東芝 REGZA S25Rシリーズ ハイビジョン液晶テレビ
TVS REGZAは、液晶レグザの新製品として、中小型サイズのハイビジョンテレビ「S25R」シリーズを2025年2月7日より発売。オープン価格で、発売当初の税込み実売価格とその後の実売価格は以下のとおり
・40型フルHD「40S25R」60,500円前後→45,000円前後
・32型WXGA「32S25R」50,600円前後→37,000円前後
「S25R」シリーズは既存のハイビジョンテレビ「V35N」シリーズ(2024年発売)の下位に当たります。 液晶レグザ「V35N」シリーズ(発売当初の税込み実売価格とその後の実売価格)
・40型フルHD「40V35N」67,100円前後→43,000円前後
・32型WXGA「32V35N」55,000円前後→33,000円前後
・24型WXGA「24V35N」44,000円前後→26,000円前後
はじめに・本記事の目的
「S25R」シリーズの内容・特徴を、「V35N」シリーズと比較しての違いを交えてご紹介。どのようなユーザーにそれぞれがおすすめかも考察します。


REGZA S25RシリーズとV35Nシリーズの違い
V35Nシリーズのみ20サービスのネット動画(VOD)に対応
REGZA V35Nシリーズは、最新のTVS REGZA液晶テレビとしてネット動画(VOD)サービスが充実しており、20ものサービスに対応しています。
一方、S25Rシリーズはエントリーモデルに位置づけられているため、このようなネット動画対応機能は搭載されていません。これは、ネット動画を日常的に楽しみたい方にとってV35Nシリーズの大きな魅力となります。
V35Nシリーズのみ「ネット動画ビューティ」機能搭載
V35Nシリーズは、ネット動画をより美しく視聴できる「ネット動画ビューティ」機能を搭載しています。この機能により、動画の画質が自動調整され、高精細な映像を楽しむことが可能です。
一方、S25Rシリーズにはこの機能が備わっていません。そのため、ネット動画の画質を重視する場合はV35Nシリーズを選ぶのがおすすめです。
V35Nシリーズのみリモコンに12VODサービスのダイレクトボタンを搭載
V35Nシリーズには、リモコンに12のネット動画サービスへのダイレクトボタンが設置されています。このデザインにより、普段利用するサービスにすばやくアクセスすることができ、利便性が大幅に向上しています。S25Rシリーズのリモコンにはこのような機能はなく、リモコンの仕様にも差があります。
V35Nシリーズのみネット動画にも対応した新「ざんまいスマートアクセス」機能搭載
V35Nシリーズは、新機能「ざんまいスマートアクセス」に対応しており、ネット動画や地上波のコンテンツに簡単にアクセスできます。これにより、さまざまなコンテンツを手軽に楽しむことができます。一方、S25Rシリーズにはこの機能は搭載されていません。
V35Nシリーズのみジャンル横断でおすすめ番組をレコメンドする「みるコレ パック」機能搭載
V35Nシリーズでは、「みるコレ パック」機能を通じて、ジャンルを横断したおすすめ番組をレコメンドしてくれるため、新しい楽しみ方を提供します。
反対に、S25Rシリーズにはこのようなリコメンド機能が存在せず、コンテンツ選びは利用者の手動で行う必要があります。
V35Nシリーズのみ「LINEから録画予約」機能搭載
V35Nシリーズでは、「LINEから録画予約」機能を活用し、外出先から録画予約を設定することが可能です。これにより、急な予定変更が生じても安心して楽しみたい番組を録画できます。
一方、S25Rシリーズでは、録画予約はテレビ本体で行う仕様となっています。
V35Nシリーズのリモコンのほうがボタンが多く多機能
V35Nシリーズのリモコンは、ネット動画を考慮したデザインで、ボタン数が多く、機能が充実しています。特に、VODサービスを素早く利用できる専用ボタンが特徴的です。
S25Rシリーズのリモコンは、基本機能にとどまり、簡素化された設計となっています。
V35NシリーズのみBluetooth音声送信に対応
Bluetoothによる音声送信機能も、V35Nシリーズでのみ利用可能な強みです。この機能を活用すれば、ワイヤレスヘッドホンやスピーカーに音声を送信して、テレビ周辺のケーブルを減らしたすっきりとした環境で視聴できます。
一方、S25RシリーズではBluetooth音声送信に対応していません。
V35Nシリーズのみミラーリング機能(AirPlay 2によるAppleデバイスとAndroid対応)搭載
V35Nシリーズには、ミラーリング機能が搭載されており、AirPlay 2やAndroidデバイスを用いた画面の共有が可能です。この機能により、スマートフォンやタブレットの画面をテレビ画面に映し出して大画面で楽しめます。
この機能はS25Rシリーズには搭載されていません。
