FiiO BTR15 Bluetoothレシーバー兼USB-DAC/ヘッドホンアンプ 約2万円
FiiO BTR15は、Bluetoothレシーバー兼USB-DAC/ヘッドホンアンプです。2023年12月8日に、約2万円の実売価格で発売されました。この製品は、Bluetoothによるワイヤレス接続やUSB接続による高音質再生が可能であり、価格を超えた多機能とハイスペックが魅力です。
FiiO BTR15の概要
FiiO BTR15は、バッテリー内蔵型のポータブルBluetoothレシーバーとしてスマートフォンやパソコンとの接続が可能です。また、USB-DACとしても使用できるため、音源をデジタルからアナログに変換して高音質な再生ができます。さらに、4.4mmバランス接続対応のヘッドホンアンプ機能も搭載しており、ヘッドホンやイヤホンを接続して高品質な音楽を楽しむことができます。
最新チップの採用と対応コーデック・スペック
FiiO BTR15は、最新のチップセット「ES9219MQ」を採用しています。このチップはDACとアンプを統合しており、低ノイズ・低歪と高出力を実現しています。そのため、ノイズや歪みの少ないクリアな音質を提供できます。
さらに、XMOS製のUSBコントローラーチップ「XU316」も採用し、USB入力時には384kHz/32bitのPCMやDSD256、MQAなどの高音質フォーマットにも対応しており、広範な音楽再生が可能です。
BluetoothレシーバーとしてはQualcomm製「QCC5125」を採用しており、Bluetooth 5.1に準拠。コーデックはSBC、AAC、aptX、aptx LL、aptX Adaptive、aptX HD、LDACをサポート。
aptX Adaptive対応とその恩恵
BTR15は、aptX Adaptiveに新たに対応しています。aptX Adaptiveは、Bluetooth接続時に最適な音質を自動的に選択することができるコーデックです。通信環境が不安定な場合でも、適切な音質を保ちながらストリーミング再生が可能です。
aptX Adaptiveの恩恵は、音楽を高音質で楽しむだけでなく、ビデオやゲームの遅延を最小限に抑えるという点にもあります。遅延の少ないストリーミング再生ができるため、より没入感のある体験を得ることができます。
4.4mmバランス出力を搭載
FiiO BTR15は、4.4mmのバランス出力を備えています。バランス出力は、左右の音声信号を完全に分離して伝送するため、ノイズやクロストークを低減し、高い音質を実現します。バランス出力を使用することで、より広いダイナミックレンジや精細な音楽表現が楽しめます。ヘッドホンやイヤホンがバランス接続に対応している場合、より良い音質を実現できます。
低ノイズ・高出力の秘密
BTR15は統合型DACチップのDAC部とヘッドホンアンプ部に独立した電源供給を行なう設計になっています。これにより、低ノイズ・低歪みを両立しています。
BTR15のバランス出力は、低ノイズと高い出力パワーを実現するために設計されています。バランス接続により、よりクリアでダイナミックな音質を楽しむことができます。
パラメトリックイコライザー機能で細かく音質調整可能
BTR15は、無線・有線どちらのモードでも正確にイコライジングを設定可能な「グローバル・パラメトリックイコライザー(PEQ)機能」を新搭載しています。これにより、より細やかな音質調整が可能になりました。
バッテリーアイソレーション機能でバッテリーの長寿命化
BTR15はバッテリーを長持ちさせる「バッテリーアイソレーション機能」を搭載しています。この機能により、バッテリーの温度上昇を抑制し、バッテリーの寿命を延ばすことができます。
内蔵バッテリーでの再生時間は最大8時間。
見やすいディスプレイ
BTR15の本体の0.96型有機ELディスプレイを搭載し、各種情報を視覚的に確認できます。
アプリでの詳細なカスタマイズ性
FiiO Musicアプリ、またはFiiO ControlアプリといったFIIO製アプリによって、詳細な本体設定・カスタマイズが可能です。
BTR15の仕様・スペック
ヘッドホンアンプ出力:
3.5mmシングルエンド: 125mW+125mW
4.4mmバランス: 340mW+340mW
推奨インピーダンス:
3.5mmシングルエンド: 8~150Ω
4.4mmバランス:8~350Ω
SN比(A weighted):
3.5mmシングルエンド: -120dB
4.4mmバランス: -122dB
ノイズフロア(A weighted):
3.5mmシングルエンド: 2μV以下
4.4mmバランス: 2.7μV以下
