できる仕様となっています。
ポータブルCDプレーヤーでヘッドホンのバランス出力を搭載しているのは画期的
FIIO DM13 BTはポータブルCDプレーヤーとして珍しく、4.4mmバランス出力を搭載している点が特筆すべき特徴です。この機能により、高品位なサウンド再生が可能となり、特に音質を重視するオーディオファンにとって画期的な設計といえます。
バランス出力での音質はパワフルさを中心に優れている
バランス出力を使用した場合、音質は非常にパワフルで、低域から高域までバランスの取れた再生が可能であると評価されています。この点は、音楽ジャンルを問わず、多くのリスナーにとって魅力的なポイントです。
豊富なコーデックにも対応したBluetooth出力も便利
FIIO DM13 BTはSBC、aptX、aptX HDといった豊富なBluetoothコーデックに対応しています。この機能により、無線接続でも優れた音質が確保できるため、時と場所を選ばずに使用することができます。
CDトランスポートとしてSFDIFデジタル出力を活用できるのも便利
本機はSFDIFデジタル出力を搭載しており、CDトランスポートとして外部DACに音源を送る際に非常に便利です。これによりさらに高音質なスピーカーやヘッドホンでのリスニング体験が可能になります。
公式情報にはないものの8cmCDも再生できた
AVウォッチでの評論家レビューによると、FIIO DM13 BTは公式スペック表では記載されていない8cmCDにも対応していることが確認されています。この点は、小型ディスクを所持しているユーザーにとっては意外な利便性と言えるでしょう。
初期のディスクマンを彷彿とさせるスクエアなデザインは面白い
DM13 BTのスクエア型デザインは、かつてのソニー製ディスクマンを思い起こさせる懐かしさを漂わせています。デザイン性に優れているため、ファッションアイテムとして楽しむこともできます。
とくにトランスペアレントは回転しているCDが目視できてデザイン性が高い
トランスペアレントデザインのモデルでは、CDの回転が目視できる特徴があり、実用性だけでなく所有の喜びを高めてくれる魅力的な造りとなっています。
往年のCDウォークマンを考えるとサイズが大きく重量も重い
一方で、FIIO DM13 BTのサイズや重量は、昔のCDウォークマンと比較すると大きめで重いとの声もあります。このため、頻繁に外に持ち出す場合にはやや不便に感じる場面もあるかもしれません。
動作音も昔のCDウォークマンと比較すると大きい
本機の動作音はやや大きめであると指摘されています。特に静かな環境で使用する際に動作音が気になるケースがあるため、気になるユーザーは事前に検討しておいた方がよいでしょう。
CDリッピング機能は便利だが、リッピング速度が等倍のみなので遅い
CDからのリッピング機能は利便性がありますが、速度が等倍のみである点は一部のユーザーにとって不便と言えます。大量のディスクをデジタル化する際には、リッピング時間が長くなることを考慮する必要があります。
USB-DACに音声をUSB出力することはできない
FIIO DM13 BTはUSB出力機能を搭載していないため、音声をUSB経由でデジタル出力することはできません。この点が他のオーディオ機器との接続性において制約とされることがあります。
あまりポータビリティーには優れていない印象
FIIO DM13 BTは国内メーカーによる従来のポータブルCDプレーヤーと比べると携帯性ではやや劣る印象です。ただし、音質や機能面では非常に優れており、持ち運びを重視しないユーザーには十分なメリットを提供します。
コンパクトな据え置きCDプレーヤーメインの使い方でたまに持ち運ぶのが良さそう
レビューからは、FIIO DM13 BTは日常的に持ち運ぶというよりも、主に据え置き型のコンパクトなCDプレーヤーとして活用し、必要に応じて持ち運ぶ使用スタイルに向いていると分かります。
基本的な音質と機能を備えたポータブルCDプレーヤーが欲しい人からすると価格は高い
基本的なCD再生と高音質を求める場合には、FIIO DM13 BTの価格はやや高価に感じることもあります。しかし、その多機能性と高音質の組み合わせは十分に価格に見合うものとなっています。
同時期に発売された水月雨/MOONDROPの競合機との比較
同時期に発売された競合機・水月雨/MOONDROP DISCDREAM 2(1.9万円)とDISCDREAM 2 Ultra(4.3万円)と比較すると、MOONDROP DISCDREAM 2に対してはバランス出力があり優位性を持っています。一方で、DISCDREAM 2 Ultraに比べ価格の安さが強みです。しかし、USB-DAC機能が無い点は両モデルに対して不利となる点です。