V35Nシリーズのみスマートスピーカー連携機能搭載
V35Nシリーズはスマートスピーカーとの連携機能を備え、声だけでテレビを操作することが可能です。近年普及が進むスマートホーム機能との相性が良い点が魅力的です。
一方、S25Rシリーズはこのようなスマート連携機能には未対応です。
V35Nシリーズのみ24型をラインナップ
V35Nシリーズでは、小型テレビとして24型が選択可能です。これにより、パーソナルユースや限られたスペースでの利用に適しています。
一方、S25Rシリーズは40型および32型のみの展開で、24型がラインナップに含まれていません。
REGZA S25RシリーズとV35Nシリーズに共通の特徴
40型ではフルHD(1920×1080ドット)、32型と24型はハイビジョン画質(1366×768ドット)を採用
REGZA S25RシリーズとV35Nシリーズは、画質面でエントリーモデルながらも高品質な視聴体験を提供しています。40型ではフルHD(1920×1080ドット)の解像度を採用し、24型および32型ではハイビジョン画質(1366×768ドット)を搭載しています。これにより、視聴距離が適切であれば、細部までしっかりとした映像を楽しむことができます。
映像エンジンは新世代エンジン「レグザエンジンHR」
両シリーズともに「レグザエンジンHR」という新世代の高精度な映像エンジンを搭載しています。これにより、エントリーモデルでありながら、さまざまな映像コンテンツをより鮮明に、美しく表示することが可能です。この技術によって、REGZAの液晶テレビのクオリティがさらに高まっています。
「地デジビューティHD」「美肌リアライザー」といった高画質化回路を搭載
本シリーズでは、地上デジタル放送をよりクリアに美しく映し出す「地デジビューティHD」や、人物の肌をなめらかに映す「美肌リアライザー」といった高画質化回路を採用しています。これにより、家庭内での視聴体験が一段と快適になります。
VA型パネルを採用
両シリーズともにVA型パネルを採用しており、深い黒と高いコントラスト比を実現しています。このパネル特性により、映画やドラマなど多彩な映像コンテンツを鮮明に再現することが可能です。
直下型LEDバックライトを採用
REGZA S25RシリーズとV35Nシリーズは直下型LEDバックライトを採用しており、画面全体が均一な明るさで映し出されるため、優れた画質を楽しむことができます。
直下型LEDバックライトを映像エンジンによって緻密にコントロールする「グローバルディミング」
映像エンジンによる「グローバルディミング」機能を備え、直下型LEDバックライトの輝度を緻密に制御することで、映像全体として自然かつ明瞭な画質を提供します。この機能は、特に暗いシーンでの精細な描写に効果を発揮します。
60Hzの等速駆動
どちらのシリーズも60Hzの等速駆動を採用しているため、滑らかで自然な映像描写を実現します。スポーツ観戦やアクション映画など、速い動きのある映像にも適しています。
部屋の環境や映像に応じて画質を自動調整する「おまかせオートピクチャー」機能
「おまかせオートピクチャー」機能を搭載しており、部屋の環境や映像の種類に応じて画質を自動的に最適化します。このため、手間をかけずに常に最適な画質設定でテレビを楽しむことができます。
番組のジャンルに合わせて音質を自動調整する「おまかせサウンド」機能
「おまかせサウンド」機能により、視聴する番組のジャンルに応じて音質を自動調整します。これにより、映画や音楽、ニュースなどをより高い没入感で楽しむことが可能です。
低遅延のゲームモードを搭載
低遅延のゲームモードが搭載されており、快適にゲームをプレイしたい方にもおすすめです。この機能により、コントローラー操作と画面表示のタイムラグが軽減され、スムーズなプレイ体験を実現します。
バスレフ型ボックススピーカーシステム「レグザパワーオーディオ」を搭載
両シリーズは「レグザパワーオーディオ」と呼ばれるバスレフ型ボックススピーカーシステムを搭載しているため、エントリーモデルでありながら高品位な音を楽しむことが可能です。
チューナーは、地上・BS・110度CSデジタル×2を搭載
地上波・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載しており、視聴中に別番組を同時録画することができます。自由度の高いテレビ視聴が可能です。
USB HDDによる録画に対応。裏録画も可能
USB HDDを接続することで簡単に録画が可能で、視聴中の番組とは別の番組を裏録画することもできます。録画機能が充実しており、便利に使うことができます。
「マジックチャプター」「簡単連ドラ予約」といった録画関連の便利機能
録画した番組を探したり、視聴予約を行ったりする際に便利な「マジックチャプター」や「簡単連ドラ予約」などの機能を備えています。これらの機能はテレビ録画生活をより快適にしてくれます。
