FIIO K19とは?
FIIO K19は、FIIO(フィーオ)が新たに開発したフラッグシップモデルの据え置き型のDAC複合機です。5月31日に発売。価格はオープンプライスで、税込みの実売価格は247,500円前後。カラーはBlackとSilverの2色。
このモデルは、現行フラッグシップのK9 Pro ESS(実売約11.5万円)を上回る音質・性能を持つとされています。K19には、ESSテクノロジーの最新フラッグシップのES9039SPRO DACチップが搭載され、多くのオーディオ愛好者が注目しています。
また、音楽制作や詳細な音の再現が求められるモニタリングにも適しており、色付けが少ないという特徴もあります。このため、リスニング用としてだけでなく、専門的な用途にも十分対応できる実力を持っていると言えるでしょう。
なお、ネットワークプレイヤー機能はK19には搭載されませんが、FIIOは別の製品でこの機能を提供すると考えられています。約25万円とこれまでK9 Pro ESSより大幅に価格は上がりましたが、この価格帯でも音質や使い勝手において高く評価されることが期待されています。
外観とデザイン
FIIO K19の外観とデザインは、オーディオ機器としての品格を感じさせるものです。高級感溢れるアルミニウム製の筐体は、見た目と触感の両方で高い品質を感じさせます。FIIO K19の洗練されたデザインは、シンプルながらも機能性と美しさを兼ね備えています。詳細なレビューや評価からも、そのデザインの実力は高く評価されています。
本体のデザイン特徴
FIIO K19の本体デザインは、エレガントかつモダンなラインと質感が特徴です。前面パネルには美しく加工されたボリュームノブとディスプレイが配置されており、これにより直感的な操作が可能です。また、アルミニウム製の筐体は放熱性に優れており、長時間の使用でも安定した性能を維持できます。このデザインは、FIIOが追求する「美と機能の融合」を体現しています。
各ポートとボタン配置
FIIO K19の各ポートとボタン配置は、ユーザビリティに配慮されています。前面にはヘッドホン出力とボリュームノブがあり、背面にはRCA出力、光デジタル入力、USB入力などが豊富に配置されています。これにより、さまざまなオーディオ機器との接続が容易になっています。また、ボタンの配置も直感的で操作しやすく、初めて使用する人でもすぐに適応できるよう設計されています。各種レビューや評価によれば、このポート配置と操作性の実力は高く評価されています。
機能と性能
FIIO K19はその高性能な設計によって、ユーザーに極めて高品質なオーディオ体験を提供します。本セクションではFIIO K19のDACチップの性能と、サンプリングレートおよびビット深度について詳しく紹介します。
DACチップの性能
FIIO K19には、ESSテクノロジーの最新のES9039SPRO DACチップが2基搭載されています。このDACチップは、現行のフラッグシップモデルK9 Pro ESSに搭載されているES9038PROよりも更に上位に位置し、より高い解像度とダイナミックレンジを実現します。ES9039SPRO DACは、音の解像度を高めることで、中高音域から低音域まで一貫してクリアな音質を実現しています。
サンプリングレートとビット深度
FIIO K19は、ハイレゾ音源の再生に最適化された高いサンプリングレートとビット深度をサポートします。最大サンプリングレートは768kHz、ビット深度は32ビットに対応。この高いサンプリングレートとビット深度により、音質の微妙なニュアンスや細部まで忠実に再現することが可能となり、FIIO K19を用いることで、オーディオ体験が一層豊かになるでしょう。
FIIO K19 内容・特徴
ESS HyperStream ESS9039SPROフラッグシップDAC
THX AAA 788 + ヘッドホンアンプモジュール(8W @ 32Ωの超強力出力)
完全バランス設計のアーキテクチャ
分離されたデジタルおよびアナログセクション
DEL Tech&DSPを搭載した31バンドロスレスPEQ
デュアルフェムトクロッククリスタル発振器による超低ジッター
クアッドコアFPGA信号処理
USB-C入力対応
32ビット768kHz PCMおよびDSD512、MQAフルデコードサポート(USB)