実際の使用者による音質のポテンシャル
レビューから見える音質の評価
FIIOから発売されたポータブルCDプレーヤー・DM13 BTは、多くのレビューで音質の高さが評価されています。特に、シーラスロジック製DACチップ「CS43198」を2基搭載したデュアルDAC+デュアルアンプ構成の設計により、解像感が高く広がりのあるサウンドが楽しめる点が指摘されています。
ヘッドホン出力の音質については、自然で情報量が多く、バランスの取れたワイドレンジなサウンドが特徴とされています。また、価格と性能を比較した際の納得感も評価され、特に高音質志向のユーザーから高い評価を得ています。
有線とBluetooth再生の比較
CD音源の有線再生とBluetooth再生を比較した場合、有線再生の方が明確で高音質なサウンドを実現するという声が多くみられます。
BluetoothはSBC、aptX、aptX HDなどの各種コーデックに対応しているものの、圧縮に伴うわずかな音質の劣化が避けられないため、有線再生の方が原音に忠実であると言われています。とはいえ、Bluetooth出力も充分に高品質で、手軽さと利便性を求める場合には十分な選択肢となるでしょう。
ジャンル別の相性(クラシック、ポップス等)
ジャンル別の相性については、DM13 BTの音質がジャンルに応じた楽しさを引き出せる点でも評価が高いです。
クラシックでは高解像度の音質と広いレンジが楽器の細やかなニュアンスを再現し、繊細さが際立っています。一方で、ポップスやロックでは、パワフルな低音と切れ味のある高音が特に魅力的で、全体的に活気あふれる音楽体験を提供します。
このように、幅広いジャンルに対応できる万能ぶりが特徴となっています。
静寂性やノイズ対策の評価
DM13 BTは、ノイズ対策にも優れていることがレビューから伺えます。デュアルDACによる設計や低ノイズ設計のSGマイクロ製「SGM8262」を採用しているため、聴感上のSN比が非常に高く、バックグラウンドノイズがほとんど感じられないとされています。
このため、静寂性を求めるリスニング環境でも快適に使用できます。特に、クラシックやジャズなどの繊細な楽曲を聴く際にも満足感の得られる音質が評価されています。
ユーザー体験のレビューまとめ
操作性と使いやすさに関するフィードバック
FIIO CD プレーヤーのDM13 BTは、直感的な物理操作ボタンが搭載されているため、操作性が良いとの評価が多いようです。本体のボタンで再生、停止、スキップといった基本操作は簡単に行うことができるため、デジタル操作に不慣れな方でも扱いやすい設計です。また視認性に優れた高コントラストLCDディスプレイを備えているため、楽曲情報や設定内容を明確に確認できる点も評価されています。
一方で、重量があるため持ち運びながらの操作はやや不便と感じるレビューも散見されます。
耐久性と日常使いでの利便性
DM13 BTのアルミニウム合金ボディは高い耐久性を有し、日常的に使用してもキズやへこみが目立ちにくい設計になっています。高品位の素材を使用しているため、値段に見合った上質な仕上がりであると好評を得ています。
ただし、約463.6gの重さが「日常的に持ち運ぶ」という観点ではやや負担に感じるとの声もあります。また、ESP電子防振機能を搭載しているため、移動中に振動が多い環境でも音飛びが少ない点が便利だという意見もあります。
価格帯とコストパフォーマンス
FIIO DM13 BTは、ポータブルCDプレーヤーとしては高機能を備えており、価格帯を考慮してもコストパフォーマンスは良いとする意見が多数あります。特に、デュアルDACチップ「CS43198」を2基搭載していることや、バランス出力対応など、音質面でのパフォーマンスが価格に見合っているところが注目されています。
しかしながら、より手軽な価格帯の商品を探しているユーザーには少々高額に感じる場合もあり、ポータブルCDプレーヤーとしての需要を考慮して価格設定がやや高めとの指摘もありました。
ユーザーコミュニティや購入後のサポート体制
FIIO DM13 BTは、製品に関するオンラインコミュニティが活発で、使用方法や技術的な疑問について情報を得やすい環境が整っています。FIIO自体もアフターサポートに力を入れており、購入後の故障対応や質問へのサポートが迅速で丁寧だというレビューが寄せられています。これにより、初心者やテクノロジーに詳しくないユーザーでも安心して利用できる側面があります。