クリア音声機能や、録画番組を1.5倍速再生で視聴できる早見早聞機能なども備える
クリア音声機能により台詞の聞き取りやすさが向上し、録画番組を効率的に楽しむための1.5倍速再生機能も搭載しています。時間が限られている場合でも便利です。
eARCとALLMに対応したHDMI入力を搭載
HDMI入力はeARCとALLMに対応しており、高音質のオーディオやゲームプレイ時の低遅延を実現します。AVマニアやゲーマーにとっても嬉しい仕様です。
高画質省エネ性能
両シリーズは省エネ性能にも優れており、環境に配慮しながら高画質を楽しむことができます。日常的に使用するテレビだからこそ、電気代を抑えられる点は魅力的です。
基本的にはV35Nシリーズが優れている点が多い
TVS REGZAのハイビジョン液晶テレビ2025年モデル「S25R」シリーズと従来機で上位に当たる「V35N」シリーズを比較した際、多くの点で「V35N」シリーズが優れていることがわかります。
「V35N」シリーズは、上位モデルとして設計されているため、機能・利便性・適用範囲において幅広いユーザーのニーズに応える仕様となっています。
特に、「V35N」シリーズはネット動画対応機能に力を入れており、「Netflix」や「YouTube」をはじめとする20以上のネット動画サービスに対応している点が特徴的です。また、「ネット動画ビューティ」機能や「ざんまいスマートアクセス」機能など、視聴体験を快適かつ満足度の高いものにする独自機能も搭載しています。
さらに、「V35N」シリーズはBluetooth音声送信やミラーリング機能の対応、スマートスピーカー連携など、現代のスマートデバイスとの親和性を求めるユーザーにとって魅力的な機能が充実しています。一方、「S25R」シリーズはこれらのスマート機能を省略し、低価格を実現したエントリーモデルとしての位置づけがされています。
画質面についても、どちらのシリーズも新世代の「レグザエンジンHR」を搭載しているため、地デジ放送や録画映像の高品質な再現が可能です。
しかし、操作性や総合的な機能性を考慮した場合には、「V35N」シリーズが明らかに秀でている点が多いと言えるでしょう。そのため、多機能を求める方には「V35N」シリーズがおすすめとなります。
S25Rシリーズのメリットは?
S25Rシリーズの最大のメリットは、そのシンプルさとコストのバランスにあります。
このモデルは、エントリークラスの液晶テレビとして設計されているため、複雑な機能が不要なユーザーや、基本性能を満たすテレビを求めるユーザーに適した選択肢です。
特に、テレビの視聴や録画といった基本的な使い方に重きを置いている方にとって、「余計な機能がない」と感じられる点が魅力的と言えるでしょう。 高齢の方など、かえって多機能なテレビは使いづらいという方にも「S25R」シリーズはメリットがあるでしょう。とかく大手メーカーのテレビは多機能なモデルが多いだけに、この点で「S25R」シリーズは価値があるかもしれません。
また、S25Rシリーズはハイビジョン画質(1366×768ドット)を採用しており、特に32型や24型といった小型モデルにおいては、視聴距離が適切であれば十分な画質を提供します。
そして、比較的高価な上位モデルである「V35N」シリーズとは異なり、S25Rはシンプル設計を活かして価格が比較的抑えられているのがポイントです。このため、TVS REGZAの液晶テレビのコスパを重視するユーザーや、寝室や子供部屋といったサブテレビ用途での購入を考えている方におすすめです(本来はこのはずですが、発売直後のタイミングではまだ「V35N」より高いという逆転現象が起きています。今後、「S25R」が「V35N」より安くなるだろうという予想に基づいた話です)。
さらに、S25Rシリーズは最新の「レグザエンジンHR」を搭載しているため、映像エンジンの世代が新しい点もメリットの一つです。これにより、地上デジタル放送やブルーレイ視聴時でも、くっきりとした高画質で映像を楽しむことができます。
ただし、上位モデルの特徴であるネット動画再生やミラーリング機能、Bluetooth音声送信のような利便性の高い機能は省かれているため、その点を踏まえた上で選択する必要があります。
S25Rシリーズは、テレビをシンプルに使いたい人向けの「エントリーモデル」として十分に魅力的な選択肢です。また、価格が将来的にさらに下がる可能性もあるため、とりあえず基本機能が揃った現実的なテレビを探している方におすすめです。
REGZA V35Nシリーズがおすすめのユーザー
REGZA V35Nシリーズは、特に機能性や利便性を重視するユーザーにおすすめの小型ハイビジョン液晶テレビです。