映像ソースの高音質再生に対応できるHDMI IN/OUT/ARC
光・同軸デジタル入力も装備
UAC 1.0および2.0モード対応
出力は4ピンXLR、6.3mm標準、4.4mmバランスを本体前面に、
同軸・光デジタル、RCAライン、3ピンXLRバランスライン出力を本体背面に搭載
ライン出力はプリアウトにも対応
x4 WIMAフィルムコンデンサー&x4 SILMIC II電解キャップ
x36 MELF抵抗器、x8パナソニックフィルムコンデンサー
シルバーメッキOFC内部ケーブル
第3世代XMOS XU-316プレミアムUSBコントローラー
Qualcomm QCC5125 Bluetoothチップセット
Bluetooth 5.1 + LDAC 24ビット/ 96kHz、SBC / AAC / aptX / aptX LL / aptX HD / atpX Adaptive
ダイキャスト一体ボディCNCアルミニウムシャーシ
1.3インチIPSディスプレイおよびリモートコントローラー
FiiOコントロールアプリのサポート
外形寸法は約250x225x36.7mm、重さは約1,800g
FIIO K19 レビューを参照できるサイト


FIIO K19 各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察
以下ではFIIO K19 各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察していきます。参考にするサイトはいわゆる国内のレビューサイトだけでなく、忌憚のない意見が飛び交う2chや、先に販売されているため、じっくり使用しての評価も得られる海外の英語サイトなども参考にしています。
音質の評価とその分析
中高音域のクリアさ
FIIO K19の中高音域は非常にクリアなようです。この特徴により、ボーカルや弦楽器の音が鮮明に聞こえ、より詳細な音楽体験が可能となります。FIIOによる高度な設計と高性能DACチップの組み合わせが、このクリアさを実現しているのでしょう。
低音域の表現力
低音域においても、FIIO K19は優れた表現力を発揮します。低音は層が深く、力強さやダイナミクスを感じることができ、特に打楽器やベースの音が豊かに再生されます。この点でも本機の評価は高いです。どちらかというと量感ではなく、制動の効いた引き締まった低音のようです。
音の情報量が多く、ワイドレンジでフラット傾向
FIIO K19は音の情報量が非常に多く、ワイドレンジでありながらフラットな音質傾向を持っています。これにより、音楽のディテールが細かく再生され、どのジャンルの音楽でもバランスよく聞こえるのが特徴のようです。このことがレビューでも高く評価・指摘されています。
音のクリアさ、定位の明瞭さ、空間表現力なども高い
音のクリアさや定位の明瞭さ、さらに空間表現力もFIIO K19の魅力の一つのようです。音像が明瞭で、楽器一つ一つの位置がはっきりとわかるため、まるでライブ会場で聴いているような感覚を味わえます。これらの特長も多くのレビューで評価されています。
細かく調整できるパラメトリックイコライザーは音質への影響が少ないうえで効果的
FIIO K19にはパラメトリックイコライザーが搭載されており、細かく音質を調整することができます。音質への影響が少ないため、ユーザーは自分の好みに合わせて効果的に音を調整できます。この機能も、本機の大きな魅力の一つです。
そっけない印象があり、いわゆる艶や色気、陰影感は感じにくい
一方で、FIIO K19はそっけない印象を受けるという意見もあります。艶や色気、陰影感が少し感じにくいとされるため、この点においては賛否が分かれるところです。音質が非常にクリアである反面、感情的な深みが少ないと感じるユーザーもいるようです。いわゆるオーディオ的な音で、音楽というよりも音を聴くことに意識がいってしまうという指摘もあります。
色付けの少ない基本傾向はリスニングよりも音楽制作やモニター向け的な印象
FIIO K19の音質は色付けが少ないため、音楽制作やモニタリング用途に特に適していると考えられます。リスニング用として使う場合、好みに応じて若干の音質調整が必要かもしれませんが、原音忠実な再生が求められる場面では非常に高い評価を受けています。
デザインや使い勝手などの評価とその分析
製品の質感や品位は高い