他製品との比較(同価格帯の製品など)
同価格帯のポータブルCDプレーヤー、たとえばMOONDROPのDISCDREAM 2シリーズと比較すると、DM13 BTはヘッドホンのバランス出力を備えている点で優位性があります。一方で、MOONDROP DISCDREAM 2 UltraはUSB-DAC機能をサポートしているため、PCとの連携を求めるユーザーにはそちらが魅力的に映る場合もあります。
また、DM13 BTは高音質を実現しつつも、サイズと重量が多くの他社製品に比べると大きいことから、携帯性に重きを置くユーザーには評価が分かれる部分もあるようです。
FIIO DM13 BTの強みと弱みのまとめ
FIIOから発売されたポータブルCDプレーヤー・DM13 BTは、高音質と多機能な設計で注目を集めている製品ですが、強みと弱みの両面を持ち合わせています。このセクションでは、各種レビューや評価を基に本製品の特徴を総合的に考察し、購入検討の参考情報を提供します。
強み
まず、FIIO DM13 BTの強みとして挙げられるのは、その高音質です。シーラスロジック製DACチップ「CS43198」が2基搭載されており、デュアルDAC+デュアルアンプの設計が採用されています。この構成により、ポータブルCDプレーヤーとして稀に見るワイドレンジで情報量豊富な音を楽しむことができます。さらに、ヘッドホン出力ではポータブルCDとしては稀な4.4mmバランス出力を備えており、そのバランス出力ではパワフルなサウンドを実現しています。
また、Bluetooth送信機能を備えており、豊富なコーデック(SBC、aptX、aptX HDなど)に対応している点も利便性が高く、ワイヤレス機器との接続に強みを発揮します。さらに、CDプレーヤーとしてだけでなく、CDをWAV形式でリッピングする機能も搭載しており、音楽ファイルのデジタルアーカイブ化に役立つ点も特徴的です。
デザイン面でも、アルミニウム合金ボディによる耐久性の高さや高コントラストLCDディスプレイの視認性の良さが評価されています。これにより、スクエアな形状の独自デザインが機能性と美しさを兼ね備えています。
弱み
一方で、弱みとして指摘される点もいくつか存在します。例えば、ポータブルCDプレーヤーとしてはサイズが大きく、重量も約463.6gと重いため、頻繁に持ち運ぶには不便さを感じる場合があります。また、動作音が比較的大きいことも、一部のユーザーにとっては気になるポイントです。
さらに、CDリッピング機能において速度が等倍のみ対応しているため、時間がかかることが弱みといえます。また、USB-DACの機能を備えていない点も同価格帯の他製品と比較した際のマイナス要素の一つです。これにより、ポータブルCDプレーヤーというより、据え置き用途に適しているという印象を受けるレビューも少なくありません。
価格面についても、基本的な音質や機能を求めるユーザーには割高、サイズ、重量も大きいと感じられる場合があります。特に、最近発売された競合機(水月雨の製品)との比較では、USB-DAC機能などの面で劣ると評価されることがあり、使用者のニーズによって好みが分かれるところです。
FIIO DM13 BTは、高音質や多機能な設計を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢です。ただし、ポータビリティーや一部機能に妥協する必要があるため、自分の使用スタイルに合った製品かどうかをよく検討することが重要です。
FIIO DM13 BTのおすすめユーザーなど
FIIO DM13 BTがおすすめのユーザーや使い方
FIIOのポータブルCDプレーヤー・DM13 BTは、特に音質にこだわりたいオーディオファンにおすすめの製品です。デュアルDAC+デュアルアンプの構成による高品位なサウンドを実現しているため、ワイドレンジで豊かな音質を楽しみたい方に適しています。また、Bluetooth送信に対応し、SBC、aptX、aptX HDなど豊富なコーデックに対応しているため、ワイヤレスリスニングを主な利用用途とする方にも便利です。
さらに、ヘッドホン出力に3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス出力の2系統を備え、バランス出力で最大660mWの高出力を発揮するため、ハイインピーダンスやバランス接続対応のイヤホン・ヘッドホンを使用するユーザーにも満足できる性能を提供します。クラシック音楽やジャズなど音のディテールが重要なジャンルを好む方にはその音質設計が特に魅力的です。また、LCDディスプレイや物理ボタンの操作性も、直感的な使い方を求めるユーザーにとって嬉しいポイントです。
