SHANLING UA4 ドングル型DAC 約1.7万円
SHANLINGはドングル型DAC「UA4」を2024年3月29日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は1.7万円程度。カラーはシルバーとチタニウムの2色。
SHANLING UA4の内容・特徴の紹介と、各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察します。
SHANLING UA4は、外形寸法は60×25×11mm。重量は約20.8gとコンパクトなサイズのドングル型DAC/ヘッドホンアンプであり、スマートフォンやポータブルプレーヤーなどとUSB-C接続して高音質再生を実現する製品です。ケーブルは着脱式でUSB-C OGTケーブル、USB-C to A変換アダプタなども付属しています。
SHANLING UA4は、0.87インチのディスプレイと3つのメカニカルボタンを搭載しており、ハードウェアボタンではハードウェアボリューム、ソフトウェアボリューム、プレイバックコントロールが可能で、利便性と操作性も向上しています。デジタルフィルターなどの設定もこの本体ボタンで可能です。
また、UA4にはES9069Q DACチップとデュアルRT6863 AMPが搭載されており、高音質とパワーを実現しています。これにより、MQAやバランス接続などのより高度なオーディオ体験を楽しむことができます。対応ファイルは最大768kHz/32bitまでのPCMとDSD512の再生に対応。
SHANLING UA4は、高品質な部品を随所に使用しています。その中でも、100μFのKEMET社製コンデンサなどの高品位部品を採用しており、音質の向上に貢献しています。
3.5mmおよび4.4mmのヘッドホンジャックに対応しているため、さまざまな装置やバランス接続ヘッドホンとも容易に接続することができます。ヘッドホンアンプ部の最大出力は227mW @32Ω(4.4mmバランス出力時)であり、高い出力による優れた性能を発揮しています。
さらに、UA4はUSBはUSB2.0と1.0の切り替え可能対応で、UAC1.0対応のGaming DAC Modeを搭載しており、UAC1.0接続可能なポータブルゲーム機などでゲームプレイ時にも優れた音質を提供します。
また、UA4はAndroid専用アプリ「EddictPlayer」に対応しており、より使いやすい環境で音楽を楽しむことが可能です。
SHANLING UA4 レビューサイト例

SHANLING UA4の各種レビュー・評価から本機の実力を分析・考察
SHANLING UA4の音質について、各種レビュー・評価から見てみると、十分な高音質を実現しているという声が多く挙がっています。DACにESS ES9069Qを搭載していることもあってか、音源を忠実に再現する方向性のようです。特に高域の解像度が優れており、細やかな音のニュアンスを捉えることができると評価されています。
また、低音の迫力も十分であり、ダイナミックな音楽を楽しむ際にも満足のいく出力が得られるようです。音の広がりや立体感もしっかりと表現されており、臨場感あふれるサウンドを体験することができるようです。
SHANLINGのDACは全体的にオーソドックスでナチュラルなサウンド傾向を持っていると評価されてきていますが、本機でもその傾向のようです。ESS製のDACを搭載すると、クリアさや情報量の豊富さはあっても、やや硬質な音になりやすいとも言われますが、UA4の評価ではそのようなことはなく、ESSらしい正確な音を持ちながらも、これまでのSHANLING同様に自然でやや柔らかめであたたかみのある滑らかなサウンドに仕上がっているようです。
次に、SHANLING UA4のデザインや使いやすさについての評価です。外観はアルミのアルマイトカラーであり、高級感が漂います。本体ディスプレイと物理ボタンが付いており、直感的に各種設定を変更することができる点が評価されています。
操作は直感的であり、音量調節や再生制御などもスムーズに行えます。ディスプレイを使っての設定変更も便利であり、ユーザーにとって使いやすい構造となっています。
SHANLING UA4と比較製品との対比
SHANLING UA4 VS iBasso DC04Proの比較
SHANLING UA4と他社の同価格帯の競合製品であるiBasso DC04Proを比較すると、両者はどちらも優れた性能を誇るドングル型DACです。音質に関しては、SHANLING UA4はバランスの取れた自然で豊かな音質が特徴であり、高音質サウンドを実現しています。一方、iBasso DC04Proは解像度の高いクリアな音質が魅力であり、細かな音のニュアンスまでしっかりと再現します。どちらも納得できる音質ですが、SHANLINGのほうがやや柔らかくあたたかみのある音質、iBassoのほうがややクールで硬質な音質と言われています。
最終的には、どちらの製品を選択するかは、個人の好みや用途によって異なります。音楽を楽しむ際に重視する要素を考慮して、自身に最適な一台を選ぶことが重要です。DC04Proには本体ディスプレイがないことは大きな違いでしょう。
SHANLING UA4 VS SHANLING UA3の比較
SHANLING UA4と従来機・SHANLING UA3の比較では、両者は同じメーカーであるため、似たような特徴を持っています。音質に関しては、SHANLING UA4はUA3よりもさらに高音質なサウンドを提供し、立体感や音の広がりが増しているようです。UA4はUA3にはない本体ディスプレイやMQA対応であることもポイントでしょう。
デザイン面では、SHANLING UA4とUA3は共通した美しいデザインを持っていますが、UA4はより洗練された外観となっており、操作性も向上しています。UA3と比較してUA4はユーザーフレンドリーな操作性を重視しており、ディスプレイとボタンを使い、本体だけの詳細設定変更が可能です。
最終的には、SHANLING UA4とSHANLING UA3のどちらを選択するかは、個人の好みやニーズに合わせて選ぶことが重要です。どちらの製品も高品質な音楽体験を提供してくれるため、音楽愛好家にとっては魅力的な選択肢と言えるでしょう。UA3は発売当初より安くなっているので、多少UA4より劣っても全体的なコスパでは勝る可能性はあります。
参考:SHANLING UA3の内容
AKM AK4493SEQ DAC
RT6963 Headphone amplifier
211mW @ 32Ω
ヘッドホン端子::3.5mm + 4.4mm
その他:UAC1.0モード、ボタンx3
SHANLING UA4 まとめとおすすめユーザーなど
SHANLING UA4の実力を分析・考察すると、この製品は音質やデザイン、使いやすさなどの面で高評価を得ています。
SHANLING UA4は価格を考慮すると十分に高音質かつ高機能なドングル型DACであり、2万円までの予算で高音質なドングル型DACを探している方への有力な選択肢になるでしょう。機能面でのポイントは、この価格帯のドングル型DACでは珍しい本体ディスプレイの搭載があります。これと本体ボタンとの組み合わせでデジタルフィルターやゲインなどの設定を本体だけでできることは大きなメリットです。
音質としてはニュートラル基調ながら、競合メーカーのFIIOやiBasso Audioよりも柔らかさやあたたかみのある音質傾向なのがポイントでしょう。
そのほか、4.4mmバランス接続やゲーム機などとの接続、スマホアプリを使いたいか(アプリはAndroid専用)、MQA対応あたりも選択のポイントになるでしょう。
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