FIIO K19の各種レビュー・評価から、本機のデザイン面に関する実力を分析すると、その質感と品位の高さが際立ちます。高級感溢れる仕上がりで、手に取った際にもその重厚さを感じられます。素材の選定や仕上げの丁寧さには、さすがフラッグシップモデルと言える完成度です。
見た目がルーターみたいなのは評価が分かれる
見た目については一部のユーザーから「ルーターのようだ」という意見も出ています。そのため、外観のデザインについては評価が分かれる部分もあります。機能性重視の外観と考えれば納得できますが、おしゃれな方向性でデザイン性を重視するユーザーにはやや不評かもしれません。
入出力が豊富なのは評価できる
FIIO K19の各種レビュー・評価を通して、本機の多彩な入出力ポートが高く評価されていることが分かります。多様なオーディオ機器との接続が容易で、ユーザーのニーズに幅広く対応できる点は、大きなメリットと言えるでしょう。特に音楽制作やプロフェッショナルな用途において、その利便性が際立ちます。とくにHDMI入力の搭載は特筆できるでしょう。
イコライザーを使う場合はUSBケーブル接続が必要など、やや使い方がわかりにくい
一方で、イコライザー機能を利用する際にはUSBケーブル接続が必要など、やや使い方がわかりにくいと感じるユーザーもいます。初めての使用には少し慣れが必要かもしれませんが、慣れてしまえば非常に便利な機能であることは間違いありません。
USB関係を中心に付属ケーブルが豊富なのが良い
レビューによると、FIIO K19はUSB関係を中心に豊富な付属ケーブルが備わっている点が好評です。これにより、別途ケーブルを購入する必要がなく、すぐに使用を開始できる手軽さが評価されています。
取り付けねじやドライバー、ヘッドフォンハンガーなどケーブル以外の付属品も豊富
さらに、取り付けねじやドライバー、ヘッドフォンハンガーなど、ケーブル以外の付属品も充実している点が評価されています。こうした細部に至るまでの配慮は、FIIO K19の製品設計の一貫性とユーザーへの気配りが感じられます。
DAC複合機のオールラウンダーと言えそう
総じて、FIIO K19はDAC複合機として非常にバランスの取れたオールラウンダーと言えそうです。音質やデザイン、使い勝手のすべてにおいて高い評価を受けており、特に音楽制作やモニター用途としての実力が発揮されることでしょう。
価格への評価
国内価格は高いという意見もある
FIIO K19の国内価格について、多くのユーザーから「高い」という意見が聞かれます。発売価格帯は約25万円であり、この価格はいわゆる中華メーカーのオーディオ機器としてはかなりの高額です。国内メーカーのDAC複合機が買えてしまいます。中華メーカーやFIIOは価格が手ごろなのが命なのにと苦言を呈するユーザーもいます。
このため、多くの潜在的な購入者が購入をためらう要因となっているようです。ただし、この価格設定がFIIOのフラッグシップモデルであるK19の性能と音質に見合ったものであると評価する声も少なくありません。
海外から購入すれば安いものの、いろいろと自己責任になる
国内価格が高いため、ユーザーの中には海外からの輸入を検討する人もいます。FIIO K19を海外の通販サイトなどで購入すると、国内よりも何万円も安く手に入る場合があります。しかし、この方法にはいくつかのリスクも伴います。例えば、輸送中のダメージや保証期間中の修理対応など、トラブルが発生した場合には自己責任で対応しなければならないことが多いです。そのため、この方法を選択する際には慎重な検討が必要です。
この価格でも総合的な音質や使い勝手からすれば評価できるという意見もある
一方で、その高価格にも関わらず、FIIO K19の総合的な音質や使い勝手を考慮すると、その価値は十分にあると評価する意見も多く寄せられています。特に上位モデルとしての高性能なDACチップや豊富な機能が、他の製品ではなかなか得られない体験を提供してくれるという点が強調されています。また、デザインやビルドクオリティの高さも評価の対象となっており、音楽制作者やオーディオファンにとっては非常に魅力的な製品とされています。
使用者のレビューの全体的なまとめ
ポジティブな意見