THD+N (1kHz/-6dB/32Ω負荷時):
3.5mmシングルエンド: 0.0008%未満
4.4mmバランス: 0.0008%未満
FiiO BTR15 従来機・BTR5 2021との比較
FiiO BTR15は従来機・BTR5 2021(以下、BTR5)の後継機です。実売価格は5千円ほど値上がり。
DACチップとBluetoothチップを変更。Bluetooth対応コーデックがBTR15ではaptX Adaptiveが追加、イヤホンのバランス端子はBTR5の2.5mmから4.4mmに変更、BTR15のバランス出力時の最大出力は、BTR5から約40%向上した340mW(32Ω負荷時)にアップ、電源供給設計の変更により、低ノイズ・低歪みにスペックアップ、「グローバル・パラメトリックイコライザー(PEQ)機能」「バッテリーアイソレーション機能」、ディスプレイの大型化、本体軽量化などの変更・追加・向上点があります。
逆に本体内蔵マイクと外付けマイクへの対応はBTR15では無くなりました。バッテリー駆動時間もBTR5は最大9時間とBTR15よりも少し長いです。
総合的にみて、価格差があってもFiiO BTR15とBTR5との比較では新製品のBTR15のほうが優れていると言えるでしょう。Bluetoothレシーバーでマイクと使いたい向きにはその限りではないかもしれませんが。
FiiO BTR15 レビュー

FiiO BTR15 レビュー・評価から浮かび上がる本機の魅力・実力
FiiO BTR15の市場における評価・反響
FiiO BTR15は、市場でも高い評価を受けています。その特徴や性能により、多くのユーザーから絶賛されており、注目を集めています。
FiiO BTR15は、Bluetoothレシーバーとしてはもちろん、USB-DACやヘッドホンアンプとしても高い性能を誇っています。そのため、オーディオ愛好家から高い評価を得ています。特に新設計の4.4mmバランス出力による低ノイズ・低歪と高出力の両立は、多くのユーザーに好評です。
さらに、aptX Adaptive対応やUSB Type-C端子によるUSB-DAC機能など、最新のテクノロジーを搭載している点も評価されています。幅広い利用シーンで高音質な再生が可能なため、音楽をより楽しむことができます。
FiiO BTR15の使用体験から見る評価
FiiO BTR15を実際に使用したユーザーからの価格に対する内容・音質の評価も非常に高く、満足度の高さが伺えます。4.4mmバランス出力の効果により、音のクリアさや解像度の向上が実感できるという声が多くあります。
また、持ち運びに便利なサイズでありながら、バッテリーの持ちもまずまず良く、長時間の再生が可能です。また、操作もシンプルで使いやすいという意見も多く寄せられています。一方で専用アプリによる機能性の高さも魅力と言えるようです。
FiiO BTR15を利用することで、ユーザーは高音質な音楽体験を得ることができ、満足度の高い使用感を得ることができるでしょう。
FiiO BTR15がおすすめのユーザーは?
FiiO BTR15がおすすめのユーザー
音質にこだわりたいBluetoothレシーバーユーザー
高出力でヘッドホンやイヤホンを駆動したいBluetoothレシーバーユーザー
イコライザー機能を使って音質を細かく調整したいユーザー
大型ディスプレイで操作性を重視したいユーザー
軽量で持ち運びしやすいBluetoothレシーバー製品を求めているユーザー
FiiO BTR15があまりおすすめできないユーザー
2.5mmバランス接続が欲しいBluetoothレシーバーユーザー
音質にこだわりがなく、価格の安さを重視するBluetoothレシーバーユーザー
イコライザー機能は使わない人
ディスプレイは小さくてもよい人
Bluetoothレシーバーの軽さにはこだわらない人
BTR15の価格は19,800円(税込)です。Bluetoothレシーバー兼USB-DAC/ヘッドホンアンプとしては、比較的高価格帯の製品と言えます。
それでもBTR15は、音質や機能性、価格のバランスが取れた製品と言えます。音質にこだわりのあるユーザーや、4.4mmバランス接続に対応したイヤホンやヘッドホンを所有しているユーザー、高出力でヘッドホンやイヤホンを駆動したいユーザーなどにおすすめです。
しかし、価格を重視するユーザーや、2.5mmバランス接続が必要なユーザー、高能率のヘッドホンやイヤホンを持っているユーザー、イコライザー機能は必要ないユーザーには、より価格が安い製品や、機能がよりシンプルな製品がおすすめかもしれません。
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