FIIO DM13 BTがあまりおすすめではないユーザーや使い方
一方で、FIIO DM13 BTは携帯性を重視する方にはあまり適していないかもしれません。本体サイズが144×137×27mmで重量が約463.6gと、かつてのポータブルCDプレーヤーと比較するとやや大きく重い部類に入るため、頻繁に持ち運ぶ用途には向いていません。USB-DAC機能が搭載されていない点も、デジタルプレーヤーとしての汎用性を期待する方にはマイナスとなるかもしれません。
さらに、本製品は価格帯としても比較的高価な部類に入るため、基本的な音楽再生性能だけを求めるユーザーやコストパフォーマンスを最優先に考える方にとっては負荷が大きい可能性があります。また、ハイレゾ音源やストリーミングサービスを主に使用する方には、CD再生専用機能が狭義的と感じられるかもしれません。これらの点を考慮して、自身の使用目的に合った製品選びをお勧めします。
FIIO DM13 BTへの管理人による個人的な意見:かつてのポータブルCDユーザーの視点から
FIIOが発売したDM13 BTは、近年では珍しいポータブルCDプレーヤーというカテゴリーに属しながらも、高音質志向の設計を取り入れた点が注目に値します。特に、過去にポータブルCDプレーヤーを愛用していた層にとっては、ソニー撤退後の市場に登場した数少ない高音質機として歓迎できる製品でしょう。
かつてのポータブルCDプレーヤーは、ヘッドホン出力が3.5mmアンバランスのみ(2000年代までの当時はヘッドホンのバランス出力規格などありませんでしたから。シャープがポータブルMDプレーヤーで自社クローズドの規格で無理やりやっていましたが)。しかし、DM13 BTでは4.4mmバランス出力に対応し、昨今のDAPにも匹敵する駆動力を持つ点が特筆すべきポイントです。ポータブルCDプレーヤーでバランス接続が可能になるとは、私も含む過去のユーザーからすれば想像もしなかった進化でしょう。シーラスロジックのDACチップが搭載されるというのも…(手持ちの機器はソニーや松下の自社DACチップ搭載機ばかり)。
私自身、多くのポータブルCDプレーヤー(新品・中古双方)を所有しており、それらのコレクションと比較するとDM13 BTの購入は慎重にならざるを得ません。また、現在は所有CDをすべてデータ化し、PCやDAP、DACなどを通じて音楽を楽しんでいるため、ポータブルCDプレーヤーを使う機会自体がほぼなくなっています。そのため、個人的な使用シーンとしては、どうしてもDM13 BTの必要性を見出しにくいのが正直なところです。
しかし、これから高音質志向のポータブルCDプレーヤーを新規に購入しようと考えている人にとっては、DM13 BTは非常にバランスの取れた選択肢となると思います(あくまで高音質志向。音が鳴れば十分というならまだ出している東芝あたりの安いでも十分と思います)。
機能面では従来のポータブルCDプレーヤーを大きく超え、価格も高音質DAPと比較すれば妥当な範囲に収まっています。CDでの高音質リスニングを楽しみたい層には十分おすすめできる製品だと思います。
Bluetooth接続に対応している点も評価に値します。しかし、より理想を求めるならば、aptX Losslessに対応、USB-DAC機能やアップコンバート機能が搭載されていれば、さらに多用途に使える機種になったのではないかと思います。特に、近年の高音質DAPではPCM/DSDアップコンバート機能やDSD再生が一般的になりつつあるため、CDの音質向上を図るための機能がもう少し充実していれば、より魅力が増したかもしれません。
なお、ポータブルCDプレーヤーのトラバースメカのフローティング部分をテープで固定すると音質が向上するという説(故・江川三郎氏が提唱)は、オーディオマニアの間では知られた話です。これはメカ部分の不要な振動を抑えることによって、サーボ電流が減少し、音の締まりや解像度が向上すると考えられているものです(個人的には手持ちの機器で実行済み)。もちろん自己責任となりますが、DM13 BTに対しても同様のチューニングが可能かどうか、興味を持つユーザーは試してみる価値があるかもしれません。

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