多くの使用者からのポジティブな意見としては、「FIIO K19」の音質に対する評価が非常に高い点が挙げられます。特に情報量の多さを軸に、中高音域のクリアさや低音域の表現力に優れているという意見が見受けられます。また、FIIO K19の各種レビューでは、多くの使用者がそのワイドレンジでフラットな音質を評価しており、音楽制作やモニター用途にも適していると考察されています。パラメトリックイコライザーを使うことで細かい音質調整が可能で、その影響も少ないため、音のクリアさや定位の明瞭さを損なうことなく空間表現力も高いと評価されています。
ネガティブな意見
一方で、ネガティブな意見も少なくありません。特に指摘されるのは、「FIIO K19」のデザインがややそっけない印象である点です。見た目がルーターのようだという声もあり、この点については評価が分かれるようです。また、色付けの少ない音質傾向がリスニング用途にはあまり向かないという意見もあります。さらに、イコライザーの使用時にUSBケーブル接続が必要であるなど、使い方がわかりにくいと感じる点も指摘されています。これらのネガティブな評価により、FIIO K19を使用する際にはその特性を十分に理解することが求められます。
総合評価と競合製品との比較
FIIO K19の全貌を評価するためには、まずレビューや評価、そして実際の使用者の意見を基に分析する必要があります。このモデルは、FIIOの新しいフラッグシップDACであり、既に多くの注目を集めています。特に、ES9039SPRO DACチップを搭載しているため、その音質や性能には高い期待が寄せられています。
まず、K19の総合評価としては「高品質な音質」と「多機能性」が特徴として挙げられます。多くのレビューからも、高解像度でクリアな中高音域、ソリッドな低音域の表現力、そして広がりのある音場などが評価されています。また、詳細な音質調整が可能なパラメトリックイコライザーもユーザーから高く評価されています。
一方で、競合製品との比較も考慮する必要があります。例えば、同じような価格帯で人気のあるDACにはChord Electronicsの「Hugo 2」や、iFi Audioの「Pro iDSD」があります。これらの製品も非常に高音質であることは間違いありませんが、特にDACチップの最新性と性能や音質の細かい調整ができる点ではFIIO K19が一歩リードしていると感じられます。
さらに、FIIO K19は価格が約25万円と予想されていますが、その価格に見合った高性能なDACとして、音楽制作やプロフェッショナルなモニタリング用途にも適していると言えるでしょう。多くのレビューや評価からも、K19の実力は従来のFIIO製品を超えるものであるとの声が多く聞かれます。
総合的に見ると、FIIO K19は非常にバランスの取れた高品質DACであり、幅広い用途での使用に対応できるオールラウンダーと言えるでしょう。その性能と機能は、現行のフラッグシップモデルであるK9 Pro ESSを凌駕する期待が寄せられています。音質、機能性、使い勝手のすべてにおいてFIIO K19は新しいスタンダードを作る製品となるに違いありません。
本製品のおすすめのユーザーや使い方
おすすめのユーザーや使い方
FIIO K19は、ミドルクラス(30万円程度まで)までのDAC複合機に興味があるユーザーにとって非常に魅力的な製品です。特に、オーディオファイルや音質にこだわるリスナーにとって、その高性能DACチップ「ES9039SPRO」DACは評価が高いです。また、プロフェッショナルな音楽制作や音声モニタリングを行うユーザーにとっても、音質がフラットで色付けが少なく、パラメトリックイコライザーによる細かい調整ができる点が魅力です。これにより、正確な音質を求める環境でも非常に有効です。
あまりおすすめできないユーザーや使い方
一方で、FIIO K19はその高価格設定ゆえに、一般的なリスニング目的のユーザーにはおすすめできないかもしれません。特に、カジュアルに音楽を楽しむユーザーにとっては、その性能や機能がオーバースペックになりがちです。色付けが少ない素っ気ない音質傾向も音楽を楽しく聴きたいユーザーには向いていないかもしれません。また、操作方法が少し複雑で、特にイコライザー設定にはUSB接続が必要となるため、手軽さを求めるユーザーには向かない可能性があります。さらに、見た目がルーターのようだと評価が分かれる点も、デザイン重視のユーザーには不向きかもしれません。
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