FIIO KA17 海外発売 海外からの購入者のレビュー・評価は?

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FIIO KA17 ブランドフラッグシップ・ドングル型DAC

中国のFIIO(フィーオ)によるブランド最上位となるドングル型DAC・KA17。国内でも23年12月の「ポタフェス2023冬 秋葉原」で実機が展示されていましたが、1月16日ごろに本国で発売されました。価格は999元(約2.1万円)。

KA17
KA17, DAC and Headphone Amplifier

FIIO KA17 内容・特徴

サイズは縦64.0×横27.7×高12.7mm、重量は33.5g。

下位モデルとなるKA5(799元・国内実売約2.2万円)の上位機に当たり、FIIOのドングルDACの新フラッグシップとなります。メーカーのフラッグシップドングルDACでありながら、他社と比べると大幅に安い価格のKA17(他社のフラッグシップだと5万円から8万円くらいはします)。

しかし、その内容はFIIOのDAPでは10万円クラスのM11 Plus同等とメーカーが謳っており、コストパフォーマンスの高さをアピールしています。

DACチップにはESSの新型の「ES9069Q」が搭載されており、この新しいチップの音質も興味深いところです。音源の対応スペックはPCM768kHz/32bit、DSD512、MQAフルデコードとなっています。デジタルフィルター切り替えは8種類。SPDIF出力も搭載しており、USB-DDCとしても使えます。

ヘッドホン出力は3.5mmステレオミニと4.4mmバランスの2系統。ヘッドホンアンプ回路にはFIIOではおなじみのTHX AAA78+を搭載。この価格とサイズに搭載していることは驚きです。

これもFIIOお得意のUSB-C外部給電(音源入力端子とは独立)によるデスクトップモードも搭載。バスパワー駆動時よりも最大出力をアップでき、よりパワフルなサウンドで楽しめます。

通常のバスパワー時:バランス:300mW / アンバランス: 140mW
デスクトップモード時:バランス:650mW / アンバランス: 270mW

本体には0.91インチ ドットマトリクスディスプレイも搭載されており、各種情報を視覚的に確認できます。

そのほか、アプリやパラメトリックイコライザーに対応しています。

FIIO KA17 海外からの購入者のレビューからの分析・考察

価格・内容からして、大いにドングル愛好家、ポータブルオーディオ愛好家の注目を集めるモデルであり、国内イベントでの試聴も好評だったことも加わり、海外発売と同時に、日本からの購入者も相当いたようで、ネット上に購入者のレビュー・感想が出てきています。それらを分析することで、本機の実力を考察します。

音色

KA17の音色は、ESS製DACチップ搭載のDACとしては、比較的落ち着いた印象のようです。潤いがありやや美麗な音色で、残響感も綺麗に表現されるようです。また、高音の刺さりや、低音の膨らみなども抑えられており、聴き疲れしにくい音質のようです。

ESS製チップもFIIOの音質傾向もクールで硬質な傾向とされているだけに、この音調傾向は意外です。

音場

KA17は、ドングルDACらしからぬ空間の奥行きがあるようです。やや骨太な音像が定位しつつ、音場全体が広々と広がるようです。また、定位感も正確で、音の位置がしっかりと把握できるようです。

音の全体的傾向

KA17の音の傾向は、FIIO製品としては比較的滑らかでゆったりとした音のようです。ES9069Qは、高解像度でクリアなサウンドを再生できるDACチップですが、KA17では、その特性を活かしつつも、落ち着いた音色にチューニングされているようです。また、ES9069Qを搭載した国内製品はまだ発売されていません。このチップ自体も従来のESSのややクールな音質傾向とは異なっているのかもしれません。

いずれにしても、従来のFIIOのイメージであるソリッドな音質で、力強い低音を好むユーザーには、少し物足りないと感じるかもしれません。

逆にこれまでのFIIOの音質はレンジ感や情報量は多くとも、硬質で素っ気ないと思っていたために敬遠していた向きには、試してみたい気にさせる音質傾向な印象です。

コスパ

KA17は、他社高級機との比較では、iBasso DC Elite(国内価格約8万円)に肉薄する音質を実現していると評している人もいます。価格差を考えると、非常にコスパの高いドングルDACと言えるでしょう。

アプリの使い勝手

KA17には、専用のアプリ「FIIO Music」が用意されています。このアプリでは、音質の調整やEQの設定などを行うことができますが、使い勝手については、改善の余地があるという意見もあります。

まとめ

KA17は、音質やコスパにおいて、非常に優れたドングルDACと言えるでしょう。音の傾向が好みであれば、非常におすすめの製品です。ただし、アプリの使い勝手については、今後のアップデートで改善されることが期待されます。あとは国内販売の発表と価格が気になるところです。

追記:2/23国内発売が決定 価格は約2.64万円

2/16に国内発売が正式に発表されました。2/23発売、オープン価格で税込みの実売価格は約26,400円とのことです。

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