このシリーズは、ネット動画再生機能や録画機能が大変充実しており、テレビだけでなくストリーミングサービスを日常的に活用するユーザーにも適しています。12のビデオオンデマンド(VOD)サービスにダイレクトアクセス可能な専用ボタンや、最新のおすすめ番組をレコメンドする「みるコレ パック」といった便利な機能が搭載され、操作性の高さでも定評があります。
さらに、Bluetooth音声送信やミラーリング機能(AirPlay 2やAndroidデバイス対応)、スマートスピーカーとの連携も可能であることから、よりスマートなテレビ体験を求める人にとって理想的です。特に、家族で観るだけではなく、個人での利用を重視するパーソナルユースのユーザーや、リモコンの多機能性を活かして多様な機能を一括で操作したい方にぴったりです。
また、24型モデルもラインナップに加わっているため、狭いスペースでも設置が可能で、リビングのサブテレビや寝室、子ども部屋、さらには一人暮らしの方にもおすすめです。このサイズは数少ない選択肢の一つであり、需要に応える重要なポイントです。
総じて、REGZA V35Nシリーズはエントリークラスながら、充実した便利機能と先進的な技術を備えているため、手軽に最新の機能を体験したい方、テレビを中心とした快適なエンターテインメント環境を求めている方に非常に適した選択肢となるでしょう。
REGZA S25Rシリーズがおすすめのユーザー
TVS REGZAの2025年モデル「S25R」シリーズは、シンプルな液晶テレビを求めているエントリーユーザーに特におすすめです。
「S25R」シリーズは、ネット動画再生機能やスマートスピーカー連携機能といった利便性の高い機能を省いた分、価格が抑えられており、コストパフォーマンスが高い点が魅力です(本来はこのはずですが、発売直後のタイミングではまだ「V35N」より高いという逆転現象が起きています。今後、「S25R」が「V35N」より安くなるだろうという予想に基づいた話です)。
また、「S25R」シリーズはサイズ展開として40型と32型のフルHDおよびHD解像度を備えており、小規模なリビングルームや子供部屋、寝室用として最適です。特にテレビ本来の地上波放送やシンプルな録画再生機能を重視する方や、サブテレビとして高性能を必要としない場面では、十分な性能を提供します。
さらに、映像エンジンとして採用される最新の「レグザエンジンHR」や「地デジビューティHD」「美肌リアライザー」などの高画質機能も搭載されています。そのため、大掛かりな機能を必要とせずとも画質面で一定の満足感を得たい方にも適しています。
初めてREGZAの液晶テレビを購入する方や、低コストで基本的なテレビ視聴体験を実現したい方は、「S25R」シリーズを検討すると良いでしょう。 価格面のメリットだけではなく、高齢の方など、かえって多機能なテレビは使いづらいという方にも「S25R」シリーズは適しているでしょう。
このように、ハイビジョン液晶テレビとして最小限の機能で良質な画質を提供する点で、エントリーモデルとしての価値を十分に発揮しています。
REGZA S25Rシリーズが今後V35Nシリーズよりもかなり安くなればまた選び方は変わるかも
TVS REGZAのハイビジョン液晶テレビ2025年モデル「S25R」シリーズは、基本的には性能面で従来モデルで上位となる「V35N」シリーズには及びません。
そのため、本来なら「S25R」シリーズの実売価格のほうが安いはずですが、2025年2月発売の直後から数か月の時点ではむしろ「V35N」シリーズより高いくらいの状況になっています。これは新モデルが発売されると最安値付近に落ち着くまで数か月かかるという一般的なテレビ販売の状況のためでしょう。そのため、2025年4月くらいの時点では両シリーズから選ぶなら、あえて機能が少なく価格も高い「S25R」シリーズではなく「V35N」シリーズを選ぶことは実際には多そうです。
しかしながら、「S25R」シリーズの価格帯が大幅に下がる可能性があるならば、「V35N」シリーズよりも安くなるならば、選び方が変わる余地があります。 その場合も、「V35N」シリーズは、充実したネット動画対応機能や高画質化技術により価格相応のメリットを提供しています。
それに対して、「S25R」シリーズは最低限の機能を備えつつ、エントリーモデルとしてシンプルな機能性を求める方に適したお得モデルとなります。そのため、性能を重視するか、予算を重視するかが選択のポイントとなります。
特にエントリーモデルとして価格重視の家庭や、セカンドテレビとしての利用を検討している場合、「S25R」シリーズのコストパフォーマンスが今後さらに向上すれば、その魅力がいっそう高まるかもしれません。また、用途に応じて選択肢が広がるため、比較レビューを参考にしながら慎重に検討することが重要です。


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