FIIO CP13 メーカー初のポータブルカセットプレーヤー

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FIIO CP13 メーカー初のポータブルカセットプレーヤー

CES2024において、中国のFIIO(フィーオ)は、ポータブルカセットプレーヤー・CP13を発表しました。3月ごろの海外発売が予想され、価格は165ドル(約2.4万円)ほどのようです。

FIIO CP13の特徴

現行機では存在自体珍しいポータブルカセットプレーヤー

近年、カセットテープはレトロブームやアナログオーディオの復権を背景に、再び注目を集めています。しかし、ポータブルカセットプレーヤーは、デジタルオーディオの普及により、すでにほとんど姿を消しています。そんな中、FIIOがポータブルカセットプレーヤーを新規開発したことは、業界にとっても大きなニュースとなりました。

FIIO初のカセット再生機

FIIOは、イヤホンやヘッドホン、ポータブルアンプなどのオーディオ機器を製造するメーカーとして知られています。しかし、カセット再生機の開発経験はありませんでした。そのため、CP13は同社にとって初のカセット再生機となります。

新規開発のアナログ回路

FIIOは、これまでカセット再生機の開発実績がありません。そのため、CP13のアナログ回路は、同社が新たに開発したものです。オーディオ機器メーカーとして培ってきたノウハウを活かし、高音質再生を実現してると謳っています。

純粋なカセットテープ再生機

CP13は、SDメモリーカード再生やBluetooth機能といった、デジタルオーディオ再生機能は一切搭載していません。あくまでも、カセットテープ再生に特化した製品です。

内蔵バッテリーによる駆動

CP13は、内蔵バッテリーをUSB充電して使用します。

機械式ボタンによる操作

CP13の操作は、機械式ボタンで行います。停止ボタン、再生ボタン、早送りボタン、巻き戻しボタンが用意されています。

オートリバース機構なし

CP13には、オートリバース機構は搭載されていません。そのため、A面とB面を再生するには、手動でテープを反転させる必要があります。

ドルビーNRなし

CP13には、再生用のドルビーNR(ノイズリダクション)は搭載されていません。ドルビーNRでエンコードされたテープをそのまま聴くと、高域が持ち上がった特性になり、ノイズが減らせないばかりか、本来の音質も得られません。このあたりの対策がどうなるのかは気になります(昔のドルビーなしの機器ではトーンコントロールで高域を落とすといった対応がありました)。

ハイポジ・メタル対応不明

CP13のハイポジ・メタル対応については、現時点では不明です。ハイポジ・メタルテープは、通常のノーマルテープよりも高音質ですが、カセットプレーヤーによっては再生できない場合もあります。

CP13は高音質を謳っているだけにハイポジション・メタルテープ再生にも対応する可能性は十分にあります。

追記:ハイポジ・メタルテープに対応していないと明らかになりました。

まとめ

FIIO CP13は、カセットテープ再生に特化した、純粋なポータブルカセットプレーヤーです。機械式ボタンによる操作など、アナログオーディオの魅力を存分に味わえる製品となっています。カセットテープ再生機の購入を新規に検討している方におすすめの製品です。

FIIO CP13の考察

FIIOがポータブルカセットプレーヤーを発売したことは、レトロアイテムとしてのカセットテープ人気を受けてのことと言えるでしょう。近年、レトロブームの再燃や、デジタル音源では再現できないアナログ音の魅力が再評価されるなど、カセットテーププレーヤーの需要が高まっています。

CP13は、機械式ボタン操作系など、昔を知らない人には新鮮なレトロアイテムとして映るでしょう。しかし、カセットテープ全盛期を知るユーザーからすれば、オートリバース機構やドルビーNRなどの機能が物足りない印象を受けるかもしれません。

現在も東芝などからポータブルカセットプレーヤーは販売されており、それらよりも高価なうえ機能も少ないのは気になるところです。ただし、FIIOはオーディオ機器メーカーとして培ってきたノウハウを活かし、高音質再生を実現していると謳っています。この点で競合機に差をつけられるかも注目です。

機能性を高めたり、DAPなどと一体化した上位モデルやバリエーションモデルが出る可能性も興味深いところです。

可能性のある上位モデルやバリエーションモデル

FIIO CP13は、以下のような上位モデルやバリエーションモデルの登場も考えられます。

オートリバース機構やドルビーNRを搭載したモデル
Bluetooth機能やUSB-DAC機能を搭載したモデル
DAPと一体化したモデル

オートリバース機構やドルビーNR(ドルビーのICそのものは生産終了ですが、同等回路を独自に組むことはできます。実際国内メーカーの一部では実装しています)を搭載することで、カセットテープ全盛期を知るユーザーのニーズにも応えることができます。また、Bluetooth機能やUSB-DAC機能を搭載することで、利便性を向上させることができます。DAPと一体化することで、持ち運びやすさを向上させることができます。

FIIOがどのようなモデルを展開していくのか、今後の動向が注目されます。

追記:国内発売されました。詳しい内容とレビュー分析の記事もアップしました

追記:国内発売されました。2024年4月26日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は約19800円程度。詳しい内容とレビュー分析の記事もアップしました。

FIIO CP13 レビュー・比較情報
中国のFIIO(フィーオ)は、メーカー初のポータブルカセットプレーヤー・CP13を2024年4月26日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は約19800円程度。本機の内容紹介と、各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察。

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